レース備忘 2024 10.13/14(秋華賞・府中牝馬S)古文読解に必要な力が問われた場面とは?【教育系競馬予想】

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好騎乗・木幡巧 日曜・オクトーバーS

 ボーンディスウェイは単勝を買うことまで考えていたのだ。七夕賞が、超ハイペースの中を先行を促して最後脚をなくしての5着、という内容のあるものだったので。しかし東京よりは中山とか福島向きだと思ってしまったのだな。末脚の勝負になると厳しいんじゃないかと。
 そうして見ていたら、木幡巧騎手は今日も押して押して先行策をとる。1000mの通過が58.3だったが、これはボーンディスウェイにおあつらえ向きのペースになったのではないかと思った。しぶとさを生かせる展開を好位置で直線を迎えられそうだったからだ。後続勢は前がバテると思ったのか、前の集団と後ろの集団が分断されるような展開になった。

 そして最後の直線、いち早く抜け出したボーンディスウェイにはまともに迫れる馬すらおらず、1馬身4分の3差をつけての完勝劇。

 結果のペースが58.3-59.1で、多少前がかりだというだけで全く無理なペースではない。3番手を進んでいたボーンディスウェイにとっては平均ペースを刻んでいける、最も向いた展開だった。しっかり押して好位置を取りに行った、鞍上の判断が光った。

月曜・府中牝馬S

 悩んだ末にコンクシェルをやめてアスコルティアーモを本命にしたが、その買うのをやめたコンクシェルがレースは快調に逃げているように見えた。
 その1000の通過が58.7。2000mのオクトーバーSが58.3だったのだから明らかに遅いと言えるだろう。最後の3Fがどんどん速くなる加速ラップとなってしまって、末脚のある実績馬にやられてしまった(それにしてもブレイディヴェーグの脚はすごかったけど)。そんなゲームのようにはいかないのはわかっているが、コンクシェルがもし勝とうと思うならあと1秒くらい速いペースで後続をもっと離して逃げないと難しかったと言えるだろう。でも、それくらいのペースで逃げても全然オーバーペースというほどではない。上り35秒で勝ちたいならそういう展開を作らないとダメだ。

 全体時計はひと昔まえよりかなり速くなっている。サイレンススズカが1000m通過タイム57秒台とか58秒台とかで逃げていたのは、当時としては速かったかもしれないが、今ではそれくらいで逃げても普通なのだ。それを、前5F58秒台、程度の逃げだと速いように見えて実はそれほどでもないから東京や新潟では大外を回してきた差し馬たちに簡単にやられてしまう。
 私は逃げ先行に穴を見出すのが好きなので、是非、肉を切らせて骨を断つ、的な逃げ・先行をしてくれる馬が、そして騎手が、もっと出てきてくれるのを望みます。なぜ私がピューロマジックに期待しているかが知れようというもの。35秒台の上がりしか使えなくても、勝つチャンスは作れます。

 前述したようにラスト3Fが加速するラップになったからか、前走新潟で3勝クラスを突破してきたシンティレーションが2着に。2番手以降の馬たちはスローの瞬発力比べをしていたことになるだろう。マスクトディーヴァはコース取りはかなりよかったように見えるが、1キロ重くて外を通った勝ち馬にやられてしまったのは超ショックだろう。

日曜・秋華賞

 セキトバイーストは(と打とうとして変換候補に「赤兎馬」がでてきたから、そうか、この馬の名前は赤兎馬が由来だったのか、と今気づきました。カタカナになってるだけでこんなに長いこと気付かなかったなんてショック)、思った以上にハイペースで逃げた。
 だからこれも、クリスマスパレードやタガノエルピーダはもう少しセキトバと近づいた位置で競馬をしていれば、(もっと悪い着順になっていた可能性もあるが)もう少しチェルヴィニアをヒヤリとさせるシーンがあったのではないかと考えられる。タガノエルピーダは私の本命で、予想通りの抜群のスタートから大体思い描いていた通りのレースはしてくれたのでそんなに不満はないが、強いて言うならば今言ったような位置取りでレースできていたらもう少し馬券を買っている方もドキドキが長く続いたかも、とは思う。控えすぎたので、チェルヴィニアやボンドガールの瞬発力にあっという間に屈する結果になってしまった。
 もしセキトバイーストに2000適性があったなら、チェルヴィニアをひやりとさせていたのはこの馬だったかもしれない。

1着 チェルヴィニア ペースも向いて、真ん中から不利もなく抜け出ることができて、圧倒的な勝利であった。休み明けの京都2000でこの内容なら、次走が噂されるジャパンカップはより一層素晴らしい走りが期待できるだろう。先週書いたように、古馬の壁が低くて薄い。戴冠のチャンス十分。
2着 ボンドガール 予想に反して外からの差しだったが、このレースぶりを見るに1800~2000の差し競馬は十分この馬に合っているとみることができるだろう。左回り右回り、坂のあるコース平坦コース、多少の力のいる馬場や洋芝、各条件に素晴らしい対応を見せているが、他力本願であるところは否めない。2着や3着を今後も積み重ねそう。
3着 ステレンボッシュ 戸崎騎手はよく乗ったと思う。京都での当日の乗り鞍も少ない中、外枠で厳しかったし、やはり戦前のコメント通り「あと一歩の仕上がりが足りなかった」と見える。いわゆる「自力で格好はつけた」形で、この馬の力を証明することはできた。しかし、次走からいきなりよくなるか??? 予想でも書いた通り、エピファネイア産駒が一旦不調に陥った時にそれが長引く傾向を感じなくもない。ステレンボッシュ陣営も馬券を買う側も、次走が勝負どころである。一気に良化するのか、平行線なのか。
4着 ラヴァンダ 個人的には思いの外の好走だったが、とにかく稽古は走る馬のようなので、今後のレースぶりに注目。なだれ込むレースが合っているのかもしれない。
5着 クリスマスパレード 出来がどうこう言われていたが、力は出せたと言えるのではないか。京都や中山のようなコース形態の内回り2000、が現状ベストに見える。
6着 ミアネーロ 内からコース取りもうまくいってよく伸びたし、自分の競馬はできた。最後の1Fでもう一伸びを欠いた感はある。3着くらいはあってもおかしくない脚色だったはず。坂のあるコースがよいのか。
7着 タガノエルピーダ 私はこれが本命だった。前述したようによく頑張ったと思う。一旦は先頭に立つかの場面も作れたしね。次回へのメモとしては、クリスマスパレードはゆうに捉えられる脚色だったのに、残り1Fからパタッと伸びが止まり、何と差し返されて7着に甘んじるという光景が目の前に繰り広げられたことだ。
ということで、タガノエルピーダ、右回り小回り1800向き、とメモっておきたい。

13着  セキトバイースト  快調に逃げたが失速。オーバーペース気味だったとは思うが、距離が長すぎたのが失速の原因であろう。もう少し短めの距離で見てみたい。思いの外いい馬で、一生懸命走るのが長所だと陣営も言っていたから、今後に期待である。エトヴプレよりこっちの方が活躍できるかもしれない。

17着  クイーンズウォーク  川田騎手のレース後コメントが「意味がわからん」と話題になっていたが、別に全然意味不明なんてことはない。これがわからないって人はもっと古文を勉強した方がいい。

「無事に終わってくれているといいなと思います」

これがレース中に考えていたことなら変なタイミングで捲ったこととの整合性もとれず確かに意味がわからないが、これはレース後コメントだから、省略語句を補うと、

「(クイーンズウォークは厩舎関係者のところに預けられてしまったのでその後の状況とかはまだよくわからないが、普通ならあんなに走らない馬ではないから故障なども懸念される。その意味で、厩舎に戻ってからの今回のレースに関わる全てのアフターケアまでが)無事に終わってくれているといいなと思います」

ってことでしょ。「終わってくれている」という微妙な完了・存続形式の表現、他者主体の表現になっているところがみそで、これは過去の話でなく現在進行形の自分では関われない事柄を対象とした話だと読み取ることができます。
これくらいの省略は補えないと、古文で読解力をつけるのは難しいと言えるでしょう。

…って、別に誰も古文の読解力なんてつけたくない、か。

古文、って、単語や文法覚えるだけじゃなくて、こういう省略語句を補う力がついてこないと読めないんです。受験生の人は参考にしてね。

予想結果まとめ(2024.8.26~)
区分A  3戦1勝 的中率  .333 回収率180%
区分B 10戦1勝 的中率  .100 回収率408%(今回外れ)

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