![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148234408/rectangle_large_type_2_ef829f0fc6fcaf12e70dc67d4afc9e0f.png?width=1200)
blender 4.2 写真を模写する | 朝食
フォトリアルレンダリングを目指すには、やはり写真を真似するのが近道ではないでしょうか。そこで、よさそうなお手本を選び、いくつかの模写修行に出ています。
環境 Blender 4.2.0 , Mac Mini M1 OS 14.4
お手本
お手本はベーコンエッグトーストの朝食。
![](https://assets.st-note.com/img/1721698724889-hVtwhnFLZX.jpg)
モデリング
お手本を参考に各オブジェクトをモデリング。
![](https://assets.st-note.com/img/1721704190074-zyeZ5WgRmW.png?width=1200)
マテリアル
とくに食品は、マテリアルに手を抜くとフォトリアルにはならないので、時間をかけて丁寧に適用した。
素材
![](https://assets.st-note.com/img/1721699669132-agRZugyAQu.png?width=1200)
目玉焼き
左は画像テクスチャを貼ったのみ。右は、お手本に似せ、黄身の部分のみ別マテリアルとし、表面にランダムな起伏をつけた。
![](https://assets.st-note.com/img/1721700687905-BJMIPyxgKY.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1721700863520-2CzL0bSrik.png?width=1200)
ベーコン
モデリングの段階で大きな起伏を、編集モード メッシュ > トランスフォーム > ランダム化 などで作り、左はテクスチャを貼った状態。
右は、さらに、貼ったテクスチャを再利用し、それをもとに、細かな凹凸と、粗い表面となめらかな表面を設定した。
![](https://assets.st-note.com/img/1721704773175-QcCH6EnMRJ.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1721706314574-vGq7aMzXKX.png?width=1200)
HSV でモノクロに変換し、粗さとバンプ > ノーマルに接続
トマト
左はテクスチャ画像を貼ったのみ。右はディスプレイスメント(ジオメトリによる起伏)、また、ノイズテクスチャで粗さとメタリックの不均一性を与えた。
トマトはもちろん金属(メタリック)ではないが、気持ちだけ鏡面反射を増やすため、適用した。
![](https://assets.st-note.com/img/1721705912480-lYdNoybxMs.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1721706266894-mCZE9l8q6n.png?width=1200)
ノイズテクスチャはカラーランプで調整後、粗さ、とメタリックに接続。
なお、ジオメトリ(形状)によるディスプレイスメントは、デフォルトでは適用されない。マテリアルプロパティ > 設定 > サーフェス > ディスプレイスメントとバンプ を選択する。
4.2 より、EEVEE でもこのオプションが適用されるようになった。
![](https://assets.st-note.com/img/1721707583510-vO48rQf8On.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1721708187425-exbrp3xTsS.png?width=1200)
左は擬似的なディスプレイスメント。みためには起伏があるが、平面のまま。右はジオメトリのディスプレイスメント。
なお、イチゴのマテリアルは、すこし長いですが、マテリアル | フルーツ で紹介しています。ラズベリーでは上のジオメトリのディスプレイスメントを適用している。
ライティング
ライティングはシンプルに、HDRI による背景(環境)光と、エリアライト 1 灯のみ。
HDRI
![](https://assets.st-note.com/img/1721710364358-WiQxTxeJu3.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1721711148117-mRBJdOrQu1.png)
Area Light
![](https://assets.st-note.com/img/1721711662972-emuUNm3HgQ.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1721711157008-dXeTUQmxom.png)
画像修正
少し暗いので、明るさのみ、カラーマネージメントで修正。
![](https://assets.st-note.com/img/1721782992259-VhuoI98bp0.png?width=1200)
トーンカーブで、コントラストをやや強めながら、明るめに。ビュー変換は「Filmic」とすると、すこしナチュラルな雰囲気になる。
完成
ポストプロダクト後。下はオリジナルのお手本。
![](https://assets.st-note.com/img/1721711517746-sdmQpdqJYs.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1721711459057-Y2f2Blvi3B.jpg)
EEVEE
なお、4.2 より EEVEE の大幅なアップデートが行われ、レイトレーシング機能が導入された。下は EEVEE でのレンダリング。
![](https://assets.st-note.com/img/1721718021565-X7usLho6FK.png)
もちろん細かな違いはあるが、cycles と大きな差異はない。あくまで「フォトリアル」を追求するのでなければ、じゅうぶんな品質に思える。
![](https://assets.st-note.com/img/1721718789016-tIyMt3wrBa.png?width=1200)
まとめ
実際の食品の画像を貼り付けていることもありますが、比較的、お手本に近いレンダリングができているのではないでしょうか。
適切な表面の起伏と、光沢などのノイズを設定することがキーではないかと思います。参考まで。
わたしはどちらかといえば強硬な cycles 派なので、まだもうすこし cycles を中心にレンダリングを行うでしょう。最大の課題であるレンダリング時間の長さも、「cycles レンダリング時間を 10倍速に」で短縮され、かなり楽になりました。タイトルは怪しいのですが、ノイズしきい値を大きくするだけ。知らなかった方は試してみてください。