想い出はモノクローム
この自販機の色、皆さんには何色に見えているだろうか。恐らくちゃんと赤く見えているのではないだろうか。ではこちらはどうだろう。
こちらもだいたいの方は青く見えているかと思うが、外国人なら案外違う色に見えているかもしれない。
モノクロ写真は最後まで見せないのがいいんだ
今のデジカメは解像度も高いし、彩度の高いリアルな色を出せるので、その画像に疑問を挟む余地はない。ところがモノクロ写真は頭の中で色を補ってやる必要がある。被写体を見た事があれば、過去に見た時の事を思い出している。見た事なければ、勝手に想像してちょっときれいな色にしてみたりする。デジカメでキレイな人を撮ればフツーにキレイに、そうでない方はそれなりに写るわけだが、モノクロフィルムで撮れば誰でも美人に・・・。というほどでも無いかもしれないが、でもちょっと好みの色を付けて麗しのColor Girlに仕上がっている事だろう。
さすがに桜はカラーでしょ
桜の写真を撮る時は僕だってデジタルを使う。ソメイヨシノという花は思っているよりも白っぽい花である。フィルム時代はスカイライトフィルターをかけて、フィルムはベルビアを入れて・・・とか色々大変だったが、今ならアプリで補正して一丁上がりである。ただ段々そういう画像に目が慣れてきてしまって、気が付くと写真がどんどんケバくなっている。昔なら相当感動したであろう色鮮やかな写真が、今なら「ま、桜だよね」という位にしか思わなくなっている。そこで今年の桜は脳をキャリブレーションしようと思い、モノクロフィルムで撮ってみた。現像が上がる頃には花の記憶は遥か遠く、毛虫に手を焼いていたりするのだがうまく色が載っただろうか。
AI時代のモノクロ写真
現代ではモノクロ写真もAIで手軽に色を付けたりできる。という事で早速先の自動販売機に色を付けてもらった。
違―う!まぁそんなもんだろうと思ったのも束の間、細かい部分を見ていくと、ボタン部分を塗り分けたり、缶のバリエーションを作ったりと、ものの数秒の間になかなかの仕事をしていることが分かる。更に画面の端に目をやれば、プランターの色をほぼ完璧に再現している。僕は想像以上にAIが進化していると思ったがどうだろう。
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