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フィルムカメラで歩いたきつね火まつり
きつね火まつりに行こう
きつね火まつりは、毎年9月下旬に飛騨古川で行われるお祭りで、狐の嫁入りにちなんだ行列や、ステージイベントなどが行われる。古川祭のような純粋な伝統行事ではないためかちょっとゆるめの雰囲気で、顔にヒゲを描いてもらったら仲間に入れてもらったような気になり、ついつい毎年のように通ってしまうのだ。
メインカメラはいつものOM-4Ti。時々動かなくなるのだが、最近ちょくちょく使っているせいか割と調子がいい。やっぱりキカイは使ってあげないとダメだな。今日も頼むぞ。フィルムは減感設定のアクロスが入っている。夕方に撮り切ったらデルタ400に変える作戦だ。サブはこれまたいつものXA。これにケントメア100を入れれば、OM-4とはちょっと違った雰囲気の写真が撮れそうだ。
古川に来たら、市役所の横にある大洞さんという呉服屋さんへ。ここではとても気軽に浴衣が借りられるので、ここは一つ昭和の男らしく渋く決めて街へ出よう、・・・という意気込みだけはあるのだけど、荷物は多いし顔はにやけてるしで、ちょっと締まらないんだな。
お店の中で待っていたら、このお祭りで知り合ったカメラマンさんと今年もお会いする事が出来た。その方はカメラ以外にも色々と趣味をお持ちで、僕なんかにも気さくに話してくれる素敵な方なのだ。そしてこの方のお嬢さんたちがやたら美人なのである。しかもなぜかお会いする度に美人が増えてゆく。いったいどうなってるの?
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これだけモデルを揃えたら、僕みたいなヘボカメラマンが撮っても、ちゃんと美しい写真が仕上がります。
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ちゃっかり外人さんも撮らせていただきます。
街中きつねだらけ
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まつり広場へ行くと筆を持った人があちこちにいるので、ヒゲを入れてもらおう。このプチコスプレ感が面白いので、普段会社では仕事のできる人で通っている人も、家では躾に厳しいお父さんも恥ずかしがらずにヒゲを入れよう。老若男女問わず顔にヒゲを描かれているシーンはなかなか絵になるので、自分もキツネ顔になって早々反射的にカメラを構えて、しまったと思ったがもう遅い。キツネメイクは鼻筋にも白い線を入れてくれるのだが、カメラの裏ブタにべっとりと白い線が入ってしまった。そう言えばミラーレスじゃなかったんだなぁ。
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普段は物静かな古川の街もこの日は賑やかで、ゲリラライブなんかもはじまってしまったりします。
いつもの顔が集まりフォトウォーク
そんな街をぶらぶらと歩いてゆけば、顔なじみになったカメラマンさんが段々と集まってくる。そして夏にも撮影させていただいたモデルのみのるさんの姿もあるので、自然とフォトウォーク&撮影会となる。
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それにしても、みのるさんのモデル力の高さよ。カメラ構えてファインダーを覗けば、もう絵は出来上がっています。
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今日はゆったり撮る事が出来たので、XAでも。フィルムの違いもあって、ちょっと別のテイストを出せたかな。
あの橋を渡るとき
あるカメラマンさんのアイディアで、橋を使って撮影をすることに。その時はあまりはっきりしていなかったけど、写真が仕上がってみて納得。橋というのはちょっと物語が想像できてしまうのだね。橋が出てくる歌なんかも多いもんなぁ。トンネルが出てくる歌は聞いた事が無いな。
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このフォトウォークでなぜか僕も撮影をしていただいた。そしてモデルさんの苦労が少しわかった。変なところに力が入るし、目は乾くし、顔は引きつるし。これ絶対何時間もは無理だな。カメラマンは時々モデルもやってみるべきかもしれない。モデルのみのるさんとのツーショットも撮っていただいたので、これは思いがけないご褒美となった。
肝心なモノを撮っていない
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古川らしい黒い板塀の横で撮影させていただいたお二人。この可愛らしさでしかもカメラマンの申し出に嫌な顔一つ見せず丁寧に応じていたので、その人気は撮影の順番待ちができるほど。申し訳ないなぁと思いつつも撮らないわけにはいきませんでした。本当にありがとう。そして、お疲れさま。
フィルムはとっくに400にしていたが、それでも夕方になると露出やピントが厳しくなる。でも暗くなるとろうそくに火が入るので、雰囲気が出るのはこれからなのである。そして松明を持って街を練り歩く嫁入り行列は完全に陽が暮れた後だ。ここからがこのお祭りの本番なはずだが、僕の写真は次の写真で終了となる。それはフィルムだと撮りにくい事もあるが、このお祭りは何度も撮りに来ているメンバーばかりなので、おなじみのお店で飲み始めてしまうと(車なのでノンアルですが)まぁこんなもんでいいかなとなってしまうのである。
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という訳で、そもそものきつねの花嫁さんの写真さえ無い有様だが、ネタバレが無くて良かったと好意的に受け取っていただければ幸いである。もしこのお祭りに行かれるなら、デジタルか高感度フィルムを忘れずに。