![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/172122878/rectangle_large_type_2_cbc28b2f41fad9e472553e59ff2c1e7a.jpeg?width=1200)
【小規模事業所の採用ノウハウ】キャリアパスが曖昧で、若手に選ばれるはずがないと思いませんか?|30日間投稿 Day19
キャリアパスが曖昧で、若手に選ばれるはずがないと思いませんか?
「“うちには昇進制度とか特にないし…”と放置していませんか?
若手ほど“先の見えない職場”を敬遠する傾向が強いんです。」
はじめに
前回(Day 18)は、“離職率0%は無理”と諦める前に、会社の成長見込みや利益アップの仕組みをスタッフに示す重要性をお話ししました。
実際、「この先会社が伸びそうだ」という安心感があれば、人は簡単に辞めません。
ところが、会社自体は伸びそうでも、個人がどんなキャリアを積めるかが曖昧だと、やはり若者は「ここで長く働くイメージが持てない…」と感じてしまいがち。
今回は“キャリアパスの明確化”こそ、採用と定着を左右するカギかもしれない、というテーマです。
1.若手は「自分がどう成長できるか」を重視する
大手企業では、部署異動や昇進のステップがある程度見えやすい
小規模事業所だと、**「入ったらずっとこのまま…?」**と思われがち
特に近年の若手は、自身のキャリア形成に敏感で、「どんなスキルが身につき、何年後にどのポジションになれるのか」を知りたがります
ポイント
「仕事内容はやりがいありそうだけど、結局自分は将来どうなるの?」という疑問が解消されないと、なかなか応募や入社には踏み切れないもの。そこで、キャリアパスを具体的に示す姿勢が求められます。
2.“曖昧なまま”放置すると、何が起きる?
入社後に「ずっと同じ仕事ばかり…」と感じ、モチベーションが低下
昇給や役職の話が口約束だけだと、「本当に評価してもらえるの?」と不信感が募る
結果的にスキルアップを求めて転職、離職率が上昇してしまう
「小規模だから仕方ない」と諦めていると、せっかくいい人を採用しても短期で辞められるリスクが高いです。
3.キャリアパスを示すために、どんな手順を踏めばいい?
現状の業務をリスト化し、スタッフのポジションを整理
どんな役割があり、どの程度のスキルが必要なのか
経理、営業、顧客対応、リーダー業務などを明確に区分け
ステップアップのモデルを作る
「入社1年目は○○業務を習得、2〜3年目で△△も担当、4年目以降はリーダー候補」といった目安
もちろん人数や状況で変わるが、大枠だけでも決めておくと若手がイメージしやすい
評価や昇給のルールも書き出す
「売上目標達成で×万円プラス」「資格を取ったら資格手当○万円」など、具体的に設定
曖昧なままだと「経営者の気分次第?」と思われる可能性大
4.“成長支援”と“会社の利益”をリンクさせる
Day 18で話したように、最低賃金や材料費が上がる時代だからこそ、利益拡大が不可欠。
利益を増やす→一部を給与や昇給に回せる
スタッフも「売上を伸ばせば、自分も還元されるんだ」と実感
こうした仕組みがあると、キャリアパスが“絵に描いた餅”で終わらず、「自分が頑張れば会社も伸び、将来性も高まる」と思える
ポイント
キャリアパスを作ったはいいものの、会社の業績が伸びないと昇給もポジションも用意できない。数字とセットで考えないと、絵空事で終わってしまいます。
5.“若手が選ぶ魅力的な職場”を作るヒント
1. 具体的な仕事のステップ:
「半年以内に基本業務をマスター、1年後にはクライアント対応も担当」など2. 資格取得や研修支援:
小規模事業所でも、多少の研修費や時間の融通を認めるだけで「ここで学びたい」という人が増える3. 評価と連動する昇給の明確化:
「○○ができれば手当がつく」「リーダーになれば、月に××円アップ」など、数字を一言入れる4. 利益シェアのイメージ:
新人から上位スタッフまで、会社が伸びたら待遇もアップすることを具体的に見せる
まとめ
キャリアパスが曖昧なままでは、「若手に選ばれる」なんて夢のまた夢。給与や休日だけで勝負できない小規模事業所だからこそ、**“あなたの未来はここでこう育ちますよ”**というビジョンが強力な武器になります。
自社の業務フローや役割を整理し、ステップアップの道を作る
数字や評価基準を加えて、“絵に描いた餅”で終わらないようにする
会社自体も利益を出す体制を整え、長期的に見て待遇やポジションがアップする道筋を示す
これらを実行すれば、若手は「ここなら自分の将来も描ける」と思ってくれますし、結果的に採用も定着率も大幅に向上するはずです。
次回予告
【小規模事業所の採用ノウハウ】“人が来ない”原因、実は社内にあるって気づいてますか?|30日間投稿 Day20
次回は、「外部が悪い」「時代が悪い」と嘆く前に、会社の中にこそ原因があるかもしれないというテーマ。実際に社内の改善点を洗い出せば、採用が一気に好転する例もあるので、一緒に考えてみましょう。
バックナンバー一覧
喜多の採用ノウハウまとめ
この記事は、喜多が“小規模事業所”で人材採用・育成を行ううえで痛感した「キャリアパス」の重要性をもとにまとめています。条件だけで勝負できないなら、若手に“成長と未来”を見せる工夫が不可欠。どうせなら、人生を預けてもいいと思える会社にしてみませんか?