ぶらり、六郷土手
もう20年以上も前のことだけど、板橋の自宅から大森海岸の職場まで通ってた時期があった。通勤も苦痛だったし仕事の内容も苦痛だった。なんとなく当時の生活を思い返すと色合いが乏しく寒々しい。心底嫌々働いていた。
当時の上司から「お前この仕事向いてないよ」と言われ「おう、俺も前からそう思ってたとこだわ」と吐き捨てて辞めた。
相手が誰であろうと上から押さえつけられるような物言いをされると跳ね返してしまう。年齢を重ねても未だにこの病は治っていないので、医学的にはまだ解明されていない不治の病という可能性がある。不治の病なら仕方ない。
僕の人生で京急を日常的に使っていたのはその時だけ。必然その時の心象が強く残っており要するに余り良いイメージが無い。良いイメージが無いからあまり使う気にならない。
今日は本当に「ぶらり」と六郷土手に訪れた。行く先は全く決まっていなかった。何も考えずに埼京線に乗りこんだ。りんかい線でお台場周辺まで出ようかなとぼんやり考えていたのだけどなぜか大崎で降りてしまった。大崎から山手線に乗り換えて品川へ。階段を登ったらすぐ脇に京急の乗り場があったから何も考えずに改札を通過した。
そして一番最初にやってきた電車に乗り込んだ。快特の三崎口行きだったかな。どの駅に止まるかも把握していない。横浜はこないだ行ったからなあ。横須賀はちと遠すぎるな。じゃあ手前で降りるか。と、京急蒲田で下車。蒲田というのもパッとしないので、そこから各停で二つ進んだ六郷土手に降り立った。
川と橋があればもうそれだけで素晴らしい。のどかでいい場所だった。
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