僕の妹はツンとデレが1日ごとに入れ替わる。
春休みが明け新学期。始業式も終わり、また授業がある日常が戻ってきた。そんな日の昼休み、〇〇は同級生の梅澤美波と話をしていた。
〇〇:はぁ、それにしても春休みって短いよなぁ。もうちょっと休みたかったぁー。
美波:まあ、うちの学校は夏休みが長いからその代わりに短くなってるんじゃない?
〇〇:もうちょっと高3になるための準備時間ていうもんがあるでしょ?
美波:あるわけないでしょ、今年受験なんだからきちんと勉強しないといけないんだからさ。
〇〇:まあ、僕は美波と違って成績いいから。
美波:ムカつくー!
〇〇:へへっ。あっ、そうだ、昼ご飯忘れたから食堂行かなきゃだ。
美波:何?初日から持ってくるの忘れたの?
〇〇:初日だから忘れたの。じゃあ行ってくるわ。
すると教室の入り口から〇〇を呼ぶ声がする。
△△:〇〇ー、なんか可愛い女の子がお前のこと呼んでるぞー!
〇〇:ん?はーい。お、蓮加じゃん。
蓮加:ん、これ。
〇〇:僕が忘れた弁当じゃん!ありがとう蓮加。
蓮加:別に、じゃ。
〇〇:ありがと!まじかー、まさか持ってきてくれるなんて。
美波:今の子、誰?
〇〇:あぁ、僕の妹の蓮加。今年高1でこの高校に入ったのよ。
美波:なんだよかった、妹さんかー。てっきりもう新入生に手を出したのかと思ったよ。
〇〇:そんな勇気ないのは美波よく知ってるでしょ。
美波:女の子の気持ちにもろくに気づけないような人だもんねぇ。
〇〇:そうね、全然気づける自信ないもん。
美波:はぁ、、。ほっんとに気づかないよね。
〇〇:??。まぁ、ご飯食べよ。
美波:それにしても仲悪そうだったけど、妹さんと仲悪いと大変じゃない?
〇〇:まぁ、そんなことないよ?そんなに仲悪くないし。
美波:そうなの?
〇〇:まあ、明日になればわかるよ。
美波:ふーん
その後学校も終わり、家にて。
〇〇:よし、宿題おわりー!何しよっかなぁ。
するとドアをコンコンと叩く音が、
蓮加:お兄、夕ご飯。
〇〇:もうそんな時間か、ありがと。夕ご飯って何?
蓮加:麻婆豆腐
〇〇:ほんと!?蓮加の麻婆豆腐好きなんだよなぁ。
蓮加:そ、早くきてよね。
〇〇と蓮加の両親は海外出張でおらず二人で住んでいるため、蓮加が夕ご飯を作ってくれているのだ。
〇〇:いただきます!
蓮加:いただきます。
〇〇:やっぱ麻婆豆腐めっちゃおいしい!
蓮加:そねー、
蓮加は携帯をいじりながら興味なさそうに言う。
〇〇:蓮加、ご飯食べながら携帯いじらないの。
蓮加:いいじゃん、別に。
〇〇:行儀悪いから。テレビでも見よ?
蓮加:はーい。
〇〇:お、ドラマやってる。これ面白いらしいんだよなぁ。ヒロインの子がめちゃくちゃ可愛いって美波がいってた。
蓮加:、、、美波って昼に一緒にいた人?
〇〇:そうだけど何か?
蓮加:別に?じゃあお皿運んでおくから洗うのはお兄がやってね。
そう言って蓮加は自分の部屋に行ってしまった。
〇〇:そっけないなぁ。
〇〇も食べ終えてお皿を洗いながらそんなことを思う。
〇〇:ゲームでもするかぁ。昨日蓮加とやってできなかった敵の倒し方でも探そっと。
しかし二人でやってできなかったゲームを一人で考えてもそんなできるわけもなく、
〇〇:無理だー、やめよ。
とすぐにやめてしまった。
ところで今日のそっけなさでなんで昨日一緒にゲームしていたのか不思議でしょう。実は蓮加には不思議なところがあるんです。
それが、、
〇〇:ふわぁ、もう朝かぁ。 ん?なんか重いな?
蓮加:んぅ、すぴー。
〇〇:蓮加ー、起きてー。
蓮加:ん?おはようお兄ちゃん!
〇〇:なんでここで寝てるの?
蓮加:朝起こそうと思ったらお兄ちゃんが気持ちよさそうに寝てたから一緒に寝たくなっちゃった!
〇〇:そっか、蓮加は可愛いなぁ。
蓮加:えへへへ。
〇〇:でもそろそろ学校行く準備しよっか。
蓮加:うん!
学校まで蓮加と一緒に手を繋いで登校中。
蓮加:そういえば昨日告白されたんだー
〇〇:早くない?
蓮加:なんか一目惚れしましたって言われたぁ、まあお兄ちゃんよりかっこよくなかったから断ったけどね!
〇〇:愛されてるなぁ、、
美波:おはよう!〇、〇?
〇〇:おはよー美波。どうした?
美波:いや、妹さん。やけに今日は仲良さそうだなって。
〇〇:あぁ、それはね、、
蓮加:こんにちは!蓮加っていいます!お兄ちゃんの彼女です!
〇〇:ちょっと蓮加!?
美波:えぇ!?〇〇、まさか妹に手を出したの?
〇〇:そんなことないから!
蓮加:じゃあ、蓮加たち先に行くのでそれじゃあ!
〇〇:ごめん!後で説明する!
美波:なんなんだ?
〇〇:はぁはぁ、なんであんなこといったの?
蓮加:だって、、、お兄ちゃんがとられちゃう気がしたから、、
〇〇:別に美波とは何もないから。まあしょうがない!学校行こ、遅刻しちゃう!
蓮加:うん!
学校に着いて蓮加と別れて教室にて、
美波:で、どういうこと?
〇〇:蓮加は性格が1日ごとに変わるの。昨日はツンの日。それで今日はデレの日だったからあんな風になってたの。
美波:なんで?
〇〇:わかんない。
美波:へぇ。昨日のそっけない妹さんがあんなに甘々になったのはそういうわけか。
先生:授業始めるぞー
美波:後でたっぷり話聞かせてもらうからね!
昼休み
美波:ねぇ、妹さんの話よーく聞かせてよ!
〇〇:っていっても別にそんな話ないけどなぁ。
美波:何かあるでしょ?
蓮加:お兄ちゃんー!
〇〇:蓮加!?
蓮加:一緒にお昼食べよ!
〇〇:まぁ、、美波も一緒だけどいい?
蓮加:む!まぁ、、しょうがない!
美波:こんにちは。梅澤美波っていいます。一応、〇〇の友達です。ねぇ蓮加って呼んでもいいかな?
蓮加:まぁ、いいですよ!
美波:〇〇のこと聞かせてよ。妹しか知らない話とかさ?
蓮加:お兄ちゃんのことならなんでも!
美波:蓮加は〇〇のどこが好きなの?
蓮加:まず、蓮加に優しくしてくれるとこ!
美波:分かる!〇〇ってそっけない所あるのに優しいよね!
蓮加:そうなんです!お兄ちゃんは・・・
蓮加と美波の会話はめちゃくちゃ盛り上がった。
美波:へぇ!そんなこともあったんだ!
〇〇:ねぇ僕のこと忘れてない?正直恥ずかしいんだけど。
美波:いや〇〇の事を話してたから一応忘れてないよ?
蓮加:うんうん。
〇〇:それならいいけど、、
蓮加:お詫びとして。これ、あーん。
〇〇:いや同じの入ってるって。
蓮加:いいから食べてよー。
〇〇:もぐっ。ん、やっぱり蓮加の料理が一番美味しい。
蓮加:でしょー!
美波:む、〇〇私のも食べてよ。
〇〇:じゃあその煮物もらおうかな?
美波:じゃあ、あーん。
〇〇:え?普通に食べればよくない?
美波:いいから。あーん。
〇〇:ぱくっ。うま!めっちゃ美味しい!
美波:でしょー!自信作なんだよねぇ。
蓮加:ねぇ、蓮加のの方が美味しいよね?
〇〇:え、いやぁ。
美波:私のだよね?
蓮加 美波:ねぇどっち?
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