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2024/8 中欧旅行記 ep9:時をかけるLuup


前回のあらすじ

紙パンティの構造、どうにかならんかね。

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本編

●観光丸出しのサンダルを買う

ブダペスト2日目、温泉に入ったり聖堂でミイラにケチつけたりなんだりで緩やかに楽しんできたが、ここからデスマーチが本格化する。

ジェルボーのグヤーシュに舌鼓を打った後、中央市場があるらしいので見に行く。歩く。途中、妻が10年近く履いているサンダルがいよいよ壊れたので、土産物店で右足に「BUDA」、左足に「PEST」と書いてある観光客丸出しのサンダルを買う。

ふだん生活していて「東京」だの「浅草」だのデカデカ書いてあるTシャツや帽子の何が良いのか、冷ややかな目で見ていたが、自国以外のものは意外に、買っても良いかなと思えるから不思議である。役目を終えたサンダルは、花に嵐の例えもあるさ、シナゴーグ前のゴミ箱にサヨナラした。

件の靴
ゴミだけ捨てたシナゴーグ 不敬にもほどがある
街中に、書籍を売るワゴンなどあり

あとはひたすら歩くだけ。ブダペスト中央市場に着いたものの、暑いし腹も減っとらん、バルセロナでマーケットに行った際も腹のピーキングがうまくいかず、適当に見て回ったのを思い出す。ぶっといソーセージだの分厚いランゴシュだのが疎ましい、見たくない。それほど、腹が減っとらん。腹が減ってれば天国だろう。大量のパプリカパウダーや果物、肉に魚、出店など食道楽にはぴったりの市場である。

見返すとあんまり写真がない。どんだけ腹が減っていなかったのか

さて、どうしよう。時間はまだ昼過ぎくらい。この日はドナウ川のナイトクルーズを控えているので、まだまだ切り上げるわけにはいかん。とりあえず近所のスタバへ。安定のチェーンである。コールドブリューを頼んだら目の前で思いっきり水道水かなんかで原液を薄めてた。

観光バス的な何か

テラス席で作戦会議を行い、ブダペスト西駅にある「Westend City Center」なるショッピングモールへ。翌日朝、同駅から特急に乗るのでそのロケハンも兼ねて。海外でこういうスーパーなり百貨店なりに行くのは、結構楽しいのでおすすめ。

●エリート券売機に遭遇

そうと決まればまずは切符。券売機で驚いた。前日10枚つづりで買うときは2分超かかったのに、今回の券売機は非常に仕事が速い。その10分の1くらいの速度でじゃんじゃか券を吐き出してくれる。きっと君のような仕事がはやい奴は、これまで多く苦労をしてきただろう。そしてこれからも、先輩や上司からさまざまな無茶ぶりをされるだろう。陰ながら応援してる、ありがとう。とまでは言わないが、とにかくこいつの仕事の速さには驚いた。

ウエストエンドは、ブダペスト西駅から直結の施設。地下1、地上3フロアくらいでブランドショップ、家電量販店、食品スーパーにドラッグストア、さらにフードコートや映画館などがそろっていて、まあイオンみたいなものか。

変換プラグを買い足したかったので家電量販店に行ったものの、めぼしいものはなし。その代わり、調理家電を吟味している若手日本人グループを見かけた。この部分だけ切り取ればジョーシンやヤマダ電機と変わりない。

その他、屋上庭園やフードコートをぶらぶら。屋上庭園は、もうとにかく暑い。勘弁してほしい。屋上庭園というか、一つの公園ってくらいでかいし。フードコートは、世界各地方の料理がそろって充実している。

あとは、トイレが有料。100フォリントだか払うとチケットを買えて、トイレ入り口で読み取ると中に入れる。試しに入った。まあ汚くはないが、ピカピカというわけではない。日本のトイレのキレイさってやっぱりすごいんだなと思う。百貨店、パチンコ、家電量販店など基本的に利便性が高く、便に困ることがない利便性がある。

●「世界一美しい」マクドからの地獄の散歩

ウエストエンドのあるブダペスト西駅付近は「世界一美しい」と称されるマクドナルドがあることでも知られる。行ってみようじゃないか。実は結構楽しみにしていた。

楽しみにしていた。のだが、何だか知らんが営業休止中。その結果、筆者が見たのはただ路傍に立つマックの看板と、西洋風の建物、それだけ。だいたいこんなのマクドナルドと関係ない洒落た建物をマクドナルドが占拠しただけじゃないか。もっとマクドナルドらしい意匠がないと、特に面白くもない。いや、負け惜しみじゃなくホントに。

マクドナルドを見た後は、また性懲りもなく歩いただけなので特にない。1時間以上は歩いたろう。一応、クルーズに備えて出発地であるセーチェニ鎖橋のほうを目的地に歩いたのだが、いつまでたってもドナウ川が見えてこない。サクッと数分で涼をとれるようなコンビニエンスストアもない。出てくるのは汗のみ、言葉もなし。黙々と歩いてようやく川っぺりに着いたときゃ感動したよね。ただ、疲れすぎて、目当てのひとつ、川岸に並ぶユダヤ人の靴のモニュメントを見てもイマイチ思いにふけれなかったのは無念。

道中にタイムスリップしてきたのかってくらい風化した電動キックボードがあった。

●そろそろ、和食を食いたい

全くよく歩いた。さすがに腹減ったので飯。「Kívánság Étkezde」って店。こじんまりしており、店内はテーブル4つ、あとはカウンター。テラスあり。

冷房を期待して店内席を選んだがそんなものはなく、うだる暑さとともに食事。当然ビールが進む。まずはショプロニで冷気を流し込む。腹減ったとはいえ夏バテ気味なので、食い物はジプシーステーキと鶏のパプリカ煮込みのみと控えめに。うまいんだけど、パプリカ煮込みの付け合わせ、大量のニョッキが凶悪過ぎた。

さて、食ったはいいがクルーズまでまだ2時間くらいある。正直、脂っこいのちょっと飽きた。和食食いたい。それも寿司。当然寿司。

実は昼間、イシュトバーン大聖堂のところに日本料理店があるのを目ざとく発見していた。その他「ノブ」なる店もあるがイカ2貫やハンマーヘッドシャークの頭の出っ張りくらいしか食えなさそうなので、前者の「JAPANIKA」とかいう店に行くことに。

今回はここまで。次回は寿司とナイトクルーズ。おそらく今回の旅行記における第一部ファントム・ブダペスト編の最終回になる予定。




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