7/10 黄金の三角地帯 【メーサロン→チェンライ】
朝6時半に起床。
宿泊しているゲストハウスの裏手に朝市があり、そこの物音や人の声で起きたようだ。
せっかくなので覗いてみる。
小雨が降っている。
見晴らしの良いところまで行くと雲海が見えた。
メーサロン(Mae Salong)は中華民国をルーツに持つ人たちが暮らしているため、台湾とのつながりが深い。
ゲストハウスをチェックアウトして、次の目的地へ。
その前に、メーサロンを一望できるという高台へスクーターを走らせる。
天気が悪いが、かえって風情がある。
次にSNSで高い人気を誇るというカフェへ。
かつて、メーサロンは大規模なアヘンの密造地だった。
打倒中国共産党の軍資金にするためだ。
しかし現在、その土地はお茶のプランテーションになっており、ここで摘まれた茶葉は高級茶として台湾などに卸されているらしい。
九十九折りの長い長い坂道を降りて行く。
上の方は半袖だと寒いくらいの気温だったが、標高が下がるにつれだんだん暖かくなってくる。
1時間ほどして、メーサイ(Mae Sai)に到着。
ここはタイ最北の地。
そして、ミャンマーとの国境でもある。
幅の狭いサーイ川が両国を隔てており、この川に架かる短い橋は歩いて渡ることができるようだ。
せっかくなので少しだけでもミャンマーに入国してみようと思ったが、事前に外務省のHPで調べてところだと、ミャンマーに入国するにはワクチン接種証明書や陰性証明書等が必要とのことで諦めた。
高台にある仏教寺院に登って、上からミャンマーの町を眺めてみる。
さて、タイ北部の国境といえば世界的に有名な地点がある。
タイ、ミャンマー、ラオスがメコン川を挟んで隣接する黄金の三角地帯だ。
またの名を、ゴールデントライアングル。
かつてここは世界最大の麻薬密造地帯であったが、今となっては(少なくともタイ側では)その面影はなく、観光地として整備されている。
(少なくともタイ側では)と書いたのは、ミャンマーではいまだに密造が続いているという事情があるからだ。
ミャンマーでは密造に軍閥が関与しており、十分に取り締まりができていない状態らしい。
ゴールデントライアングル公園の近くにあるオピウム博物館へ。
高台に登って、メコン川と3国を見下ろしてみる。
ここには日本人の戦没者慰霊碑もある。
国境付近をぐるりと回ったところで、チェンライ(Chiang Rai)に向かう。
何もない幅広の一本道が50kmほど続く区間があり、道中でスコールに見舞われてびしょ濡れになったり、スクーターの燃料メーターが点滅し始めて肝を冷やしたりした。
何とか無事に市内に到着し、予約していたゲストハウスにチェックイン。
シャワーを浴びて、日が暮れる頃に外に出る。
ゲストハウスの近くに、ワット・プラケオ(Wat Phra Kaew)という寺院がある。
プラケオとはタイ語で「エメラルド仏」を意味しており、その名の通り本堂にはエメラルドの仏像が安置されている。
夜になって賑わいを見せる市内を散策。
この旅を始めて約1ヶ月が経ったわけだが、そろそろ旅を終わらせても良いかなと考え始めている。
もう十分に満足したし、南インドが恋しくなってきた。
チェンライの次にチェンマイに行くこと、バンコクから飛行機でチェンナイに帰ることは決めている(チェン○イが多すぎる!)。
チェンマイからバンコクまでの移動で、直行するか、どこかに立ち寄るかは悩み中。