頸椎疾患の病態把握について
おはようございます。
今日は頸椎疾患の病態把握について書いていきたいと思います。
まず、前回は施術前のルーティンとして 問診 → 視診 → 触診 の順に行っているということを書きました。
まず頸椎疾患なのか肩関節疾患と迷う方もいるかもしれませんが、
僕はシンプルに首を動かして痛いのか、肩を動かして痛いのか確認しています。
どっちも痛かった場合はどちらも検査するようにしています。
頸椎疾患での問診ですが
いつ、どこで、何をして、痛くなったを聞きます。
この際に、冷え、上肢、下肢の痺れ、巧緻動作、歩きにくさの有無確認しています。
冷えは胸郭出口症候群でよく訴えることがありますし、上肢の痺れはヘルニアや脊髄症で訴えることがあります。
さらに脊髄症では頸髄が罹患しているので、巧緻動作や下肢にも症状が出て、痙性破行という特徴的な歩行になるというのが特徴です。
脊髄症患者の訴えとしては、歩くとふわふわする感じがするや、小走りできない(信号が変わる瞬間などで)などと訴えることが僕の経験では多いです。
次は視診です
全体的なアライメントを確認します。どの筋が短縮して、どの筋が伸ばされているのかをある程度予測しておきます。
次は検査を含めた触診ですが、
これは僕の中である程度のパターンがあって、これから外れるパターンももちろんあるんですが大きく3パターンあります。
・1パターン目
動作時痛 → ジャクソン、スパーリングテスト陰性 → 神経学的所見(一)
→ 問題なしで筋、関節圧痛
→ 椎間関節痛、筋痛(訴える痛みは関連痛の可能性あり)
2パターン目
動作時痛→ジャクソン、スパーリングテスト陽性 →神経学的所見(+)
→ デルマトームに一致した所見(知覚異常、筋力低下など)
→ 頚椎椎間板ヘルニア、神経根症
3パターン目
動作時痛→ジャクソン、スパーリングテスト陰性 →神経学的所見(−)
→ デルマトームに一致しない知覚異常や筋力低下
→ 胸郭出口検査法、末梢神経のチネル確認
→ 胸郭出口症候群、末梢神経障害
最初の問診で述べた、脊髄症ですが、これは問診での巧緻動作や痙性破行の有無、神経学的所見での筋力低下や反射亢進、病的反射などを行い、総合的に判断します。脊髄症は進行性なので早めに見つけて、病院に行っていただくものになるので、怪しかったらすぐ病院を受診してもらうようにしています。
患者が痺れや広範囲の痛みを訴えている場合に、神経学的所見に問題がなかった場合は、筋の関連痛が多い印象です。
関連痛については、『トリガーポイント 関連痛』でトリガーポイントネットに飛ぶことができますので、僕はそれを参考にしています。
有名なところで、ヒラメ筋の関連痛は腰椎だっだりします。
腰の痛みが改善しない患者にヒラメ筋の触診をしてアプローチしてみるのもいいかもしれません。
神経学的所見のとり方もまた書いていければと思います。