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太陽がいっぱい

この映画は図書館のレーザーディスクで観た。取り立てて観たいと思っていた映画ではないけど、若い頃のアラン・ドロンがどんな感じなのか、それは観ておきたいと思っていた。「若者のすべて」を観る前だったし。

正直に言ってしまえば、映画自体は良いとも悪いとも思ってない。「まあこんなものか」という程度の温度感だったのだけど、ラストシーンのインパクトが突き抜けていた。そしてそのシーンで流れるニーノ・ロータの音楽。

映画そのものは取り立てて好きでも嫌いでもないけど、特定のシーンや特定の音楽がずっと頭から離れない。そういう作品もいくつかある。ニーノ・ロータの音楽は特に印象的だ。「ゴッドファーザー」のテーマ曲とかね。

「太陽がいっぱい」を観たのは今から20年以上も前のこと。その一回きりなのに、聞けば「あ、太陽がいっぱいのテーマだ」とわかる。

映画音楽は本編に付随するもので、それ自体が主役にはなり得ない。でも中には本編を凌駕して記憶に残り続ける曲もある。

これもまた、人生に寄り添い続ける映画の一つの形。


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