すべては人から始まる
「売る」とは、どのような営みだろうかとしばしば考えます。古代、お金が普及するまで、欲しいものを手に入れるための方法は物々交換でした。海の民と山の民がそれぞれの収穫を交換したことが始まりと言われています。
そこには文化の交流があり、人と人の出会いがありました。つまり、売るということは、人と人の付き合いであり、心を通わせることにほかなりません。人からすべてが始まります。
ある一人のお客さんの顔を心に浮かべ、その暮らしぶりを思い描き、その人ために仕入れたり、つくったりする。そのお客さんが来店して、まさにその商品を「そうそう、欲しかったの。ありがとう」と喜んでくれて買ってくれる。
そうした経験を、あなたもお持ちのことでしょう。そんなとき、売るって素晴らしい、商いって素敵だと思いませんか。どんな時代も、商いのよろこびはそこにあり、未来はそこから始まります。