blender 4.2 はじめてのアニメーション - ビデオエディターを使う
わたしもついこの間まで知りませんでしたが、blender には、基本的な動画編集が可能な「ビデオエディター」機能が備わっています。
専門のアプリケーション、Final Cut Pro 、Davinci Resolve などと比べると機能は限られますが、基本的な動画編集には十分な能力があります。わたしもはじめてなので、ごく一部を紹介します。
環境 Blender 4.2.0 , Mac Mini M1 OS 14.4
編集前の動画
下は、blender 4.2 はじめてのアニメーション 記事で作成した6秒ほどの動画。
出力した動画そのままのデータなので、ここから、かんたんなオープニング画像と、サウンドトラックを付け、それらしく編集してみたい。
素材
用意したのは、上の動画ファイル(myFirstVideo.mkv)、別途作成したオープニング画像(opening.png)、およびフリーのサウンドファイル(short-ukulele.mp3)の 3 ファイル。
Video Editing
ビデオ編集画面(ワークスペース)を表示するには、ファイル > 新規 > ビデオ編集 を選択するか、下のワークスペース + ボタンで、ビデオ編集 > Video Editing を選択する。
素材を追加するには、左のファイルブラウザから、シーケンサー画面にファイルをドラッグ&ドロップする。あるいは、「追加」メニューから、追加 > 動画 等を選択し追加する。
完成動画
あらかじめ、下の手順で作成した動画を添付する。
動画の引き伸ばし
動画はサウンドトラック(約 9 秒)の長さに合わせたいため、前後を引き伸ばしてみる。
ブルーの動画ストリップをドラッグして右に移動させる。
ストリップの端にカーソルを合わせ、カーソルアイコンが変わったタイミングで、下の音声ストリップと同じ幅までドラッグする。
動画の前後は、それぞれ 1、2秒ほど静止し、9 秒の動画となった。
オープニング画面
同様に、オープニング画面画像(opening.png)を追加し、2秒ほどの長さに引き伸ばす
タイムラインを下のように、開始から、1 秒ほどに移動させる
N キーを押して、サイドバーを表示し、「ストリップ」タブ > コンポジティング > 不透明度 の枠を右クリック
「キーフレームを挿入」 を選択する
タイムラインを開始 2 秒の位置に動かす
不透明度を 0.0 とし、上と同様にキーフレームを挿入する
この操作で、オープニング画面は、表示後半で透明になってフェードアウトし、メインの動画が表示される。これで完成だ。
レンダリング
動画の出力については、アニメーションでの操作と同じ。画面右上の、出力プロパティの各値は次の通り。
レンダー > アニメーションをレンダリング を選択し、レンダリングする。
補足
ストリップの分割(切断)
上では必要がないので行なかったが、動画編集といえば、やはり動画をカットして、必要ない部分を削除、カット部分を挿入したりすることが多いだろう。
動画などのストリップを分割するには、カットしたい位置へタイムラインを合わせ、K キーを押す。(メニューでは、ストリップ > 分割)
切断部分を選択、ドラッグし、他の Channel にも移動できる。
カラー補正
ビデオエディターの「ストリップモディファイア」では、動画の基本的なカラー補正ができる。
補正したいストリップを選択し、サイドバーの「モディファイア」を選択
「ストリップモディファイアを追加」からモディファイアを選択
まとめ
無料の動画編集アプリケーションでは、Mac の iMovie などもありますが、blender のビデオエディターも機能は豊富で、また、ショートカットなども共通なため blender ユーザーには親しみやすい利点もあります。
Youtube動画のようなコンテンツであれば、問題なく作成できるでしょう。参考まで。