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blender 4.1 建築模型を作ろう

現在は CG によることが多いようですが、設計段階の建築物のイメージの確認やプレゼンテーション用に、紙や木などの素材で模型をつくることがあります。

われわれにとっては、モデリングやライティングのよい練習台になりそうです。いくつかのパターンを紹介します。


環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4



モデリング


近代建築の名作、ファンズワース邸。別記事のために作成。複雑なモデルではないが、模型だからといってあまり手を抜かないように作る。

スケールはほぼ実寸大

マテリアル
マテリアルはすべて、デフォルトのプリンシプル BSDF の、「粗さ」を 0.2 とし、ややなめらかな表面に設定したのみ。


ライティング


ライティングはシンプルに設定した。背景光と、背後からのエリアライトを 2 灯設置。

エリア 左奥 エリア 模型背後 背景光 #AAAAAA
cycles 1024 samples

なお、カメラの焦点距離は 300 mm とした。Isometric(平行投影)に近くなり、遠近による歪みが抑えられる。


添景


樹木や、人物が添えられていると雰囲気が出る。いちからモデリングするのはたいへんなので、ここではアドオンと、フリー素材を利用する。

Sapling Tree Gen

樹木生成用の公式アドオン「Sapling Tree Gen」をインストール。

編集 > プリファレンス で、アドオンを選択し、「tree」等のキーワードで検索、チェックしてインストールする。

最後に、底部のメニューで「プリファレンスを保存」を選択

4.2 では、編集 > プリファレンス > エクステンションを入手(Get Extensions) から。

Shift + A   カーブ > Sapling Tree Gen を選択し、画面左下のプロパティ画面を展開する。

ここでは、あまり細かな希望はないので、下部の Load Presets から White_Birch を選択した。

ちなみに、葉も欲しい場合は、設定 > Leaves から生成できる。

設定項目が多彩なので、とりあえず最初はプリセットのみでもよいかもしれない。各設定については下の参考ページに丁寧な解説がある。


Lowpoly People

フリーの人物モデルコレクション Lowpoly People + Waldo をダウンロードし使用した。

Sketchfab Loïc Norgeot 

ローポリー(ポリゴン数が少なく細密ではない)だが、ポーズのついた300体近いモデルが収められ、このような用途には最適。

建築模型らしい雰囲気になる。


線画風


コンポジットノードで、手軽に、線画風の画像処理を加えてみる。

  • レンダリング後、Compositing ワークスペースに切り替える。

  • 「ノードを使用」にチェック、下のノードを組む。

フィルター > フィルター ダイアモンドシャープ(プルダウンから選択)
カラー > カラーランプ で、線の強弱を調整
ペーパークラフト風
イラスト風
カラー < 調整 > RGBカーブ、フィルター > フィルター 「キルシュ」

コンポジットによる各種加工、合成については、コンポジットによるイラストレーション ですこし詳しく紹介しています。


木工風


マテリアルに木目画像を適用
背景光はほぼゼロ、各ライトの強さを抑えた。


まとめ


3DCGソフトで、箱庭のようなドールハウスのようなシーンを作るひとも少なくなく、それらは、Isometric House/Room などと呼ばれているようです。作るのも楽しそうですし、全体がコンパクトにまとまっている分、影響がひとめでわかりやすいので、モデリングはもちろん、マテリアルやライティングの練習にもなりそうです。


すこし前、ペーパークラフトに挑戦しようと思いたち、百均で道具まで揃えたのですが、もともと細かい手先の作業が苦手で、ストレスが溜まるだけの苦行であることが即座に判明しました。細かい紙くずだけが残りました。



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