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6/26 「鎌と槌」が掲げられる国 【ドンデット→パクセー】

バックパッカー沈没の地として名高いドンデットだが、この島には2泊しただけで次の町へ移動する。
長旅とはいえ40日間という期限があり、その間に訪れたい場所が盛りだくさんだからだ。

島の朝焼け

午前11時発のボートに乗るが、それまではメコン川に迫り出したレストランでダラダラして過ごす。
「何もしない」というのが、この島での正式な(?)過ごし方なのだ。

朝食。30,000キープ(約250円)。

ゲストハウスまで直接やってきたボートに乗ってナカサン(Nakasong)まで行く。
ナカサンでミニバスに乗り換え、ラオス南部の中核都市パクセー(Pakse)へ。

まるでマングローブ林のような広大な川

ラオスには10〜14日ほど滞在する予定。
ラオスへは南の端から入国したわけだが、少しずつ北上していって、最終的に古都ルアンバパーンに辿り着くのが目標。
そして、そこから陸路でタイへ入国するのだ。

14時半にパクセー着。
予約していたゲストハウスに荷物を下ろし、街をぶらつく。

パクセーのメイン道路

ラオス人民民主共和国は、マルクス・レーニン主義を掲げるラオス人民革命党による社会主義国型の一党制が敷かれており、街中の至る所で共産主義のシンボルである「鎌と槌」の旗が見られる。
西側陣営で生まれ育った人間として、何だか不思議な感覚になる。

ダオファン市場(Dao Heuang Market)に足を運ぶ。

ダオファン市場はラオス随一の大きさで知られている。
タイ、カンボジア、ベトナムに挟まれる地点に位置するパクセーは、物流の拠点となっているようだ。

市場犬

旅行中は各都市の市場を訪れることが多いが、他の市場と比べて確かにダオファン市場は広大だ。
生鮮食品から衣類品まであらゆる種類のモノが売られており、迷路のように入り組んでいる。

メコン川で漁れるのか、奇妙な見た目の魚も並んでいる。

どういうわけか、市内にはドーナツ屋が何軒かある。
市場でもドーナツが売られており、甘党としては逃すわけにはいかない。
1つ5,000キープ(約37円)のドーナツを2つ買って食べてみた。
日本のドーナツチェーン店で食べるのと変わらない美味しさだ。
このドーナツブームはパクセーだけのものなのか、ラオス全土で見られるのかは不明だが、他の街でも安くて美味しいドーナツが食べられるとありがたい。

そのまま、メコン川の対岸にある寺院 ワット・プーサラオ(Wat Phousalao) へ。
川を渡る大橋は日本の援助によって建設されたもので、ラオス日本大橋(Lao nippon bridge)と呼ばれている。
そのせいか日本国内の橋に雰囲気が似ていて、地元の六郷橋が懐かしく思い出される。

寺院は橋を渡ってすぐの高台にあり、急な階段を登っていく。

比較的最近に建立されたこの寺院には、街を見下ろすように建てられた黄金の大仏がある。

この寺院は西向きに見晴らしが良く、サンセットポイントとして有名らしいが、曇っていてメコン川に沈む夕陽が見えなさそうなのと、暗くなる前に帰りたかったのとで早めに退却した。

市内に戻ってスーパーでラオスの物価を調べたり、両替をしたりする。

水1.2L…4,000キープ(約30円)
国産ビール330mL…10,000キープ(約75円)
コアラのマーチ…12,000キープ(約90円)

隣国と比べてもラオスの物価は安い方だと思うのだが、それはラオスの通貨であるキープの価値があまりにも不安定だからな気がする。
例えば30,000キープに対して、6月初頭のレートだと約250円なのだが、6月下旬の現在では約220円まで下落している。
また、ぼくは現在ドルを所持して旅をしているため、ドル・キープのレートも逐一チェックしているのだが、直近は少しずつ価値が下がっていっている。
カンボジアが自国通貨のリエルと米ドルを併用させるという、不自然な形をとっている理由がわかる気がする。国内のやり取りでリエル・ドルのレートを固定させることで、無理やりにでもリエルの価値ひいてはカンボジアの経済を安定させているのだろう。

そんなことを考えながら、ローカル食堂で夕食を食べる。
メニューはラオ語表記のものしかなく、店員のお姉さんは英語を解さない。
そういえば、ゲストハウスのお兄さんも全く英語が通じなかった。

フライドライスを頼んだら、フライドヌードルが出てきた

パクセーは交通の要衝であると同時に、郊外に世界遺産の遺跡があるため、それなりに西洋人観光客も滞在している。
しかし、地元の人の中には英語が全く話せない人も一定数いるようだ。
それでも、スマホの翻訳機能などを使って懸命にもてなそうとしてくれており、現地の人たちの温かい気遣いを感じる。
残り10日ほどのラオス旅が楽しみである。

今日の出費

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