【小規模事業所の採用ノウハウ】“条件が悪い”と決めつけていませんか? 実は別の問題かも!|30日間投稿 Day13
“条件が悪い”と決めつけていませんか? 実は別の問題かも!
「『うちは給与も高くないし、休日も少ないし…』と諦める前に。
本当に“条件”だけがネックになっているのでしょうか?」
はじめに
前回(Day 12)では、「採用費をかけているのに、面接がおろそかでは意味がない」という話をしました。たくさん応募が来ても、面接で見極められずミスマッチが続く…という状況は、非常にもったいないですよね。
そして今回のDay 13は、同じように「うちは条件が悪いから若者が集まらない」という先入観が、実は“採用の阻害要因”になっていないかを掘り下げていきます。給与や休日、福利厚生だけが理由で、本当に応募者は敬遠しているのでしょうか?
1.“条件が悪い”って、どのレベルの話をしていますか?
自分で思い込んでいないか?
「年収●万円以下だからダメ」「週休二日じゃないからダメ」など、経営者自身が“勝手にハードルを設定”しているケースがあります。他社と比較して、本当に極端に低いのか?
地域や業界によって相場がありますが、意外と「平均的な数字なのに、ウチだけ低いと思い込んでいた」なんてことも。
2.それよりも“将来の成長”や“職場の雰囲気”が伝わっていない?
たとえ給与が大企業ほど出せなくても、
「早期にいろんな仕事を任せてもらえる」
「所長や先輩と距離が近く、成長が速い」
「チーム感が強く、アイデアが通りやすい」
こうした魅力をしっかり語れるなら、若手は「条件が多少劣っても、ここで経験を積んでみたい」と思ってくれることがあります。
「条件がダメ」と思い込んで、会社の魅力を語らずに終わっていませんか?
3.面接や求人票で、条件以外の魅力を伝えているか
研修プランや試用期間のサポート
資格取得補助やスキルアップ支援
将来リーダーを目指せるキャリアステップ
意外と「会社が実施している取り組みを、求人票に書かないまま募集してしまう」ことは珍しくありません。
その結果、応募者が「ただ条件が悪い会社」と勘違いしてスルーしている可能性もあります。
4.本当に厳しい条件なら、せめて「補う制度」を用意
「とはいえ、平均年収よりかなり低いんだ…」という場合は、
可能な範囲の資格支援や通学制度
フレックスタイムや在宅勤務の導入(業種によっては難しい場合も)
仕事の成果に応じたインセンティブ
などで“別の形”のメリットを示す工夫をしてみましょう。
全ての条件を一度に向上させるのは難しくても、「これだけは他にない強み」にフォーカスすれば、応募者の興味を引けるかもしれません。
5.「うちは条件が悪いから仕方ない」→本当は、そこ以外に原因が?
応募が来ないのは求人票の情報量不足(Day 5参照)
面接での深掘り不足(Day 4、Day 12参照)
未経験者を最初から戦力外扱い(Day 8参照)
自社の強みを言葉にしていない(Day 7、Day 10参照)
こうしたポイントを改善するだけで、意外と条件が良いとは言えない会社でも人が集まったりします。最初から条件のせいと諦めるのは、可能性を狭めているかもしれません。
まとめ
「条件が悪いから若者が来ない」という思い込みは、もしかすると**“会社の魅力やビジョンを伝えきれていない”**ことから生まれている可能性があります。
給与や休日だけを見られている…と思う前に、成長要素や職場環境をどこまで発信していますか?
本当に条件だけがネックなら、ほかの面でカバーする工夫はできないでしょうか?
いくら条件を見直しても、経営者の想いをちゃんと語らなければ結果は同じ。まずは**“諦める前に情報を出しきってみる”**という姿勢を試してみてください。
次回予告
【小規模事業所の採用ノウハウ】条件を見直す前に、まず“ビジョン”を語れてますか?|30日間投稿 Day14
次回は、「やっぱり条件を上げられない…」と悩む方へ、ビジョンや事業所の将来像を語ることの重要性を再度強調していきます。どうぞお楽しみに!
この記事は、喜多が“小規模事業所”で実際に採用活動を行う中で学んだ経験をベースに構成しています。「条件が悪い」と思い込む前に、できることはたくさんある――それが今回のメッセージです。