志明院 賀茂川の源流
「今、水源の森を守ることは、
町づくりの大事な課題である。
この根本には、貿易自由化によって、
木材の 8割を外国に依存するようになったことがある。
それによって山が荒れてしまったのだ。 山は一度、人間が手を入れたら、ずっと手をかけ続けなければ荒れてしまう。
雨が降り、その水を山が溜め、浄化し、湧き水となり、川に注ぎ、それが海の幸をも豊かにする。
山間地が 7割の日本では、水源である山村の暮らしが存続することが大切である。」
—『スローシティ~世界の均質化と闘うイタリアの小さな町~ (光文社新書)』島村 菜津著
志明院
賀茂川の源流
昨年の秋
とある方と京都の物件の視察が終わった後、ずっと行きたかった志明院に伺った
京都の市街地から車で約40分
鴨川に沿って上がっていく
手入れが今一つ進んでいない山を見ながら
細い道を進んでいくと集落に入る
茅葺屋根が残っている
魑魅魍魎の最後の砦という雰囲気が滲み出てきた
さらに細くなり、
枝が散乱している場を通り過ぎると
山側に幾つもの石像
開けた駐車場には私以外の車はいない
車を降りるとステッキを2本突きながら
軽やかに歩いてくるおばあさん
いきなり
『私は今90歳だが、
どうしても賀茂川の源流であるここに来たく、北海道から妹と甥ときたの』と
階段を登ると入り口に守り人のような方から
神社の中について説明いただく
3人を残して階段を上がり
運慶作言われている
金剛力士が守る山門へ
挨拶して入ろうとすると
かなりの圧が
振り切って入ると明らかに空気が違う
京都、奈良、鎌倉、四国のお遍路と
かなりのお寺に行ったがこんな感覚ははじめて
さらに本堂に向かって階段を登る
心身に氣が染み込んでいく
空海が彫ったという日本最古の不動明に祈り
菅原道真が一刀三礼で彫った不動明王に祈り
賀茂川の最初の一滴とされる神降窟に祈る
水の伝説 歌舞伎の『鳴神』の鳴神上人
龍神を閉じ込めた場
小一時間してから本堂から降りると
守り人のお母さんとお話し
司馬遼太郎さんが泊まっていた時
またぎと夜の山の中を狩に行った時の話しを
親友の宮崎駿さんにお話して
『もののけ姫』ができたそう
もののけは霊や精霊ではなく
動物の気配のことと教わりました
シラク大統領も何度かいらっしゃったそうです
またお邪魔しますと言ってお別れしました
人の身体は管の集まり
流れを五感で
感じる
みる
きく
匂い
味わう
触れて
滞ると
病の原因に
流れを通すこと
意識して
生きよう
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