きゅーい / koyo
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プロジェクトマネジメントについて
いろいろな企業を支援している中で、事業全体の戦略がどうこうというよりも、「プロジェクトマネジメントが出来ていないがゆえに上手くいっていない」という例を数多く見かけています。
他方、「プロジェクトマネジメント」という言葉は多義にわたり、その本質部分を把握できている人は多くありません。PMBOKも知らなければ、ガントチャートを書くことがプロジェクトマネジメントだと勘違いしている人もたくさんいます。
プロダクトマネジメントはピープルマネジメントである
プロダクトマネジメントで大切なことは「何を作るかを決めること」とされがちだが、ピープルマネジメントこそがコアであるという話を書く。
プロダクトマネジメントを「プロダクトのゴールを達成させるための全ての活動」と定義すると、「何を作るか」「どう作るか」という部分は当然に大切である。
とはいえ、これらはリソースをどのように活用していくかという部分が前提にある。プロダクト作りには何らかのリソースが必要
仕事ができるとは何か
「仕事ができるようになりたい」という若手をよく見かけるし、シニアな人と話していても「あいつは仕事ができる」だとか「仕事ができないヤツ」といった話はよく出てくる。
とはいえ「仕事ができるとは何か」については常にフワっとしており、明確な定義がないと感じている。そのため「仕事ができるようになるためのアドバイス」には抽象的なものが多く、多くの場合は意味をなしていない。
そこでこのエントリでは「仕事がで
隠居済み無職がタイミーさんになってみた
Twitterで煽られたので、隠居済み無職にも関わらずタイミーさんになってみました。このエントリはその記録と感想です。
経緯よく行く飲食店でも「タイミーさん」を見かけることも増えてきたので一回くらいやってみたいと思いつつ、知らない人に会ったり知らない職場で働くことのストレスから避けていたところ、Twitterで知人に煽られたのでその勢いでタイミーに登録し、即日働きに出かけたのでした。
働くまで
課題解決としての起業の終焉
最近のスタートアップのプロダクトを見ていると、エンタープライズ向け(大企業向け)のプロダクトがとても増えたように思う。それ自体はビジネスを考えると当然のことで、儲かる領域で事業を展開したというだけである。
事業の目的は究極的には儲けることであり、そのためには儲かるための市場選択が必須であり、としたときに現状の日本ではエンタープライズ向けが最右翼にあがる。課題解決がしたくとも儲からなければ持続可能
ソフトスキルの習得をハードスキルの習得と同じように考えてはいけない
近年ではEM(Engineering Manager)やPdM(Product Manager)についての話題も増え、そこでは対人関係におけるソフトスキルについて語られることも多い。
その中では「1on1のテンプレート」であったり「おうむ返し」であったり、ソフトスキルのテクニック自体について語られることがあるが、ソフトスキルの習得をプログラミング等のハードスキルの習得と同じように語る文脈について
MVPだからといって雑なコードを書かない方が良いという話
新規プロダクト構築の支援をすることが多いのですが、MVP(Minimum Viable Product)だからという理由で雑なコードでプロダクト開発を進めている会社をよく見かけます。
「どうせ捨てるから」だとか「検証目的だから」といった言葉によって雑なコードが許容される風潮にありますが、それは悪い選択であるということをこのエントリで説明していきます。
MVPを用いる期間は想定よりもとても長いM
適当な理解で物事を話すおじさんにならないために。
正しい理解でも何でもなく、ただ「誰かから聞いた言葉」をいかにも詳しく知っているかのように話す人がいるせいで、適当な理解で語られた言葉が色々な人に伝播してしまう。
そんなことをこれまでたくさん見てきた。その一例が「アジャイル」だったり「DX」だったり、そんな感じの「フワッとしてるけどよく分からない」言葉たちだろうか。
自分の周りにいるそんな人種を観察していて気付いたことがある。彼らは「理解できて
過去の経験や実績を過大評価する社会に対して思うこと
採用活動を行う中で当然のように用いられるのが「履歴書」と「職務経歴書」である。
これらの前提にあるのは、候補者の「過去」に着目することで「現在」の候補者の能力を推し量ろうという思想である。
この考え方自体が悪いとは思わないが、実務としての採用活動においては下記のようなことが当然のように行われている。
この年齢でこの経験しかしていないのであれば対象外
このレベルの会社であれば対象外
この程
進捗確認をやめると上手くいく
プロジェクトマネジメントといえば「進捗確認」と思っている人も沢山いると思いますが、私は進捗確認という行為そのものに否定的です。
このエントリでは、進捗確認という行為がいかに無意味であるかという話および、進捗管理として行うべきことを書いていきます。
誰かのプロジェクトマネジメントの参考になればと思います。
※ 進捗管理が不要という話ではありません
進捗確認の定義このエントリでの進捗確認は下記
知的労働におけるチームマネジメント
チームマネジメントが苦手だという人と話すと、チームマネジメントの本質を間違って捉えているなと感じることが多い。このエントリでは私の考えるチームマネジメントのキモの部分を書く。
なぜチームで知的労働を行うのかチームで知的労働を行う理由を問うと、1 + 1 = 2 ではなく、人と人の化学反応を起こして 1 + 1 = ∞ にする、、、といった漫画の世界の話をする人もいるし、人材の適正配置を実現すれば
仕事でつかえるデータ分析の基礎
データ分析という言葉に身構えてしまう人は多いのですが、実際はそんなに怖いものではありません。一般的な業務内であれば専門的な知識が必要とされるケースは少ないですし、四則演算が出来れば大体対処できます。
このエントリでは、データ分析に苦手意識がある人やデータ分析の初心者の方に向けて、データ分析の基礎となる部分を解説します。
※ このエントリは若手ビジネスパーソン向けに行ったデータ分析の講義をもとに
人間にやさしい利用規約を作った話
Webサービスには利用規約がつきものですが、利用規約が読みやすいものであることは本当に少ないです。
例えば note の利用規約 を一読したときに、どのようなことが書かれているかを直感的に理解できる人は少ないと思います。
とはいえ利用規約には大切なことが書かれています。例えば note の利用規約のこの部分などは事前に知っておくべきことでしょう。
13.2の条項を素直に解釈するならば、not
ひとりでサービスを作るときに考えていること
こんにちは。私はたまにひとりでWebサービスを作っているのですが、そのときに何を考えているのかについて聞かれることが多かったので、そんなことを簡単にまとめてみることにしました。
個人開発とチーム開発では考える観点が少し違うのですが、その違いも楽しみながら読んでいただけると嬉しいです。
今回作ったサービスはこちらです。このエントリではこのサービスを題材に、サービスを作るときに作り手(ひとり)が何
ChatGPTを使って「本のレビューサイト」を作った話
昔から本に関連するサービスを作りたいと思っていたこともあり、ChatGPTを利用した本のレビューサイトを作ってみました。この機会に、AIと人間が生み出すちょっとした違和感を楽しんでいただければ幸いです。
AIが生成するコンテンツに価値はあるのか?このサービスを通じて私が問いたいことはこの一点に尽きます。
かつて、AIによって自動生成されたコンテンツには価値がないとされていました。それも当然のこ