パパっ子、ママっ子 現象の説明(仮説)とその周辺話
パパっ子やママっ子について、ネットだと愛情不足なのか?とか、パパっ子にさせると楽とか色々書いてあるけれども、ぴんとこなかったので、この現象について考えたことを整理しておく。子供二人しか育てていないけれど、仮説としては有効な気がする。
パパっ子ママっ子現象の原理(仮説)
丸々っ子になるには=
大要因:構って欲しい時に、遊んで楽しくしてくれた経験+α(相性)
小要因:付随するおまけとして、自分の世話をしてくれて、満足を与えてくれた経験+α(相性)
長女は一歳六ヶ月までパパっ子だった。生まれてこの方、妻は二人目の育休もありずっと長女と一緒だったにもかかわらずである。おむつ交換、離乳食をあげる、寝かしつけ、お風呂等々、一緒にいる時間やお世話の時間は明らかに私よりも長かったのだ。
そんな中で、唯一妻よりも、私が優っていた点は、抱っこをしてあげた回数や高い高い等の回数と、ツボにはまる謎の遊び?を提供したことぐらいである。ただ後者は妻も提供していて、明確な差があったとは言い難い。
つまり、一歳過ぎぐらいまでは、抱っこ(視点が高くなり面白い、抱っこのまま歩き回り色々目まぐるしく動いて楽しい、抱っこのまま指差しにつきあってくれる等)が、子供にとって最高の遊びであり、一緒にいて楽しいから、パパっ子だったのだと推測する。つまり、お世話による満足感よりも、影響度合がかなり強いのだろう。
同様に下の弟君もパバっ子になりつつある。抱っこの回数が圧倒的に多いからだ。しかし、弟君が私担当、妻が長女担当という感じになり、長女と遊ぶ時間が減るにつれて一歳六ヶ月頃から、長女はママっ子になりました…。
+相性としたのは、いくら抱っこが楽しい!といっても、抱っこのしかたやするタイミング、下ろすタイミングといった細かな機微の相性の差で効果が異なるからである。とにかく激しくいつでも抱っこされたい子もいれば、くっついて横向き抱っこが好きな子もいるし、波長タイミングの相性が合う子の方がなつく。
小学生や年長の子供も原理は変わらない
保育園年長や小学生になると、一番大好きなのは、大の仲良しの丸々君、丸々ちゃんといった友達をあげる子供もいると思う。これも、上の原理の延長にある。自分を思い出して欲しい。家で世話してくれるお母さんも好きだけど、それよりも遊んでて楽しい丸々君ちゃんの方が好きではなかっただろうか。
一歳を過ぎて、その子の楽しい!が高度になり何やらになるにつれて求めるものは変わってくる。抱っこの次の遊び(楽しい!)に対応できるか。そしてそれはいずれ、話や興味を共有できる友達が一番になっていくわけだ。その時代時代の楽しい!を共有できる方に、人になつくのだ。
丸々っ子でも、双方の関わりがあれば問題はない
自分に一番になついてくれなくても問題はない。犬の家庭内ヒエラルキーみたいなもので、子供から見て家族の中で誰が一番か誰が二番か。子供の中には明確にあるように思う。パパっ子だったときも私が仕事に出たあとは、ひたすら妻に甘えて、帰ってきたら私に甘えるという感じだった。同じ場所にいる人の中で、一番高順位の人に甘える=○○っ子という現象だ。一番抱っこしてくれた、楽しいをくれた人という話なだけだ。
ただし、片方が全く関わらない、関われない、抱っこしない、世話しないとか、○○っ子になったせいで余計に関わりが減っていく、そういうケースだと問題になる。それは○○っ子を通りすぎて(ママがいなければ、パパでもいいよを通り過ぎて)、この人だと嫌!になってしまうことがある。
パパ一人でみていたり抱くと泣き出すとか、一対一ではままならない、ぐずりだすみたいなレベルになっているケースである。それは○○っ子現象というより、ただの関わり不足の問題に思う。
現実実務実体のいくつかの家族パターン
楽しいに付き合う、一緒に遊ぶ時間を作るが○○っ子の鍵である。という原理を抱えながら、現実には以下の家族パターンになる。
1、パパや他の保育者が率先して抱っこをすることで(肉体労働は男の仕事!!として)、お世話しているママ以外のその人になつくケース。
ママはそこそこ寂しい。でも、パパや他の人に遊ぼうー!と向かっていくおかげで、ママの家事ははかどるし、ちょくちょく小休憩が取りやすいメリットもあるおかげで、ママ的にはまぁいいかという感じ。率先して抱っこしてくれる=妻への労いも感じるので、尚差、まぁいいかという感じ。
2、ママの体格体力があって、ママが抱っこも存分にしてあげられて、ママになつくケース
パパが空気になる。パパの残業や就業形態で、しょうがないケースならば、ママとしてもしょうがいないと納得する。ママだけが家事育児と忙しく頑張っているパターン。パパは子供にまれにしか構えないけれど、陰ながら仕事を頑張ってるよ!!なパターン。これもよくある。
3、パパにやる気がなくて、進んで抱っこしない。ママが必然抱っこする役も担うケース。上と同じ流れになるが、そういうパパはママが抱っこするせいで停滞した家事を分担することもせずに、家が回らなくなる。ママの負担増。
2に近いが、スマホで遊んでいるだけ等、ママが納得できない関わり方をして育児をさぼり怠けるケース。ママへの家事育児負担等もそのまま強要する。子供と存分に遊んだあと、たまった家事に取り掛かる羽目に・・・、ストレスで遠からず離婚の危機。家事をしている間ぐらい、あなたが遊んでよ!と思うけれども、パパは上手くできないやれない……。ママが納得しているかどうかが2との違い。離婚の危機。ストレスMax。
4、1の亜種、1の家庭育児分担についてストレスを感じるケース。
パパっ子でラッキー!と思えずに、家事よりも子供と関わっていたい!!という気持ちが強い養育者のケース。生活がうまくまわるかどうかを気にする人ならば、1の視点で、満足するのだが、子供の一番になりたいこと(家事をするよりも子供と遊びたい!)でストレスを感じているケース。
あるいは、自分になつかないなら笑顔になれない!!家事も育児も完璧にこないしたい!!と気負うタイプも同様。こんなにがんばぅているのに、私でなくて(抱っこする)夫になつくなんて・・・となる。ストレスフル。
夫と家事育維持の分担や子供との関わり方について、うまく軌道修正したり話し合いができればいいのだが、そうでない場合は、徐々にストレスに。夫側は、子供に関わっている!しっかりやっている!と思っているだけに、その爆発はいきなりくるかもしれない。
パパっ子、ママっ子の順位変動について
○○っ子の順位が入れ替わるのはどういうときかについても触れておく。原理の通り、いっぱい楽しいを提供した方になるのだが、その流れとしては、期待を裏切り続けた減点方式であるように思う。
遊んで~と寄ってくるときに、家事をしているから今はできないよ~。下の子を抱いているから今はできないよ~等々。期待を裏切り減点、その隙間を埋めるべくその時に関わってくれた人にポイントがつく。いつか……どうせあの人に声かけても遊んでくれないし、向こうに声かけよう。向こうの人好きになっていく。上述の通り、○○っ子でも、片方がいないときには、もう片方に甘える普通に過ごせるレベルなら生活上は問題ない。ただ、上述の通り、その夫婦の在り方、生活の在り方に不満を抱くような場合だと、役割作業分担を見直す必要がある。
終わりに
やってみないとわからないことかもしれないけれども、あるいはやってみてストレスを感じたならば、しっかり夫婦で話しあって、○○っ子現象への姿勢や態度、対応をすり合わせていく方が望ましいと思う。上述の通り、やろうと思えば、○○っ子も変えられるのだ。
フェアではないかもしれないが、もし、パパっ子になって欲しい(なつかれるより家事や育児の負担が減る方が良い)と思うならば、さりげなく抱っこをしてもらうように誘導すればいいと思う。
今回はそこでまでふれなかったが、最後に厄介なケース、私も全く答えがない状況問題が1つ残っている。それは、アニメや動画やキャラクターグッズを二人で楽しく見る遊ぶ場合だ。言い換えるなら、子供にとっては楽しいかもしれないが、将来的に考えて凄いプラスに思えない場合、親が子供の機嫌を取るような行為でなつかれるのってどうなのよ??問題といえる。この辺も夫婦間の感覚の問題で、結局は話し合いしか解決やすっきり!の糸口はない。
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