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収納BOX30個でダイニング兼ワークスペース改造計画

■きっかけ
Amazonでベストセラーらしい収納ボックスを30個買って、リビングボード、食卓、スタンディングデスクを一新することにしました。

20年ほど前Francfrancで購入した食卓のジョイント部が、バカになってきたことがきっかけなのだが、そもそも住まい方に応じてテーブルから座卓に変更したり、また戻したりで、その都度脚を取り替えジョイント部に負荷をかけてきたことが原因で、そんなことしなければまだまだ使えていたはずなので、これはもう完全に自業自得です。(お気に入りだったのに、、)
加えて、歩けることが嬉しくて激しく動き回るようになった孫の安全性からも、グラグラの今の状態は避けねばならず、素材的にも固い木より柔らかいものにしたいなあというのも理由の一つ。

愛用していたFrancfrancのテーブル

どうせやるなら、隣接するリビングボードも一緒に変えたい。本当は、もうほとんどテレビを見なくなったのでテレビも捨てて、よりシンプルなフロア収納にしたかったのだが、「いずれ貰っていくからまだ捨てるな」と娘に言われ、仕方なくテレビボード風を維持しているのは若干不本意なのだが仕方がない。

ついでにスタンディングデスクも。立ち仕事スタイルがすっかり定着したので、壁付きのフロア収納を増やすくらいなら、デスクももう一個、ボックスで作っちゃおうと思い至ったわけです。ワークスペースを兼ねた食卓横と、明るい窓際にそれぞれ置いて、気分に応じて使い分けようかなんて、一人暮らしゆえにできる贅沢なお話。

主要材料は、収納ボックス「X XUNTAO」とOSB合板の二種類だけ。基本的にはボックスを積んで並べて、天板用のOSBを乗っけてお終い。

奥が食卓。手前がスタンディングデスク

■主要材料

▪X XUNTAO(収納ボックス)

Amazonタイムセールで3個セット¥4300くらいのときにまとめて買いました。けっこう華奢なつくりではあるけれど、四方と上方がすべて開放可能な優秀な機能性のおかげで、どんな置き方をしようとどこかの面が開いてくれる。(「X XUNTAU」って、なんて読むんだろう?)

▪OSB
本来は構造用合板だが、その個性的な質感から、店舗や住宅で仕上げ材としてもよく見かける、僕も好きな材料。
木片を接着剤で圧縮成形した木質材なので、水には弱い。そして木片ゆえの起伏もあるのでそのままでは指に刺さったりして使えない。だから下処理と塗装は必須。塗装は防水性を考慮して、塗膜をつくれるウレタンニスで。
このカット・下処理・塗装がまあ面倒くさいのだが、今回は組立がとても楽なのでがまんがまん。
DIY好きの人たちは、この準備工程もきっと楽しいのだろうが、面倒くさがりの僕は、いつだって気分は半々。始めてしまえば楽しいのだが、始めるまでが長い、、。気分が乗らないとなかなか始めない。構想を練ってるときが一番楽しいのかもしれない、、。

カット、下処理、塗装を終えた OSB群

■設定

10年以上前、某家電メーカーのデザイン部門に属するお客さんの家を設計したことがあった。
徹底的なミニマリストで、素材から色から、そして納まりに至るまで、それはそれは入念に、ストイックともいえる熱量と拘りで実現したその家は正にミニマルで、お客さんの人生観を具現化したような、そして凛とした空気が張り詰める静謐な空間になった。
そこまでではないにしても、ミニマル的空間を志向するお客さんはやはり多く、いままで何件も携わってもきたけれど、じゃあ僕自身はどうなんだといえば、ちょっと苦手。

別に嫌いではないし魅力的とも思うけど、個人的な好みとしては、極力雑然を許容する空間であってほしい。
要は、多少散らかっていてもおかしくはない程度に。
ミニマルはその特性上、モノが散らかっていることを良しとしない。そもそも最小限のモノで、機能的に、無駄を省き、シンプルに構成するものなのだから、視覚的にも余計なモノは排除すべき方向にある。

元々どこに何を置いたか忘れやすい性格で、歳を取ってそれがさらに加速した今、モノは極力見えていてほしい。
だから、キッチンのキャビネットも扉をはずしオープンにしたし、カウンター上の簡易収納もすべてオープン棚。むき出しである。
このむき出しというラフ加減が、例えば椅子の背に脱ぎ捨てた上着や、床に置いたまんまのリュックや、開きっぱなしの雑誌群を、しばらくはそのまんまでいいよと許容してくれる、、気がするのである。
もちろん限度はあるが、「あぁそろそろ片づけなければ、、」という強迫観念からちょっとだけ解放してくれるのだ。

■基本構成

僕が「X XUNTAU」を気に入った理由の一つも、この視認性にある。半透明の面材で、中にあるものがなんとなく予想できる。なんとなく見えているのに、仕舞われてはいる。いちいち順番に開けて探さなくても、だいたい辺りが付くってのが良い。
できることなら、同寸法同系デザインで引出しタイプもあれば100点満点だったのだが、残念ながらそれはない。正確に言えば、引出しタイプもあるにはあるが、寸法も色もちょっと合わない。色はまだよいにしても(よくはないか、、)、せめて寸法は同寸法であってほしかったなぁ。まあ、求めすぎてもいけないのだろう。この辺の使いずらさは許容すべきか。
でも扉式の収納は、入れるものによっては使いづらくなることは否めない。
やっぱり引出しは欲しいので、処分しようと思っていた家具を一部残し、今回の計画の中に組み入れた。

ボックスの底部に付属しているキャスターは、可動性だけでなく、段積み時の横ずれ防止用に、蓋に施してあるポケット(溝)と相まって、云わばほぞ継ぎの役割も兼ねている。

キャスターとポケット

もちろんがっちり止まっているわけではなくあくまでもずれ止めなのだが、そこそこのモノを収納すれば自重もあって、けっこう外れることはない。
じゃあ、頂部に据える天板はどう固定しようかと思案した時、この蓋のほぞ穴をせっかくだから転用しようかとも思ったけれど、却って納まりに無理が生じそうなので早々にやめた。
どうしようかなーと悩んだ末の結論は、なんのことはない、マジックテープで十分じゃんとなった。余程の外力を加えない限りずれることはないし、上に引っ張ればべりべりと剥がれるけれど、上に引っ張ることがそもそもない。
なにより、楽!
ボックスの蓋とOSBにそれぞれ貼っつけるだけだもの。

マジックテープ貼付け例

尚、付属のナイロン製のキャスターは動きやすく便利だけれど、フローリングとの相性は正直良くない。いずれ床を傷つけることになるので、最下段の、床に接するキャスターはすべて外した。

キャスターとりはずし

■各部

◆リビングボード

これだけは、壁~枠間にピッタリ嵌め込む予定で、納まりもタイトだったので、簡単に図面を起こしました。

リビングボード:平面図&正面図

タイトとはいっても、組立はボックスを壁に沿って並べて、天板をマジックテープで貼っただけ。
でもどうしても引出しは欲しかったので、既存収納のうち鏡台(鏡ははずしちゃった)だけ天板下に潜り込ませて継続利用中です。
偶然にも絶妙な高さ関係で、OSBと鏡台天板との間のわずかな隙間にクッションフェルトを挟みこむことで、ほぼ同レベルの高さに調整することができました。

ボックスと鏡台の高さ関係

天板には数か所、配線用の欠きこみも設けました。

配線スペース

テレビ台は、OSBにツーバイフォー用のコの字金具を貼っただけの簡易版。

テレビ台

金具はDVDレコーダーと同色で、且つ厚さ2.6mmの薄さのおかげで、軽快に納まってくれています。

リビングボード

十分な収納量。
(配線整理に悪戦苦闘していたら、組立中の写真撮るの忘れてしまった)

◆食卓

食卓

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