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テクスチャの話3

テクスチャの話の続きです。

自分の絵はほぼ完全にデジタルで仕上げておりますが、いかにもデジタル風ではなく、絵の具を使った手描き風を追求しているのはご存知かと思います。その上で、僕がそれなりにテクスチャにこだわるのは、手で描いた感じを消したいからなのであります。

なにか矛盾しているように聞こえますね。手で描いた感じだと語弊があるので、もっとわかりやすく言うと筆で塗った感じ、でしょうか。普通に絵の具を使って絵を描くとして、色面を塗りつぶすのに筆を使うと、筆致やエッジにその特徴が現れますよね。僕が実現したいのは、そういう筆で塗った感じではなく、版画のような色面というか、スタンプで色を転写したような色面というか、つまり別の面に塗られた色を押し付けて作られた色面なのです。

何故かというと、そういうのが好きだから。まあ、もちろん僕は油絵も描くので、その場合はまた話が違ってきますが…。

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25年以上フリーランスのイラストレーターとして生きてきた経験から、考えていることや考えてきたたことを綴ります。海外の仕事のことや、ときには…

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