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【日記】親知らずを4本抜歯した。

『親知らず』という名前の由来には、昔の平均寿命が関係しているらしく、親が亡くなった後に生えてくる歯ということらしい(諸説あり)。
ただ、平均寿命はだいぶ伸びたし、恐らくほとんどの親が子の親知らずと向き合う時代だ。

何が言いたいかというと、もう少し待てば医療が進歩して無痛で抜歯出来るかもしれない。
『親知らず』ではなく『痛み知らず』になる日を待ち望んでいた。
そんなぼんやりとした希望を理由に先延ばししていた親知らずの抜歯。

もうとっくにタイムリミットは切れていた。
これは2024年3月の話だ。
酔って転んで折ってしまった前歯の治療で訪れた歯医者でレントゲンを撮った。
丸裸になる僕の親知らず。
真横を向いているではないか。
レントゲンを撮影する際に首を横に振ったわけではない事くらい自分でもわかる。

先生
「親知らずを4本抜歯させてください。」

それは、こちらに判断を委ねるというよりも、日本の歯科医師の方々からの願いの様に思えた。


「僕に半年間だけ時間をください。」

ライブもあるし、何より心の準備もあるので僕はソフトな駄々をこねて、2024年9月から抜歯に挑むこととなった。

半年なんて遥か先の様で意外と近かった。

覚悟を決めて向かう歯医者。

診察台の椅子に座ると助手の方が「本当に抜歯したいですか?」と言った。

僕の心は揺れ動いた。
「え?抜歯をしないという選択肢もあるんですか?」

助手の方
「いいえ、ないです。」

じゃあ、何で聞いたんだよ。

その後、助手の方が色々アドバイスをくれた。
強い麻酔を打った際に脈が早くなるので落ち着いて深呼吸をすることや、抜歯後の食事、うがいの方法や痛み止めを飲むタイミングから抜歯後三日間の過ごし方。

抜歯の過程はここでは省略するが、声を大にして言いたい。
痛かったけれど医療は確実に進歩しています!

助手の方
「どうでした?実は私も来月親知らず抜歯するんですよ。何かアドバイスあります?」

あなたが親知らず抜歯経験者の様に語っていたアドバイスのお陰で僕は今ここにいるのにまさかの後輩だった。

「アドバイスというか、きっと人生で親知らず抜歯するのは今回限りだと思うので新鮮な気持ちで楽しんだら良いと思います。」
と、わけのわからないことを涙目で伝えた。

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