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2024/8 中欧旅行記 ep18:白くまくんの裏切り、ホテルスタッフの怯え
前回のあらすじ
プラマイゼロ、むしろマイ
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本編
●4日ぶりのブダペストへ
絶望のケバブショックから一晩を明かした。悔し涙に枕を濡らす、とかは特になく、前日よりも涼しかったので、割かし眠れた。
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この日さいしょの予定は、朝一の鉄道でブダペストへ戻ること。2日を過ごしたウィーンの街へ別れを告げ、ウィーン中央駅へ。飲み物や軽食を買い込んで、列車は定刻通り無事に出発。予約取ってたはずの席に、予約札が刺さっておらず困ったが、別に混んでなかったので別の席に座る。
道中は1.5時間ほど。特に問題なくどんどんとハンガリーへ進む。4日ぶりのハンガリー、ちょっと落ち着く。まずはホテルへ。
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今回の旅行、最後のホテルはBudapest Panorama Central。地下鉄駅からほど近い。フロントと宿泊棟が分かれており、まずフロントで荷物を預けたのだがその部屋がめちゃくちゃ暑い。チョコとか買ってなくて良かった。
●ハンガリーオールスターズを味わう
昼飯を食いに行こう。目を付けていたTukoryとかいう店へ。ビールにジプシーステーキ、グヤーシュというハンガリー料理オールスターズに「ホルトバージ・パラチンタ」とかいうクレープ生地みたいなのでひき肉を包んだ奴。
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出色はジプシーステーキで、この旅行で食ったいくつかのジプシーステーキのうち、最もにんにくが効いていた。どのジプシーステーキもにんにくの香りはしっかりついていたものの、味まではついていなかった。この店のジプシーステーキはその点、素晴らしいにんにく感。グヤーシュは結構オイリー系。うまいけど。
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ホルトバージ・パラチンタなる料理は、中身が多分ひき肉なんだけどよくわからん。パプリカのクリームソースみたいなのがマッチして、これもうまい。クレープ生地でしょっぱい料理ってどうなんだろうと思ったけど、全く問題なし。
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●白くまくんの裏切り
食い終わったら時間もいい塩梅になったので、チェックインしにホテルへ。フロントスタッフの話を適当に「Yes」だの「Ya」だの受け流してたので、泊まる部屋までの行き方が分からなくて困った。フロントのある建物から、道路を隔てて向こうの建物にあるのはわかるのだが、そのマンションみたいな建物のどこにあるのか全く分からない。
いろいろ迷って何とかたどり着いた部屋は、何とエアコンがない。いや、エアコンはある。しかしリモコンで起動して5秒くらい風を吐き出すと、赤いエラーランプを点滅させ、ピーピー言って停止する。日立の「白くまくん」だったのでネットでマニュアルを調べたところ、普通にダメなときの挙動らしい。
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ま、ウィーンでエアコンなしには慣れたし良いよ。予約したサイトには「エアコン完備」って書いてあったけどね。とか考えていてだんだん腹立ってきたので、出かけて帰ってきた後に文句をつける決意を固めた。
●ドナウ川の中州、マルギット島でサイクリング
この日は最終日なのでそこまで予定を詰めず、ドナウ川に浮かぶ小島、マルギット島へ行くくらい。その前にMüllerとかいう、日本のドンキみたいな店でお土産を閲する。化粧品に日用品、おもちゃなどいろいろ売っていて面白い。
マルギット島へは、トラムで。長さ2.5キロ、幅500メートルとそこまで大きくはない。中央に噴水広場があり、あとは遊歩道が張り巡らされており、日本庭園やら動物園やら、観光スポットがある。
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もう歩くのも疲れたので、2人で漕ぐ自転車みたいなのを借りて周遊することにした。これが楽しい。この旅行中はさんざん歩いたが、やっぱり自転車の速さというのは素晴らしいものだ。車体がそれなりにでかいのでハンドリングはちょっとコツがいるものの、道が広いしそんなに混んでいないのでストレスはない。島の端っこにある日本庭園までひとっ走りして、カメやら鴨やら鯉やらを見てのんびりした。
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●フロントの人に、銃で撃たれかける
のんびりと走って自転車を返却した後は噴水広場へ。どうも噴水ショーみたいなのがあるらしく、座って待つ。午後5時になるとショーが始まる。『Born to Be Wild』と『Time To Say Goodbye』、あと2曲で全4曲に合わせて噴水がさまざまな姿を見せる。30分ほどだったろうか。特に期待せずに見たが、めちゃくちゃ素晴らしい時間だった。旅行のラストを締めくくるのにうってつけだった。
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大満足のうちにマルギット島を後にして、中心地に戻ってお土産。調子に乗ってブダペストキャップとブダペストハットを購入。完全に気が緩んでいる。
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途中、Szamos Cafeでお茶。妻はケーキを食うが筆者は冷ラテのみで済ます。いろいろケーキがある店であった。
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ホテルへ戻って、意を決してフロントへ文句を付ける。エアコン完備なんだからおかしい、他のエアコンがまともな部屋へ移動させろ、と強気で行くつもりだった。しかしできなかった。
まず、なぜだか異様にフロントスタッフがおびえている。「あなたはなぜここにいるのか」「どうやって入ったのか」的なことを、マジで洋画で見たことのあるようなおびえ方で聞いてくる。何が何だかわからなかったのだが、本来、フロントのある建物はオートロックで、入り口のインターホンでドアを開けてもらう必要がある。しかし、このとき、建物の中から偶然ひとがでてきたので、そのタイミングで中に入った。
フロントからすれば、自分が建物にいれたつもりのない人が、いきなりズカズカ入ってきたわけだ。と理解できて、宿泊者だと示すために鍵を見せたら、落ち着いてくれた。本当に、銃を持ち出して撃たれるんじゃないかってくらいビビってたからこっちもびっくりした。ってか、昼間チェックインしたときにあなたが担当だったんだから、覚えてないものかね。
このやりとりで怒りなどの感情が引っ込んで、結局丁寧に下手から状況を伝えた。残念ながら空き部屋はないようで、今晩もエアコンなし灼熱熟睡チャレンジが決定した。
今回はここまで。