美を知る者は孤独なり
と続く。漫画「ギャラリーフェイク」の一コマ。近所のブックオフで見かけたので購入した。漫画自体はリアルタイムで一通り読んでいたけれど、久しぶりに読み返したくなった。
芸術に関する示唆に富んだ稀有な漫画。実に読み応えがある。ヘッダー画像は中でも特に印象に残った言葉だ。
今やオンライン、SNS を通じて容易に他者と繋がりを築くことができる。フォロワー数の多さに価値が見いだされる時代。それは徒党を組みやすい時代とも言える。僕はなんとなくその流れに乗れないなと感じていた。違和感があった。
その違和感の根っこをズバリと言い当てられた気がした。
本来規定できないものを無理やり規定し、価値を創出し、そして共有する。広く共有できたものこそ価値がある。共有できないものに価値は無い。そういう時代。そういう風潮。
そんな風潮にすがり付いて己の美意識を腐敗させるくらいなら、僕はひとりきりでも構わない。
その思いを新たにした。