福永祐一騎手が新規調教師免許試験に合格
JRAは12月8日、2023年度の新規調教師免許試験の合格者7人を発表しました。
その中には、JRA歴代4位の通算2613勝、内G1は34勝を挙げている福永祐一騎手の名前もありました。
福永祐一騎手は1976年12月9日生まれ、滋賀県出身で明日9日で46歳の誕生日を迎えます。
父は「天才」と呼ばれた福永洋一元騎手。
幼少時はサッカー少年でしたが、後に騎手を志し、2回目の受験となった競馬学校騎手課程12期生の入学試験に合格。
同期には和田竜二騎手を始め、女性騎手3人がいることから「花の12期生」と呼ばれます。
1996年3月2日に中京2Rで初騎乗初勝利を果たし、デビュー年は53勝を挙げます。
デビュー2年目の1997年のG3東京スポーツ杯3歳ステークスでキングヘイローに騎乗し、JRA重賞初制覇を果たし、3年目の1998年にはG1日本ダービーに初騎乗するも、14着に終わります。
1999年の桜花賞でプリモディーネに騎乗し、G1初制覇を果たしますが、翌週の落馬負傷で5か月もの長期離脱を強いられるも、同年12月のG1朝日杯3歳ステークスで2度目のG1制覇を果たします。
以後の活躍ぶりは顕著で、2005年にシーザリオで日本とアメリカのオークスを優勝し、その後もG1レースを次々に優勝していきますが、不思議と日本ダービーの栄冠に届いていませんでした。
最も惜しかったのは、エピファネイアに騎乗し、道中で躓く場面も影響して、最後はキズナに差し切られて2着に終わった2013年でした。
それから5年が経過した2018年、自身19回目の日本ダービーはワグネリアンに騎乗し、ダービー初制覇を果たした際、福永騎手は号泣していました。
更に2020年にコントレイル、2021年にシャフリヤールに騎乗して日本ダービー連覇を果たし、計3勝を挙げるまでになりました。
レースを俯瞰的に分析できる視点を持っていることから、以前より「調教師に向いている」と言われてきた福永騎手ですが、当時は騎手として熟練の手綱捌きを見せていた頃とあり、わたしはまだ現実的なものとして受け止めていませんでした。
ただ、今年2月頃から調教師免許試験の勉強を始め、調教やレースでの騎乗の合間を縫って勉強して、しかも1回目の試験での合格となりました。
調教師免許試験は、東京大学卒業の競馬関係者でもなかなか合格が叶わないとされる難関ですが、自分なりにやれる手応えが福永騎手には既にあったのでしょう。
今回の調教師免許試験合格に伴い、福永騎手は来年2023年2月末に騎手を引退し、技術調教師としての期間を経て、厩舎開業を目指します。
人望に厚い福永騎手のことですから、多くの信頼を集めて結果を出してくれることを願っています。
わたしは、競馬を見始めた中学生の頃からの福永騎手のファンで、今回の調教師免許試験合格は驚きと共に、年数の経過も実感するものとなりました。
厩舎を開業しても、恐らく応援していることでしょう。
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