わたしは、こうして、プログラマーになれました!■まわりの人に助けられて
わたしは、子供の時から無口でした。
何か話す必要があるときは、勇気が必要でした。
今でも覚えています。
本ははほとんど読みませんでしたが、学習雑誌に載っていたお化けのQ太郎が好きでした。
漫画の単行本がある事を知り、また、小遣いで買える値段でした。
ある日曜日、500円札を握りしめて、本屋さんに行きました。
随分と迷いましたが、欲しい一冊を見つけました。
でも、その後の行動が出来ません。
その単行本を持って、おじさんの所に行けばいいのですが、なかなか、出来ません。
別の客が来て、本屋さんのおじさんと話をしています。その客がなかなか帰りません。そのうち、子供が漫画ばっか見て困っているような話をし出しました。
わたしは、漫画さえもなかなか読まないので、何が困っているのか理解出来ませんでした。
だんだんと、自分がしようとしている事が、惨めに感じはじめました。
そのまま、帰りました。
そんなわたしが、プログラマーの世界に足を踏み入れました。
最初は、与えられたプログラムリストとマニュアルをひたすら読みました。否、眺めました。
よく分からなかったです。
わたしは親会社に出向させられていました。周りの人達は、親会社の社員です。
わたしが困っている事を察して、時々声を掛けてくれました。そんな時、分からないところを聞きました。みんな、丁寧に教えてくれました。
一か月後からはOJTに入り、つまり、普通にプログラマーの仕事が割り振られました。
モヤモヤしていたものが、少しずつクリアになって行き、プログラマーの仕事を理解して行きました。
天職だ!と思いました。
わたしを可愛がってくれる人達が現れました。
当時は土曜日も仕事でした。半ドン。つまり、午前中で終わりです。
午後、ボーリングに行って、レストランで食事をご馳走になりました。その時、初めてワインを飲みました。美味しかったです。
その人達は、独立を考えていたようです。わたしを誘おうとしていたようです。
残念ながら、わたしはその職場に1年しかいませんでした。
もし、残っていたら、別の世界が開いたのかもしれません。
今でも悔いています。
何も見えませんでしたが、人生の岐路だったと思います。
また、プログラミングに夢中なりたい。
その事だけを考えて、職場を移動しました。
しかし、それは、自分を地獄に落とすことになりました。
その頃映した自分の写真は、気狂いのようでした。