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パキスタン無水カレー

着るものだけにこだわって、食べものや、日々の時間の使い方を適当にしていたら、クラシックというものうを一生理解できない気がします。今後は食べものや、音楽などの、暮らしについても書いていこうと思います。

食べものと言っておきながら、自分は食に関して、一切の興味関心がありません。職場の上司が、飯がまずかったら何も楽しくないと真剣に言っていたり、先輩がおいしい店を見つけたから連れて行ってやると、テンション上がっていたり、リーダーは昼食が何よりの楽しみのようで、会社近くのお店をリサーチして食べに行っています。

スタバのパートナーさんも「お正月にカニを食べたんです!」と天使に口づけでもされたんじゃないかと思わせるくらい、幸せそうに語っていました。そんな身の回りにいる人間の、食にかける情熱が1ミリも理解できないのです。

黙っていても、空腹はやってきて食べ物を買わないといけないので、食事は生きるための罰金だと思っています。一人暮らしをしていた時は、朝は何も食べず、昼はコンビニでシーチキンのおにぎりを買い、夜は適当にご飯をよそい、切った豆腐をのせ、焼き肉のタレをかけて食べる生活を続けていました。

ちなみに食に興味がないだけであって、おいしさを感じないわけではありません。いろいろ口に突っ込んでいるうちに、これは!と感じることはあります。ただ、お金を払ってまで、その刺激を得ようとは思わなかっただけです。

こんな調子では、流石に人間らしさに欠けるかもしれないと思い始めました。それに一切食に興味のない人間が、わざわざ休日に食べに行くものこそ、本当においしいもののはずです。
 
ある祝日の朝、ついに計画を実行します。ここ数年で、一番おいしかった食べ物が、カレーキッチンオニオンのパキスタン無水カレーです。今日はものすごく天気が悪いのですが、カレーを食べに行きます。

自分は年に数回オーダーメイドで服を作ってもらっています。
前回、出来上がった服を受け取りに行った後、テイラーの方にランチに誘っていただきました。その時に連れて行っていただいたのがこのお店です。今まで食べたカレーの中でダントツにおいしかったです。

お正月だったからなのか食後にくじ引きを引かせてもらいました。すると大吉の1000円引き券が当たったので、また行こうと決めていました。見た目も美しいカレーだったので、今回はバッチリ写真に収めてこようと思います。

店内はカジュアルに行ける雰囲気だったので、堅苦しくない格好をしていこうと決めました。休みだからできる組み合わせにもしたかったので、こちらのノルディックセーターを着ていくことにします。

ただこのセーターは肉厚すぎて持っているコート類の中に着ることができません。袖に腕が通らないのです。アウターとして着ることはできるでしょうか。
 
外は風が強く、吹雪いています。隙間だらけのローゲージニットで大丈夫か不安ですが、この時期が旬のニットを眠らせておくのも、もったいないのでアウターとして着れるか実験しようと思います。

太い糸でザックリ編まれたノルディックセーターの中に、ミドルゲージのニットを重ね着しました。一番下のインナーも外作業用の厚手のものを持っているのですが、全部厚くすると着ぶくれすると思い、通常の厚さのものを着ています。

ニットの重ね着にコーデュロイパンツと全体的にボリュームが出たので、頭には帽子をかぶり、存在感のある靴を合わせました。

古着屋で買ったコーデュロイのハンチングと中古のパラブーツ。モデルはアヴィニョン。

どこかにドレスマインドを入れたかったので、ニットの中にYシャツを着ました。これで出発準備は完了です。ある広告に「行先は服が知っている」というキャッチコピーが書いてありましたが、今まさにそんな気分です。

カレーキッチンオニオンはJR札幌駅から歩いて10分くらいのところにあります。大体の場所はわかっているので、適当に向かうことにします。

写真のとおり雪がやばいです。現在札幌市は-1度、暴風雪です。しかし、コートを着ていなくても寒さは意外と大丈夫です。考えてみれば当然ですが、羊やキツネもコートなんて着ません。彼らは自分から生えた毛のみで冬を越します。今自分は、その毛を身にまとっているのですから、寒さに対する耐性は十分に得ているわけです。

ゲージの異なるニットを重ねると風が抜けてくることもありませんでした。ただし雪まみれになるので、室内に入るたびに、ほろわなければいけないのは大変かもしれません。でも雪まみれのノルディックセーターってなんかかっこよくないですか?

寒さに耐えながら、しばらく歩き、到着しました。こちらが外観です。

案内されたのは、2階の3番席です。席に着くと問題が発生しました。寒さで急激に電力を消費したスマホが、動かなくなりました。せっかくカレーを撮影したかったのですが、完全に電源が落ちてしまいました。次の休みにもう一回来ることにします。

一週間後にまた来ました。気を取り直して、看板メニューは3つあるようです。無水カレーとルーカレーとココナッツカレーです。前回、どうせ写真に撮れないなら、タイトルを無視して食べたことのないものにしようと思い、ルーカレーを食べました。

ワインでじっくり煮込んだ味がして、もしかすると無水カレーよりも美味しかったかもしれません。今回は無水カレーにしようと思います。QRコードで注文して待ちます。

2階席からの眺めがいいです。前回案内された3番席からは街路樹のナナカマドをまじかで見下ろすことができます。今回は夜に来ました。昼間は明るいフロアですが、ディナーの時間帯はオレンジの照明がフロアを暖かく照らしています。

調度品がこじゃれた雰囲気を出していて、なんかいい感じです。ちょっといいものを食べに行くのですから、緊張しない程度に非日常感も味わいたいです。2階には7席あるようです。日曜の夕方ですが、混みすぎることもなくちょうど良い回転率です。

待つこと数分、こちらがパキスタン無水カレーです。

+250円で特盛にしました。

早速一口。パキスタン無水カレーは2回目ですが、感じたのはとにかく味が濃いということ。ほぐれた鶏肉が野菜とスパイスのうまみを吸収して、咀嚼するたびに濃厚な味が口に広がります。肉はたっぷりと入っていて、食べ応え十分です。

子どものころディズニーランドに行った思い出は、園内の食事の付け合わせに出されたキャベツの酢漬けが、やたらとおいしかったことです。どんなアトラクションで遊んだか、お土産で何を買ったか全く覚えていないのに、酢漬けがうまかったことだけは、記憶に残っています。特に辛いのが苦手じゃない方は辛口にすることをおすすめします。

料理をこんなに味わって食べるのは久しぶりです。ちゃんとしたものを食べると胃の上の方でじんわりと消化されていく感覚がするのは自分だけでしょうか?来ると必ず外国人のお客さんがいるので、本格的な味がするのだと思います。

週に一回くらいは、好きな服を着て、好きなものを食べに行く、そんな楽しみを暮らしの中に取り入れるのも悪くないかもしれません。好きな人と一緒だったらもっと楽しいのかもしれませんね。

帰りは恐竜と白クマが見送ってくれます。

向かいにサツドラの駐車場があるので、車でも来ることができます。駐車料金はかかるかもしれません。営業時間は以下の通りです。

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