ラジオ実況、振り返りエッセイ
ラジオを実況する企画も、今回目標の30名を実況しおえた。当初、4月中に終わる予定がガッツリ5月まで入り込み、5月も半ばというところで目標となる30人を実況した。募集をかけたのが4月の上旬なので、忘れた頃にいきなり大量の感想が並んだ方もいたことだろう。このあたりはまだ改良の余地があり「明日実況します」と一言添えても良いのかもしれない。ただ、ライブ感を楽しみにしたいという気持ちと「一番新しいやつを唐突に聞かれる驚きと恥ずかしさ」というのもコンセプトとしてあるので、いい塩梅を探っていきたいところだ。
さて、今回、ラジオを実況してみて感じたのは全体的なクオリティの高さである。一つのコンテンツとして成立させることはもちろん、音楽を入れたりBGMやCMなど、より「FMっぽいラジオ」を作ろうとされている方が見られた。もちろん、雑談配信やRadiotalkの「12分という時間制限で何をするか」という手練の人々もいるが、音声配信やラジオ、あるいはポッドキャストといっても様々な種類がある。
専門知識について語る方、ゲストを招いて話す方、彼氏の前で全裸になる方、実に様々だった。
目指す形を極めようと編集に凝る方もいれば、話一本でエンターテイメントを作り上げる方もいる。その振れ幅に、ラジオらしさを感じた。
今回、一旦、30名という方で募集をかけた。その後もあと、10名、実況していく予定である。ラジオにおいて、私が提供できるのは「聞きながら感想を垂れ流すことによって生まれるライブ感」だ。収録現場でツイートしてるやつくらいに思っておいて欲しい。決して、アクセス数は一気に増加しないし、バズりもしない。ポッドキャスト業界にできることがあるかは探しているが、大いに盛り上げようという野望もないのだ。
しかし、それでもやはり「聞いて欲しい」というメッセージは強く感じる。私もこうして文章を書いているのは聞いてほしいからだ。そして、リアクションが来ると嬉しい。ただ、私のリアクションはかなり投げっぱなしだ。例えば仮にお手紙を出したとして、それが読まれたとしてもラジオを聞かない可能性がある。なんともコスパが悪いではないか。それに、ラジオへのお手紙というのはやはりハードルが高い。もちろん、お手紙が来たことで喜んでいる方はよく見かけるのだが、私のお手紙はとても投げっぱなしだ。
私はあくまでエッセイを書いている。文字の世界の人であり、ラジオはパソコンの前に正座して聞く。そして、聞きながら感想を書く。やはりこのスタイルはニコニコ動画の影響が大きい。ニコニコ動画では音楽だって聞き流すだけでなく、齧りつくように見てタイミングを見計らってコメントをしていた。
私が身につけた技能の中でも、タイピングがそこそこ速いというスキルを活かして聞きながら感想を垂れ流している。
そして、今のところ特に怒られていない。実況される人からすれば、いきなりなんか通知が来たと思ったら感想がどえらい量で書かれているところだと思う。しかし、それに対して、特に負担なく返信できるのが一番いい。いずれ何かのネタになるかも知れないが、それは副産物で必ずしもそうした狙いがあるわけではない。
ただそう。楽しかった。自分の知らない世界の話を聞くのは楽しいものだ。一時間でも、ニ時間でも。三分でも、十分でも、私の知らない世界がそこには広がっている。
ポッドキャストに共通していることとするなら「聞いて」というメッセージだろうか。私はそれに「聞いてるよ」と、答えているにすぎない。
様々なリアクションの中で、私は「Twitterにめちゃめちゃ書き込む」という手法を取っている。それが今は一番やりやすい。
まだしばらく、企画は続くが、またお付き合いいただける方は二度、三度と、何度でも私に新しい世界を聴かせて欲しい。私はそれをまたネタとして蓄える。
創作において吸収は大事だ。
というわけで、今後ともよろしくおねがいします。