【小規模事業所の採用ノウハウ】中途半端な有料採用サイトを利用していませんか? それ、無駄です。|30日間投稿 Day3
「中途半端な有料採用サイトを利用していませんか? それ、無駄です。」
「未経験者なんて役に立たない?」
実は“使いこなし方”次第で、大きな戦力になるかもしれません。
はじめに
前回(Day 2)の記事では、“採用失敗談”を通じて、小規模の事業所や税理士事務所が陥りがちなパターンを見てきました。経験者に期待しすぎて早期退職されたり、面接頼みで失敗したり、未経験者を雇ったのに研修がなくて放置されたり……。
とはいえ、今の時代「経験者を採りたくても来ない」「未経験者をどう扱えばいいか分からない」という悩みはますます増えています。そこで、今回は「未経験採用」をテーマに、**本当に大丈夫? どうやって見極める?**という疑問にQ&A形式でお答えします。
うまくいけば、有料採用サイトに中途半端にお金を払わなくても、意外と良い人材が見つかる可能性、大いにありますよ。
Q1. 「未経験者は使えない」と思う人がいるけど、実際どうなの?
A1. “未経験”といっても、必ずしも真っさらではない
中途採用であれば、前職の経験あり
「未経験」と言っても、業界や職種が違うだけで、前の職場で素晴らしい実績を上げていた人もいます。数字を追う力、社内調整の経験など、転用可能なスキルを持っているケースは少なくありません。新卒ならバイト経験をチェック
実は、アルバイトでどんな接客をしていたか、どれだけ忙しい環境を耐えられるか――こうした経験も十分アピール材料になります。何も知らない“完全な素人”というケースは意外と少ないものです。
ポイント
「未経験=ゼロ」ではなく、これまでどんな仕事・活動をしてきたのかを聞くだけでも、意外な強みが見つかることが多いです。
そして小規模事業所であればこそ、“新しい風”を入れるチャンスと考えてみるのもアリかもしれません。
Q2. 未経験者を見極めるポイントは?
A2. 「頭の回転」と「タイピングなどの基本動作」をテストせよ
頭の回転が早い人は“覚えが早い”
簡単な暗記テストや問題演習を短時間でやってもらい、どれだけスムーズに考えられるかを見る。
税理士事務所なら、簿記の基礎問題を数問出して「考え方」を確認するのも手。
パソコン業務があるならタイピング試験は必須
「PCは得意です!」と言われても、実際に打ってもらわないと分かりません。
手打ちしている姿を見るだけで、基礎的なPCリテラシーが把握できます。
工具や道具を使う職種なら、現場で軽く触らせてみる
内装業なら簡単な工具の使い方などを見るだけでも、センスや器用さが分かる。
小さな組織ほど、こうしたテストをやりやすいのも利点。
Q3. 研修に時間がかかりすぎて、結局コストが増えるのでは?
A3. “最初の3か月が勝負”だと割り切ろう
最初の3か月は“投資期間”
小規模事業所でも、ここをおろそかにすると早期退職のリスクは高まります。逆に言えば、3か月フォローすれば戦力化できる確率はぐっと上がる。マニュアル・チェックリストで研修を効率化
「1週目にこれを教える」「1か月後にはここまで覚えてもらう」といったプランがあると、指導担当の負担も軽減されます。OJTだけでなく、簡単な座学や動画学習も活用
税理士業務なら、帳簿処理や申告書の基本構造をまとめておくだけでも、新人が自主的に学びやすくなります。
Q4. ハローワークだけで本当に良い人は来るの?
A4. 「条件が悪い」と決めつける前に、まず求人票の書き方を見直そう
ハローワークの求人票を侮らない
「ハローワークは良い人が来ない」と思う方もいますが、それは「うまく活用できていない」だけの可能性も高いです。求人票をこまめに更新し、具体的な情報を入れる
未経験者OKなら研修内容をきちんと書く。給与や休日などの条件だけでなく、「実際の仕事はどんな感じか?」をイメージしやすく書くと、格段に応募が増えることがあります。採用費は0円で済む
小規模事業所には大きな広告予算はなかなか出せませんよね。ハローワークなら基本無料です。使いこなせば、有料サイトに頼らなくても十分な人材が集まる可能性があります。
Q5. 試用期間はどう考えればいい?
A5. 「お互いに見極める期間」にして、経営者が覚悟を決める
3か月や6か月など、期限を最初から設定
そこを“教え込み期間”と割り切り、真剣に育てる。でも合わないと思ったら、そこで終わりにする。経営者にしかできない判断
Day 2でも触れましたが、嫌な役回りだけど、経営者がしっかり決断しないと組織全体がダメージを受ける場合もあります。
中途半端な有料採用サイト、今すぐ解約…とまでは言いませんが
もちろん、場合によっては有料サイトが役立つこともあります。ただ、「結構なお金を払っているのに、全然成果が出ない」状態が続いているなら、一度ハローワークやSNS・スタッフ紹介などの無料・低コストな手段を見直してみませんか?
未経験者ならではのフレッシュな視点と吸収力
小規模組織だからこそ伝わる“やりがい”
経営者が覚悟を持って試用期間を設定し、ミスマッチを防ぐ
これらを実行すれば、有料サイトがなくても「うちに合う人材」を見つけられる確率はかなり上がります。
まとめ
「未経験者は使い物にならない」――それ、ただの先入観かもしれません。
中途なら前職での経験値、新卒ならバイト経験などをチェック
“頭の回転”や“タイピング”“工具の扱い”など、実技やテストでしっかり把握
ハローワークを活用しながら、研修期間を集中投資で乗り切る
小規模だからこそ、一人の採用が成功すれば組織が一気に伸びる可能性だってあります。
まずは有料サイトを使う前に、未経験者を含めた無料採用チャネルをうまく回してみるのはいかがでしょうか?
次回予告
明日(Day 4)は、「採用面接で見抜くべき3つのポイント」をより深く掘り下げます。
面接時に必ず聞いておくべき質問とは?
モチベーションやコミュ力をしっかり見極めるコツは?
お楽しみに!