【短編小説】歌詞風オリジナル・sounds
カチコチカチコチ
頭の隅で聞こえてる
布団を抜け出し
お気に入りの色をまとって
口を動かすうちに頭が動き始める
そのうちに聞こえだす
チクタクチクタク
いつでも聞こえる微かな音
ホームに並んで
波の合間をあるきながら
今日は何をという時に一番聞こえる
カチリ、離れてくれない
ふっと息を抜いたタイミング
鼻をかすめる香りにお腹が返事
そんな時にもチクタクカチコチ
あぁ、早く食べ終わらなきゃ
いつまで追いかけてくるの
チクタクが聞こえない
静かすぎて聞こえない
聞こえるのはカチャカチャポチポチ
おかしいな、チクタクはどこへ
タンっと最後に強く叩いて
聞こえなくなったチクタクを探すと
てっぺんはもう間近
布団にダイブして息をつく
やっとカチコチから解放された
でもそれも、ほんの隙間だけ
まどろみの向こうで
チクタクがまた待っている
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