自炊9年生、台所から出るゴミが少なくなってまいりました
唐突だけど、私は料理をすると「自分で自分の食べるものを用意できた!」みたいな自信とか、「ああ生活しているな、自分で食べるものを選んでいるな」という満足感とは言わないまでも納得みたいなものが得られる気がしている。たとえテーブルに並んだ品が派手じゃなくても、味がやや謎めいていたとしても。
でも料理をするとつきまとう問題があって、それはゴミが思いがけずたくさん出ること。
実家を出て、料理せざるを得ない環境に追い込まれた18歳の春、あっという間にキッチンにコバエが集結していてとても驚いた。大した料理もできないからよくバナナを食べていいたけど、彼らは彼らでバナナの皮が好物だった。
それから数年、料理をする日々もあれば全くしない日々もあり、それを取り戻すかのように最近はゴリゴリと料理しているけれど、改めてキッチンのゴミ、多いなと思う。
最初は野菜の保存の方法もよく知らないから、いつのまにか大根がフニャっとして中は穴ぽこだらけになっていたり、ニラがしわしわになって冷蔵庫の奥から発見されたり、もったいない失敗で不用意にゴミを増やしてしまっていたけど、徐々に改善されてきた。
加えて、攻めの(?)ゴミ削減術も身に着けつつあるのでまとめておくことにする。万人に使える情報ではないかもしれないけれど、このご時世で料理する人も多いと思うので、誰か一人の役に立てたら全身全霊、両手両足でハグしたいくらい嬉しい。
1・野菜を干す
干し野菜、なんとなく興味はあったけれど試したことないな~という人(これまでの私)のハードルについて考えたとき、
・何を干せばいいか分からない
・どう干せばいいか分からない
・干した後どうすればいいか分からない
などが挙げられると推察する。そして今の私なりの回答は、
・何を干せばいいか分からない→なんでも。とりあえず干してみる。根菜はほぼ全部いけるかも?
・どう干せばいいか分からない→100均で干し野菜用のネットを買うのもいいし、吊るす場所がない人は、キッチンペーパーやザルに広げて窓の近く(日が当たれば御の字)に置いててもどうにかなりそう。オーブンで加熱してもできる
・干した後どうすればいいか分からない→干してから考えれば大丈夫(保存期間がのびるので)
というわけで、干し野菜には実はハードルがない。
秋空と干し野菜
(右上から時計回りに)カレーリーフ、青トウガラシ、大根の皮、はす
青かったトウガラシが刻々とオレンジに変化したり、大根の皮がぎゅっと濃い香りになったり、理科の実験めいた楽しさがあるのが干し野菜。
野菜は安いときにまとめて買いたいけれど冷蔵庫もそんなにキャパシティが無いし、新鮮なうちに全部は使いきれないし…という悩みも合わせてカラカラに干上がる。
使い道としては、結構万能。スープ、味噌汁にポンっと入れてみたりしてもなにやらいい感じになった。
「干し野菜 使い道」でググって無限の可能性を確認してほしい(雑)。
2・コンポストの力を借りる
そうはいっても生ごみはでる。
食べられない果物の皮とか、卵の殻、干しても美味しくは食べられないであろう野菜のヘタなんかも寛大に受け入れるのがコンポスト。
生ゴミを貯めているのにイヤな匂いがしないマジカルな装置。
最近はスーパーでゴミ袋をもらう機会が減ったし、コンポストに入れる前のゴミも繰り返し使える容器に貯めている。一日の料理の終わりにコンポストへポイっと。
ある程度熟成期間を置いた後には生ゴミが分解されて堆肥になるというからいいこと尽くし。二兎追って、二兎得る。
この都会的でおしゃれなコンポストセットは↓に書いた通り。
3・コーヒーのかすを有効活用してきれいになる
Stayhomeが板につき、いつのまにかコーヒーは外で飲むものから家で飲むものになった。
毎朝コーヒーを楽しみにしてどうにか起き上がり、午後もコーヒー休憩が待ち遠しい。最近は生産地による豆の違いとかも気になりつつあって、コーヒー沼に片足を突っ込んでいる状態。
お気に入りの欠けてしまったカップは金継ぎした
ただ、一日に2回くらいコーヒーを飲むと、日々それなりの量のコーヒーかすが発生することになる。コンポストにも入れることはできるけど、やや過剰。
空き缶を捨てるよりはいいかもしれないけれど、このコーヒーかすをそのまま捨てるのもなんだか惜しい…
というわけで調べてみると、コーヒーかすは消臭剤として再利用できるという記事がたくさん出てきた。
皿や容器にいれて、置いておくだけだから簡単。でも、どことなく活用した感が薄い(ほしがり)。
というわけでさらに踏み込んだ活用法が、コーヒースクラブ
こちらもとってもシンプルで、コーヒーかすにオリーブオイルを混ぜたものを肌にぬってくるくるとマッサージする。シャワーで洗い流すと、しっとりすべすべに。少なくとも私は肌がコーヒー色になるということはなく、むしろ血色と顔色が良くなった。
スクラブしている間は、とんでもない姿になるので誰にも見られない安全安心な場所で執り行うことが唯一のポイント。
結果的にキッチンで捨てずにお風呂に洗い流しているのでゴミを減らしたかと言われるとやや答えに窮するものの、ひとつのものを2回別々の目的で使った・・・!ということに喜びを感じれる派には、あり。
現在自炊9年生。人生100年時代なのでこのままうまく行けばあと74年生きる。自炊83年生になる頃には、あと2000個くらいゴミ削減術を思いついているかもしれない。