作曲と編曲の違い

作編曲家、ボーカルトレーナーの奥村健介です。

これまで歌について書いてきましたが、今回は作編曲についてです。タイトルにある作曲と編曲の違い。

作曲とは

作曲は文字通り曲を作ること。
メインのメロディ一本だけを録るなり譜面に起こすなりすれば作曲です。
例えば誰かは忘れたけど、留守電にフフフンとだけ入れたらバンドメンバーが広げて曲にしました。作曲のクレジットは留守電に入れた彼です。
ちなみに最近はあまり見かけませんが、メロだけを作る人は、リリースされた完成系をイメージ出来てるわけではありません。
その、ないイメージを作って具現化するのが編曲家の仕事です。

編曲とは

編曲=アレンジと聞くと、フラワーアレンジメントやらヘアアレンジ等、既にあるものの形を変えるというイメージを持ちがちですが、編曲とはメロディ一本と併走する、何十本ものメロディを新たに作っていくことです。
というのは、例えばバンドものだったらドラム、ベース、ギター鍵盤等色んな楽器が違うことをやってます。ずっとメロディと同じことをやってたら聴けたもんじゃありません。そういうのもありますが。
それぞれ色んなフレーズを同時に演奏することで音楽は成り立ってるのです。
その、どの楽器がどの音色でどのフレーズを奏でるかを考えるのが編曲という作業です。
あと、イントロや間奏アウトロを作るのも編曲家の仕事。
最近は演奏録音プログラミングまでやって編曲、という形が多いですが。

メロディは色々ある中のたった1本

このように、作曲というのはあくまで一本打つだけ。
編曲はその何百倍もの音を紡ぐ作業なのです。
じゃあ作曲大した事ないじゃんと思われがちですが、
0→1はとても大変だし、大事です。
1→100も大変だし大事ですが。
どっちが偉いという話ではなくて、どっちも違って偉いです。

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