見出し画像

サッと読み!【うめチャン第7話 】波多江正剛 社長 (株式会社はたえ)

画像7

第7話ゲスト:波多江正剛 社長 (株式会社はたえ)

株式会社はたえの会社概要を教えてください。
戦後、私の祖父が始めた海産物問屋です。北海道の昆布、ちりめん、いりこなど乾物を集めて福岡の昆布屋さんに販売していました。時代時代にあった商材を提案してきていまして、今は明太子の原材料(スケコ、たらこ)の販売を主にしています。

画像1

近海子(きんかいこ)を取り扱いについて
北海道の漁場・近海で獲れる国産スケトウダラから作るたらこを近海子と呼びます。今は、ロシア・アメリカの漁場で獲れるたらこが全体の95%以上ですので、とても貴重になりました。私の感覚では、近海子は全体流通の3%程度に思えます。貴重な原材料を使ってたらこを作っています。

画像6


どのように作られていますか?
スケトウダラが前浜にあがって、その日のうちに切り屋さんに運ばれます。そこで、卵と身に切り分けて、卵が弊社のグループ会社(北海道)に運ばれてきます。一度も冷凍冷蔵されることなく、生のまま(発泡スチロールに氷を敷き詰めて)輸送させる事で、外気から鮮度を守る事ができます。

画像4

大変だなと思うことはありますか?
①漁獲高が減ってきたこと。
②若い方がいない(重労働が難しい)。
③過疎地ならではの問題。
その中でも雇用を守るが大変です。

近海子の明太子はどこで購入できますか?
博多のメーカーさんには幅広くご利用いただいていますので、弊社からほとんどご案内いっていると思います。

画像4

近海子(国産)の明太子は高い?
輸入卵と比べて、2〜3倍近くする時もあります。価格の面では、皆様にご迷惑をおかけしています。経済原則だけでいうと、会社としてこういったことが正しいか(経営なのか)分からないです。
しかしながら、上質な近海子を子や孫の世代に残していきたいと考えています。弊社は、北海道・博多の皆様に育てていただき、メーカーさんの黒子として、今後も資源もしっかりやっていきながら、お客様に上質なものを提供することを使命として努めていきます。

コロナ禍の影響はありますか?
あります。高級な食品ですから、なかなか手が出にくいのではないでしょうか。原材料の方にコストがかかってしまい、送料を負担することが難しい中、それでも美味しいとご愛顧いただけているお客様から支えていただいております。

近海子以外も商いありますか?
祖父が戦前に丁稚奉公に行っていましたので、ダシ系には強みを持っています。有明海の海苔の入札権も一時期は持っていました。いりこ、ちりめん、しいたけ、焼きアゴも長崎で加工し、博多で卸販売しています。
今後は、『海のもの』を食卓に提案していくことを考えています。昨年10月に新規事業開発チームを組み、CIとして『伝統と食文化の創造』をつくりました。日本古来の良きものをしっかり伝えながら、日々変わるライフスタイルに合わせた食べ方、商材の提案を始めたところです。

画像2

今後の展開について
近海子(国産卵)は、今後もしっかりと守っていく部分として事業を行っていきます。また、海のものを食卓に新規提案し、(黒子として)産地と消費地を繋いで行けたらと考えています。

画像5

ゲストのひとこと:
『誰かが残していかないと、もう残らない』

***
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
フォロー、評価(スキ)をおねがいします。
マガジンからほか記事読めますので登録お願いします。
https://note.com/kiyo1978/m/m05b110cbb957