タレントになるには②
今日は「タレントになるには」の第二弾。
いろいろこれまでに質問される中で、「プロダクションに所属した方が良いのか」というのがある。
答えは一言では言えない。
もちろん良いプロダクションであれば、「Yes」と答える率は高いけど、焦りがあるのか「どこでも良いから所属したい。」と思っている人が少なからずいる。
安心したいのか?所属したら売り出してもらえると思っているのか?
そういう考えだとちょっと危険だ。
これまで騙された経験がある人を何人も見てきている。
私が関わる人の中には、一度所属をしたけど今フリーだったり、自分で経験を踏んでいたりする人もいて、そういう人の中には所属を鼻の先にぶらさげられて大金を払ったけど何もしてもらえなかったという人や、それだけならまだしもCDを作ってもらうということで大金を払ったけど夜逃げされたり・・・
男性でもそういう苦い経験を涙ながらに語ってくれて、それでもこの世界で頑張っていきたいという人とがいるのは事実で、そうい人は一人や二人ではない。
大金を払う前に、出会えていれば良かったのにと思うことが少なくないし、遠慮して私に相談しないで見事に騙されてから相談してきたりということもこれまであって、後者の場合は説教もしたけれど、支払った物をどうするかという相談にものったりした。
だいたい大金を払う場合は、所属費用とかレッスン代とか宣材写真代とかCD作るとかっていうのが多い。
プロダクションによってレッスンは無料だったり有料だったりいろいろだし、養成所とかもそれなりにお金がかかる。レッスンはまだスキルが身につくという部分で元は取れる場合もあるだろうし、CDも実際作ってくれるところもあるし、プロダクションサイドからすれば必要な経費をいただくというスタンスではあるのも事実だろうから、そこに大金を支払う価値があるかの見極めが肝心だということ。
そういう苦い経験をした人を見てきたので、プロダクションに所属していないフリーの人のディレクションをするようになった。フリーの人の場合は、ディレクションのゴールを「プロダクションへの所属」に設定することが多かったかな。その人の「本気」具合と「売れる商品」具合によって、プロダクションを紹介したり。でも、今はやっていない。またやるかもしれないけど、本人の「本気」とこちらの「本気」のバランス次第かな。
話が脱線してしまった・・・
プロダクションに所属するというのは、ゴールではなくてやっとスタート地点に立てるというくらいだ。
それにフリーでも今の時代はエンターテイメントでお金を稼げる方法はあるから、その人の性格や活動によってプロダクションに所属した方が良いかは変わってくるし、プロダクションによっては所属する意味がないところもあるのは事実だということ。(飼い殺しとかあるしね。)
前回書いたけど、自分自身が「売れる商品」になっているかが大きな問題だ。
でも、「良い商品」が必ずしも売れるとは限らないというのも事実だ。
ましてタレントは、どれだけの人に支持されるかなので、それはプロダクションサイドでも予測が出来ない部分でもある。
もちろんいろんな力を駆使して売れることが予測できる場合もある。
そして、「良いプロダクション」はプロダクションの大きさとかではないのだが、以前ある舞台のオーディションの時に「この舞台には大手のプロダクションの役者さんは出演しますか?」と言ってきた人がいて、それは衝撃だった。
まだ、メインキャストの発表前に他のキャストのオーディションを行ったのだが、その人が何でそんな質問をしてくるのか、全く意図が分からなかった。
大手プロダクション所属の役者さんは出演するけど、それを言ったら何か変わるのか、それとも有名な人が出演しないなら、自分もこのオーディションに合格しても出演しないつもりなのか、正直「この人大丈夫か?」と心配になった。そういう人と仕事を一緒にしたいと思うプロはあまりいないと思う。「ド素人」なのだと思うが、そういう人とは関わりたくないというのが本音だ。
プロダクションに入っていてもそういう発言をする人がいるということ。
ですから、ちゃんと新人教育をしてくれたり、きちんと売り込んでくれるプロダクションならば所属する価値はあるし、プロダクションによって所属するメリットはたくさんあるが、そこに夢だけを持っているのであれば「夢見る夢子」は卒業できない。
言いたいことがたくさんありすぎて、脱線が多くなり散文になってしまった。そのうち、編集するかもしれないが、今日のところはここまで。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。