【小規模事業所の採用ノウハウ】“今どきの若い者”に諦める経営者こそ、見直すべきことありませんか?|30日間投稿 Day9
“今どきの若い者”に諦める経営者こそ、見直すべきことありませんか?
「“若者は根性がないから…”と断定していませんか?
実は、経営者側が変わるだけで意欲的な若手と巡り会えるかもしれません。」
はじめに
Day5〜Day8で取り上げてきたのは、「若者が来ない」「未経験はダメ」と勝手に思い込む前に、まずやれることをやってみようというメッセージでした。
Day5では、求人票に会社や事務所の魅力を載せる大切さ
Day6では、ハローワークを上手に使う方法
Day7では、自社の強みを言語化する意義
Day8では、未経験者こそ育てる余地が大きいという話
しかし、「今どきの若い者は続かない」「根性がないから採用してもすぐ辞めるんじゃ…」と、そこに希望すら持てない方もいるでしょう。
今回は、そんな“若者像”に縛られている経営者の皆さんへ、「本当にそれは若者のせいだけですか?」という視点でお話しします。
1.“今どきの若い者”って、具体的にどういうイメージ?
「根性がない」「すぐ投げ出す」「会社のために頑張ろうとしない」――そんなイメージを抱いていませんか?
でも実際、
好きなことにとことん打ち込んでいる若手
地元を支えたいと意欲を持っている若手
小さな会社で経験を積みたいと思っている若手
…も少なくありません。
若者が大企業に行くかどうかは、条件や知名度も影響するでしょう。ですが、**小規模ならではの魅力(裁量の大きさ、経営者との距離感など)**に惹かれて入ってくるケースも十分あり得ます。
2.若手が「自分に合わない」と感じる理由は、もしかすると…
小規模事業所にとって、人手不足は死活問題。でも、すぐ辞められるのは本当に若手だけのせいでしょうか?
仕事の進め方が不透明で、何をすればいいか分からない
研修がなく、「自主的に学んで」と放置される
経営者が「若者はダメ」と最初から決めつけている雰囲気
こうした要因があれば、モチベーションがあっても折れてしまうのは当然です。
経営者側の受け入れ体制を整えずに「若者は続かない」という結論に走るのは、ちょっと早いかもしれません。
3.“共感”を重視する姿勢が意外と効果的
最近の若者は「会社のビジョンやカルチャーに共感できるか」を大事にする傾向があります。
仕事にやりがいを感じたい
経営者の理念に共感したい
社会に貢献している実感がほしい
逆に言えば、会社がそれらを明確に語らず「根性で頑張れ」とだけ言っていては伝わらないということ。
小規模事業所ほど、経営者の想いや将来像をダイレクトに発信できる強みがあります。そこを生かして、若手が「この人と一緒に働きたい」「ここで成長したい」と思える要素をしっかり言葉にしてみましょう。
4.“若者が根性なし”と思う前に見直してほしいこと
育成体制
Day8で触れたように、未経験者でも短期集中のサポートや段階的に業務を任せる方法があれば、成長スピードは高まる
評価やフィードバック
頑張っているのに評価されない、何を基準に成長を図るのかが曖昧だとモチベーションが下がる
コミュニケーションの頻度
小さいからこそ密に話す機会をつくれる。若手の進捗を見守り、困ったらすぐフォローできる体制はありますか?
面接や求人票での“想い”の伝え方
会社が目指すもの、若手に期待する役割。そこを面接や求人にちゃんと書いていますか?
5.実例:“若い子”がしっかり働く事務所は、意外に多い
喜多が見てきた中でも、“若者が根性ない”とは真逆の事例はたくさんあります。
入社半年で資格の勉強と実務を両立し、成果を出したスタッフ
SNS活用や新しいツール導入を提案し、事務所の生産性を一気に上げた20代
地元で働きたい意欲が強くて、「ここで地域を盛り上げたい!」と本気で取り組む若手
要は、**“今どきの若い者がどんなモチベーションを求めているか”**を理解し、会社としてそれを受け止める準備をしているかどうか。ここが肝です。
まとめ
「今どきの若い者は…」と一括りにするのは、もしかすると経営者側の都合かもしれません。
会社の夢やビジョンを示す
適正な育成体制や評価基準を整える
こまめにコミュニケーションを取り、フォローする
こうしたベースがあれば、若い人だって十分に踏ん張り、成長し、会社に貢献してくれます。
次回予告
【小規模事業所の採用ノウハウ】会社の魅力説明、ハンパに終わっていませんか?|30日間投稿 Day10
次回は、“せっかく良い取り組みをしているのに、アピールが足りていない”事例を紹介しながら、「会社の魅力を語るときにどこまで詳しく言うべきか」を探ります。お楽しみに!
この記事は、喜多が小規模事業所を運営するなかで出会った“若手スタッフ”との実体験をもとにまとめています。「若者が根性ない」と嘆く前に、まずは受け入れる準備を整え、彼らのモチベーションを引き出す工夫をしてみませんか?