AlbionというMMO

サンドボックスMMO?

Albion Online(以下アルビオン)はサンドボックスMMOを謳っている今どきめずらしい成功中のMMORPGだ。
どのへんがサンドボックスなのかというと、チュートリアル以降メインクエストと言えるものが一切なく、ストーリーもないところ。
国も派閥抗争の仕組みもダンジョンもある。
しかしゲーム内でやることは自分で決めていく。
それがサンドボックスMMOというわけだ。

もっとも、最初にチュートリアルを行って戦闘、採取、生産の基本を学んだところで港に放り出され「金ねえな……」からスタートする人が殆どだ。
そこで取る選択肢は基本的に2つ。自分で装備を作るか、装備を買うかだ。
装備はティアと呼ばれる段階で設定されていて、チュートリアルでティア2を作るので、ティア3、ティア4と目指していく。
素材を集めて売ったり、生産で小金を稼いだり、小さいダンジョンに入って宝箱からアイテムを集めたりして装備を整え、初期の低難度エリアからより稼げる中難度エリアへと進出していく。
低ティアの装備はともかく、低ティアの素材は売値は安いものの需要はあるため全くお金が稼げないという事にはならないはずだ。

ティア5相当の装備を揃えていっぱしの冒険者になれたかな?
という頃にはアルビオンでどのように遊んでいくかの方向性はつかめていることだろう。

アルビオンのコンテンツとリスク

アルビオンは遊び方の種類がとにかく豊富だ。
ソロ、グループ、団体での活動に適したコンテンツが有り、対人なし、対人ありだがリスクリターンなし、対人ありでリスクリターンありと好みや段階で選ぶことができる。
当然だがリスクがある方がリターンは大きいし、エンドコンテンツはリスクが前提になっている。

アルビオンにおけるリスクとは何か?
それは装備を失う事である。
アルビオンでの武器防具はプレイヤーが生産したものしか存在せず、宝箱から報酬として得られる装備も誰かが作った装備となっている。
アルビオンでは対人戦が前提のコンテンツが多く、より良い装備の需要は尽きない。
アリーナなどのコンテンツを除き、対人戦で殺されると装備を奪われてしまう。一部の装備は死んだときに壊れてしまう(使用不可修理不可のゴミになる)が、残った装備は倒した側の報酬となる仕組みだ。
奪った装備は再び市場に流れ、奪われた側が装備を買い戻す事になる。
殺されないために装備が必要で、殺すために装備が必要。
装備を掛け金に乗せて戦うのがアルビオンの日常なのだ。

一方、リスクを避けて生きることはできないか?
もちろんできる。
低難度のエリアは対人戦が禁止だし、中難度のエリアは対人戦は可能だが装備のロストはないため、よっぽど好戦的でなければ対人戦にならない。
その分うまみも少ないが、平和にのんびりアルビオンライフを送ることは十分に可能だ。
多少の課金は必要だが、自分の島(プライベートエリア)を購入し、畑や薬草を育てて原料や加工品を市場に流して完全なスローライフを実現している人もいる。
資産は数千万あるが対人戦はほぼ未経験という人も実際にいた。

アルビオンの経済

アルビオンの経済は対人戦が軸になっている。
装備自体の需要
装備を作るための素材の需要
戦闘に使用する薬や料理などの消耗品の需要
お金を稼ぐ一番手っ取り早い方法が他のプレイヤーを倒して装備を奪うことになっていて、倒して奪う時には必ず一部の装備がゴミになるためその分の価値が世界から失われる。そうなると当然、失われた分の需要が発生する事になり、経済が回り続ける仕組みだ。
ある程度プレイしていると、自分の所持金を見ても「何回死ねる(装備を買い直せる)か」しか考えなくなるが、それはアルビオンの住人になった証とも言える。ようこそこちら側へ。

アルビオンのここがすごい

経済を回すための仕様と、幅広いコンテンツ。
これを両立させているのがすごいね。
ストーリーなんかなくてもそれぞれにドラマが生まれる。
かつてのウルティマオンラインを思わせるものがあり、「古のMMOに雰囲気が似ている」と言われるのも納得だ。
一方で運営も対人戦が軸であることを理解していて、武器やスキルの強化や弱体化などのバランス調整がたびたび行われる。
このあたりはMMO運営としては珍しいかもしれない。
サーバーはアメリカ、EU、アジアの3つで、日本はアジアサーバー。
同じサーバーに入っているのはベトナムやフィリピンや台湾などがいるものの、デフォルトで使用言語別のチャットに分かれているため、あまり気になることはない。

最後に

ゲームの仕様や操作方法などについてはほとんど触れなかったが、そちらの情報が欲しい場合は公式とかWikiとか攻略サイトとかYoutubeとかを見てほしい。
PC、スマホ、タブレットとマルチプラットフォームで遊べるためプレイする環境を選ばない(当然それなりのスペックは必要)ので、かつてMMOが好きだった人や、MMOらしいMMOを体験してみたい人はぜひ一度プレイしてほしい。もちろん基本無料だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?