自宅飲み - ジントニック
なんだかんだ色々なカクテルを飲んでも、やっぱりジントニックの安定感には叶わないというところがある。帰ってくるのはジントニック、お前のところなんだ、とイマイチわけのわからない温度感で話しかけてしまいそうになる。
先日、妻子ある50代の男性から身の上話を聞かされた。彼は女遊びが好きなようで、結婚してからも数人の女性と関係を持っているらしいのだが、奥さんともそれなりに円満で未だに夜の生活も途絶えることが無いそうだ。簡単に言ってしまえば「お盛ん」ということなのだが、「嫁が一回だけ浮気したかもしれないのだけど、怖くて問い詰めることができない」という話が興味深かった。
いわく、状況証拠の数々から確定的に黒とは言えないまでも、限りなく黒に近いグレーであると。ただ、もしそれが事実としてハッキリしてしまったなら、自分はきっと嫁を許せないだろう、今更嫁に未練があるわけではないが子供とは離れたくない。親権をなんとか頑張って勝ち取ったとしても、この先自分の力だけで育てていけるのかが心配だ、だから問い詰めることなく今に至っている、ということだ。
僕はずっとある指摘を飲み込んで話を聞いていた。それは「嫁の浮気をそこまで許せないと思っているのに、自分が浮気していることへの罪悪感は無いのですか」ということ。罪悪感を微塵も感じさせない彼の話ぶりに、僕はどうしても違和感を拭いきれなかった。
男は愛する女性以外も欲望の対象として見ることができる。それは僕とて例外じゃない。僕もまあまあ助平なオッサンだという自負がある。いや、自負っておかしいな。自覚だ自覚。
けど「ヤリたいから相手選ばずヤる」というのは「腹減ったから場所も時間も選ばず食べる」「我慢できないから場所を選ばずウンコする」「眠いから仕事中でも寝る」というのと同じレベルのことで、要するに動物レベルの行動様式ということだ。それもうアニマルだよね。
ところで僕は仕事中に寝ることがあるので、僕もアニマルの可能性がある。
2016年5月20日の記録