トップアクション(トップターン)ができるようになる理屈やポイントの考察。
ずっーーーーと、土日の日本海に波がない。明日明後日も!!なので、サーフィンを考えることしかできない。ただ幸いなことに、アップスダウンとサーフィンのスピード理論に自分の中で答えが出たことで、次の段階のトップアクションについて興味関心がうつり、海に行けない時間をネットサーフィンや熟考に楽しく費やせている。さて今回は、タイトルの件について書く。なんとなくでトップアクションに挑み続けてもいいのだが、こうじゃないかという仮説をもって挑戦した方が、気づきがたくさんあると思うので自分のために書く。なお、私はまだ片手で数えるほどしかトップアクション(トップターン)をしたことがない。悪しからず。いや、子供が生まれて海から遠ざかっているせいも過分にありますからね 笑
トップアクションの前のボトムターンや、上述のスピード理論(アップスダウン)については下記を参照の事
トップアクションとは、2種類。
フローター、ローラーコースター、カービング、オフザリップ、エアー。トップでできるアクションにはさまざまあるだろうが、初心者目線、トップアクションを習得し始める者からみた目線では、2種類だと思う。
1、波が極力惚れたトップで行う技で、波の力に身を委ねるだけでそれなりに様になる技。ローラーコースター等(自分の動き<波が押す力委ね)
2、そこまで波が掘れてないフェイスのトップで行う技で、波の力よりも自分のスピード、自分のボードへの荷重の仕方(ボードコントロール)の方が重要になる技。カットバックやカービングやオフザリップ等
ボトムターンが自分のものになってくると、自然と波に当て込みに行く場所を狙うようになる。そしてトップでターンできライディングを続けることに成功したりもする。ただし、成功と失敗を分けているのは、自分の力量以上にたまたま波が押してくれた良いポイントにいたからの場合が多いかもしれない。なので1と2のどちらのトップかの意識をもって、2の場合のトップアクションに向けて、運頼みではないトップターンの動きをしっかり学ぶ必要がある。
トップアクション(トップターン)のよく聞く疑問
・板を返す、返さない。自然とかえる?
・後ろ足で板をける?
・縦にあげるには深いボトムターンが必要?
トップアクションを調べていくと、上のような項目をよく目にする。曖昧な表現で疑問だらけだったのだが、ようやくなんとなく解けた。
板を返す返さないに関しては、上述の通り、波のフェイスがかなり掘れているトップである場合、自分で返そうとしなくても力に逆らわなければ、自然に板が波の力でかえる。(右からぐっーと強く身体を押されてそれに逆らわなければ、自然と左に向いて動いていくよねって話)。つまり、板を意識して返さなくていい時もあるし、意識して返す時もあるし、波のトップの状況(1か2か)次第だよねということだろう。1の波の時でも、自分からも動かす技もあるのだろう。
後ろ足で板をける。これは回転軸とスピードと回転ラインの話だろう。汚い下図で申し訳ない。回転運動の中心は一緒だとした時、後ろ足側に荷重すればするほど、赤のラインに近づく。その分急旋回になり、急旋回な分、スピード感ある動きでダイナミックになる。また急ブレーキをかけながら急に曲がるわけで、そのエネルギーが波のスプレーになって飛び出す。格好いい。ただし、スピードがあるから急ブレーキをかけながらでも曲がれるわけで、スピードと踏み込みの強さ、回転ラインは密接に関連している。トップ付近で後ろ足で板を蹴る=後ろ足かかと側に荷重をするのは、自分で板を返す時(2の波の時)には必要な動きだが、その強さはスピード次第であるというのが正確だろう。
板を縦にあげるためにボトムターンを深くする。これは正しいといえば正しいが、間違っているといえば間違っている。回転の中心は一緒だが、スピードが異なっている下図である。スピードがない緑ラインでは、波に対して角度を作れない一方で、スピードがあるからより体を傾けられた黄色や赤いラインに近づくにつれて、角度はついてく。しかし、これはボトムターンを深くしたから縦にあがるのではなく、スピードが十分にあって、それを生かしたボトムターンができたから、縦に上がる角度を作れたのである。正確に記すなら、トップアクションをしたいなら、自分のスピード感とみあった回転ラインでトップへ向かう。角度がつかないのはスピードがないからで仕方ない。角度をつけたいならまずはスピードをつける練習をして、そしてスピードがついたら徐々にボトムターンを深くしていくこともできて、角度がつけられるよ。というのが正確だと思う。(左:波を前方より見た図 右:波を真上より見た図)
トップアクションターンの動作の理屈理解。
トップアクションターンについて、基本的なとらえ方やよく聞く話を片付けたところで、実際問題、トップターン時に自分でボードコントロールをするとはどういう動作でどういう理屈になるのかポイントなどを説明してみようと思う。間違いも多そうなので、ご注意ください。
走行ラインのイメージの調整(スピードの必要性と理解)
ボトムターンをしてトップを狙っていく。その走行ラインのイメージをしっかり作る必要がある。失速してライディングが終わる。トップに上ったけど波に置いていかれる。自分もよくあるそういう場合は、狙う場所が悪かったのかもしれないが、走行ラインのイメージのズレが原因であると思う。上述の通り、自らのスピード能力に応じて、回転走行ラインは自然と決まってくる。しかし、トップにできるだけ上るべき。波のトップが一番力がある、というイメージが強すぎて、自らのスピードを無視して、少しでもトップに上ろうと頑張りすぎている可能性がある。具体的には、スピードに見合う以上にレールを入れすぎる、レールを抜くタイミングを遅らせすぎてしまうことが原因である。たしかにレールを入れる時間が長ければそれだけトップには上れるが、その分失速する。つまり、言い換えるなら、失速した止まりそうな状態でトップに上っても何もできないので、上りすぎる目標意識をやめて、自分のスピード感覚を基準に走行ラインをイメージした方がよい。ボールが的に当たらないときに、投げ方や体の使い方の調整をする前に、そもそも狙っているところが違っていたら、当然的に当たらないので、狙いを見直すという話。
レールtoレール
トップターンの動作理屈説明の前に、ボトムターンと連動しているのでボトムターンから改めて順を追って説明しようと思う。
・フェイス上で、斜面の角度に適した一瞬?ちょっと?の前足荷重(両足ふとももふんばり姿勢やや前荷重)で加速して降りていく。腰を落として重心が低くなり、安定性も上がる。
・上と前後重複するタイミングで、左右レールを抜いて一瞬フラットにする。振りかぶる動作のようなもので、それまで入れていたレールを抜く。
・曲げる!というタイミングで、後ろ足荷重で荷重する。
・ぐっと荷重した後に、徐々に荷重を抜いていき、弧を描くようなラインで板がトップへ向かっていく。(車のカーブ時のハンドル操作のよう。カーブ後半は実はハンドルを戻す=荷重を抜いていっている。)
・荷重をかなり抜いて、レールをフラット気味に戻す。板がトップに向かう慣性の動きやボトムからトップへ上がる波の力、沈めた板の浮力反発等で、板がトップへ上がっていく。
(・理論的には、ターン後に抜重(板への荷重を減らす)すればそれだけ板が上がる。はず。ボトムターン陸トレ動画などでは、ソファや台の上に飛び乗る動きをする方や自ら膝を曲げてから思い切り膝を伸ばして飛び上がる(抜重)を意識されている人が多いので必須かもしれない・・・。要検証)
・ある程度フェイスを上ったら、自らのスピード感覚に従い、レールをかかと側荷重で岸側に切り替えて、板の向かう向きをトップへから、岸側に戻す。
・フェイス上で、スピードを殺さずに元の位置に戻ったわけで。またアップスダウンや、カットバックや、横滑りやら、次のトップを狙ったボトムターンやら、ラインを1から考えつつ再度ライディングが再開される。
終わりに雑談
私は人から見たら、かなり異端の方かもしれない。それぐらい自分で考えた理屈が先にないと体がついてこないのである。まぁそういう性質個性なのだ。意味は分からずともとりあえず、型や姿勢を真似してみよう、体の使い方を真似してみようとは到底思えないのである。納得しないと進めない困った性格だ。34歳目前にして、理屈効果効率の凝縮が型や姿勢だから、とりあえず真似ることの価値にようやく気づくぐらいである。笑
でも、そんな私はこうも考える。理屈や基本や土台さえわかっていれば、あとは体が自然についてくるはずだ。不自然やいびつや誤った動作動きの根本には、むしろ理屈が全く存在しないけれど、とりあえず真似てみた!!とりあえずその人のアドバイスの通りの体の動かし方をしてみた!!があるのではないかと。
人間の体ほど、勝手に最適化され動くものはないと思う。投げるという動作にどれほどの体の筋肉たちの連動がスムーズにされているだろう!!走る動作も、多少の個性はあれど、誰でもできるし。腕立て伏せもそうだし、ジャンプも、着地も、なんだってそうだ。癖はあれど、みんな誰だってできる。むしろ、”その動きをできない”のは、体本来の声を無視して、自分の意志や意識が先行して、硬くなることが原因ではないだろうかと思う。
サーフィンのアドバイスは多種多様である。それこそ昨今は目立つこと、PVを稼ぐこと、視聴数を稼ぐこと目的が強く出すぎたせいで、固有名詞の乱立や、有料化への誘い、人目を惹く衝撃的なことをいったもんがちになってしまって、それを真に受けた分だけ、できない人が増えてしまう気がする。個人的見解だが、できる ⇒ もっとうまくやるようになりたい!では人の細かい身体使いのアドバイスを参考にするべきで、全くできない人は、まずは理屈や基礎を理解して、あとは体の動きに身を委ねるぐらいがいいと思う。なお、体の動きに委ねる自信や経験がない人は、サーフスケートやスノボーなど、疑似的な動きで反復練習をすればいいと思う。