就活サボっても生きてる話

よく「院卒ですか?」と訊かれる。

「転職ですか?」とか

「1社目で失敗したんですか?」とも。

いえ、ただの新卒です。
こんなことを訊かれるのは単純に、この職場ではそういう境遇の人が多いから。私の顔がそう見えるからではない。

因みに「高卒ですか?」とも訊かれる。

これは私の顔がそう見えるからである。


私は派遣研究者の正社員だ。
あれ、技術者?正直、違いが分からないが置いといて。

5月に派遣会社に第二新卒枠で入社したので当然、新卒なんかがいる訳がない。一緒に研修を受けた同期はみな私より2-5才歳上で、5名は転職、1名院卒。転職勢は大体がブラックから逃れての転職だ。月給を新卒と同等に下げてまで辞める決断力と行動力がある方々だ。面白くないわけがない。本当に良い方々だった。新卒の私は若干の引け目を感じざるを得なかったが、要らぬ気遣いや特別扱いはせず、全員平等に仲良くさせてもらった。

研修後は同期はみなバラバラに、東北、東海、関西、九州...だったかな?に派遣されて飛んで行った。

小さな冒険の始まりだ。
かく言う私も、実家から遠く離れて一人暮らしをエンジョイしている。

こんな面白いことになったのは、就活をサボっていたせいだ。

私は昔から、人と同じ道を行くのが嫌いだった。理由は知らん。

だから当然、友人達が就活に勤しむ時期にも就活などせず、「フリーターになる」などと豪語?して高みの見物をしていた。卒業しても行く宛などなく、居心地の悪い実家でバイト先を探す日々。ゆくゆくはフリーランスになれそうなバイトを探していたのだが未経験者など募集している筈もなく。諦め、「とりま正社員を経験しとこう」と考えて「派遣って色んなとこ行けそう」と思い、4月上旬に面接、中旬に採用、5月入社からの6月配属とトントン拍子に事は運んだ。理系大学で卒論研究をそこそこやっていて本当に良かった。

因みに面接は全てリモートで行われたため、チープなスーツの第二ボタンがスナップのダミーであることは最後まで気付かれずにすんだ。

そういやこの前赤の他人に、

「新卒でこういう働き方をしていて、良かった?」

と訊かれた。
つまり、地元から遠く離れた地に派遣されて、同じ新卒のいない職場で、工場で技術者なんかしていて幸せか?と。

まったく失礼しちゃう。

旅好きにとって派遣はわくわくするものだ、タダで色んなところに行けるから。

そして私は派遣社員でなく正社員なので、配属先でなにかやらかしても即クビにはならない、派遣元からの給料は途絶えない。福利厚生も充実している。職場では心理的に一歩引いたところにいる感じで、個人的にとても心地よい。これは人による。

新卒は居なくて結構、居ても居なくても大して変わらない。強いて言うなら共感者が居ないことだが、私には元から必要ない存在だ。むしろ共感を求められてうざったい。

工場を舐めちゃあいけない、過去の私よ。清潔で、時間に正確で、早くに始まり早くに終わる。私のいる工場は勤務時間が7.5hで、日が出てるうちに帰れちゃう。食堂が安くてうまい。皆やさしい。

デメリットももちろんある。

同期で希望の地域に派遣されなかった人、車が無いと不便な地域に配属された人(会社から社用車とガソリン代を受け取って喜んでいた)、希望の地域での配属先がなかなか見つからない人...まあ、このくらいかな?

5月入社のデメリットは、gwを微妙に外すとなんかちょっと損した気分になること、前期のボーナスが少なめなこと、あとは...4月より暑いこと?

メリットは、なんだろなぁ。
五月病の心配が無いこと、物件が多めなこと、すぐ夏だから防寒具は後回しにできること?



とりあえず何が言いたいかと言うと、就活サボれ、ではなく、

就活がうまくいかなくて病みそうになっても気にするな、ということ。

やるべきことを最低限やっとけば、なんだかんだでうまくいく。特にこだわりがないのであれば、成り行きに任せるのも一興。少なくとも日本でなら。

あ、でも親御さんには言わないでね。私も、親から教員から先輩から友人から赤の他人から、良い言葉は貰わなかったので笑。頑張れw、みたいな。


早くに目が覚めて、鳥の声を聞きながら書いてる。平和だなぁと思いながら。あ、出勤前に英語の勉強しとこ。

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