白玉饅頭は、お菓子の「さしみ」です
来月、実家のある佐賀に帰省することを決めてから隙さえあれば滞在中に何を食べるか、母に何をリクエストするか、あるいはいろいろ設備が充実している実家のキッチンで何を作るか考えている。
なぜか真っ先に浮かんだのが白玉饅頭。これは佐賀名物で、特に私のおじいちゃんの家のあたりの特産品。つるっとした白玉団子の中にあんこが詰まっている、まあ言ってしまえばオーソドックスな和菓子。
小学生のときに社会科の授業で「特産品を調べよう!」というのがあって、人と被るのが嫌だった私は、資料集の中であまり目立っていなかった白玉饅頭に目をつけた(唐津くんちとか、有田焼が人気だった記憶がある)。以来、なんとなく私の中で少しだけ特別扱いされているお菓子になった。
当時(15年くらい前かな)は学校の課題にインターネットを使うのがそこまで当たり前ではない世界だったので、本で調べたり、人に聞いたりするしかなかった。それこそ唐津くんちなんかについてはちゃんとした文献も豊富にあったけれど、なんせ人と被らないこと重視で選んだ白玉饅頭なので、情報がほとんどない。
実際に白玉饅頭を買ったときの包み紙に書いてあった案内文とか、おじいちゃんから聞いた話をどうにかふくらませつつ、どうにかまとめあげたような気がする。
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さて、今日の仕事の昼休み。今の時代にインターネットで白玉饅頭を調べたら一体どんなストーリーが明らかになるんだろう…!としわくわくしながら「白玉饅頭 佐賀」と調べる。「あ、おじいちゃんの家の近くのお店だ」とクリックしたページには、
白玉饅頭は、お菓子の「さしみ」です。
え…こんなキャッチ―な和菓子の宣伝文句見たことない。
しかもその意味するところについて、特段説明もしないというそっけなさ。わが故郷よ…。結局インターネットの時代にあっても勝負すべきは情報量ではないということを白玉饅頭に教えられた、下半期の最後の日。
P.S.
とは言いつつ、下記のサイトを読むと白玉饅頭の由緒正しさに涙がでそうになった。帰ったら50個くらい食べよう。