自分の中の見せかけと
ここ数年でどーしても合わなくなった店というのが幾つかある
そこの店はランチがすごく美味しくて テイクアウトも含めて何回も利用してたのだけど 流行り病あたりから全くタイミングが合わなくなって 何度トライしてもダメだった
でも料理は私好みなもんだから 近くに行くついでにテイクアウトなら大丈夫かな~とか思って立ち寄ってみる
昼ピークは過ぎてたのでさほど混んでもなく 1つならテイクアウトもOKだと言う
おっ♪と喜んでたら お店の人が「店内ではいかがですか?」と聞いて来る
その店は靴を脱いで座るタイプでイスではない
私は足の具合上 膝を立てる体育座り止まりで正座は出来ないから 基本的に直座りタイプの店ではイートインはしない
「足がちょっとダメなんで・・」と断ると「こういう厚手のクッションもありますから」と見せてから 「お外暑いですし・・ あ、壁に寄り掛かるなら大丈夫ですか?」と言い 私が答えるより先に 壁際のテーブルの人に交換してくれるよう声掛けしてる
私はぎょっ!?として「代わって貰う程じゃないですからいいです!」と言っているのだけど奥の人への問いかけを止めない
どうやら知り合いだか関係者だかみたいのようだったけれど 他の食事中のお客様も何事かと見てるし そもそもテイクアウト希望なのだから イートインにするにしても 他の方動かしてまで座って食べようと思わないのだけど「大丈夫ですから! 本当に結構ですから!」となんど大声で言ってもその店の人は交渉を止めようとしない
何でコイツは聞かないんだ? とブチッと切れて 「本当にもう結構です! テイクアウトもいりません」と言って私はくるりとひるがえし
後ろから何か言っているのが聞こえたけど さっさと店を出た
客引きでもなく悪気でもなく 私の為を思っての事だというのは充分分かる
けど 正直 親切の押し売りであり余計なお世話だと私には感じられて テイクアウト希望の客に「外は暑いから」ってイートイン勧めるのも分からないし 壁側じゃなくてもいいと何回も言ってるのに どうしてもそこへ座らせようとするのも訳わからない
その人にとっては より気持ちよく食事してもらうために という気持ちで おもてなしの一環範囲だったのかもしれないけど しょーじきあそこまで客の意見を聞かない対応はあまり見なかったので かなり引いて
私が「もういい」と言った時のその人は「え?」「なんで?」という理由の分からなさだったから あーもう無理だとなってしまった
店を出ながら イカリとかそんなのは湧いて来なかったのだけど あ~ もうホントにこの店は合わないんだな と いつまでも未練たらしくトライしてもダメよ と まざまざと見せつけられたようで苦笑いしちゃう
くぅ~っ! 美味しい店だったんだけどなあー
もうダメかあ 諦めるかあ~
何でその店が合わなくなったのか
今まで嫌な対応された覚えもなかったし
よく分からなかったのだけど
どーやら 見せかけの善意/正義 というやつが
発動してるのかもしれないな
「あなたのためです」と本気で思っての
言葉や行動が どれくらい空回りしているのか
どれだけ
その人にとっての「あなたのため」であり
そこに入り込んでる人には
言葉が届かないか
で
これを見せられてる って事は
私の中にもこーいった側面があるって事で
そこを見逃さないでちゃーんと観ろよ って
ことだあね
もひとつは
以前だったら今回みたいなケースでは
ブチ切れた後イカリに包まれてたけど
今回はイカリは湧かなかったから
そういった私自身の変化の気づきであり
あの時
あまりの 伝わらなさ と
見せかけの善意の透け具合が
どうしようもなく気持ちわるかった
自分のなかの
「正しさ」という仮面をかぶった
信じ込んでる思い込み のようなものが
解けてきてるんだろうな
こればっかりは
”当たり前” って思っている部分にあるから
ちょーっと気が付きにくい
だから それが出て来て
ああ これも思い込みだったのか って
びっくりしたりする
その店を出た後で別のお店で
店主さんと色々話をしてて
海外ではオリーブオイルとかでも
その地域(や国)の物しか置いてなくて
外国の観光客の人が
色んな国の多種類のオリーブオイルが
日本は置いている
という事に驚いていた と聞いた
周りに海がない国や地域は肉食が多いから
それに合うオイルを使っているし
海がある国や地域は魚にあうオイルを使うから
それぞれ合うオイルしか置いてないらしい
と言うか
肉に合うオイルが魚の地域に置いてあっても
使い勝手がないからしょーもないらしい
日本は周りが海で
食文化も和洋中なんでも普通に家庭で作るから
それぞれに合うオイルや食材が手軽に売っている
私は海外でもスーパーとかでなら
数種類のオイル位は買えるんだろう
と思っていたけど
そもそもの文化や土台が違うから
そう思う私の考え自体が 日本の当たり前
から見たもので
生まれたときから日本人で
日本に住んでる私には
その 当り前さ には気が付きにくい
こういった気が付いてない当り前さ も
どんどん崩されて行っている
オイルがどーとかの限定的な話じゃなくて
ものの見方 という視点で
その店主さんとのお話はものすごく面白かった
何気ない会話から
色んなものが飛び出して来て
色んなことを知らせてくれる
前のめりじゃなくて
真ん中中心でこういったやりとりすると
俯瞰的位置で会話が立体的に観えてくる
あ そうか
ランチのやりとりと
オイルのやりとりと
もろ対照的で分かり易く
教えてもらったんだな
面白いように
世界の異なりが
分かり易く現れてきている