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UXデザインの品質向上施策「アウトプット共有会」とは?
こんにちは!私たちはクライアントのデザインパートナーとして事業に並走する、GoodpatchのUXデザインチームです。チームで「UXデザイナーの自由帳」という企画をしていまして、各メンバーがUXデザインについて情報発信しています。
はじめに
組織内で品質を上げるための取り組みは、各社が色々と試みていると思います。Goodpatchも例外ではなく、さまざまな施策にトライしています。その一つが「アウトプット共有会」です。これは、メンバーが担当しているプロジェクトのアウトプットを共有する定期的な会です。今回は、この共有会についてご紹介します。
なぜやっているか?
私たちはクライアントのパートナーとして、サービス・プロダクトの品質を上げるというミッションを抱えています。その実現には、各職種が良いアウトプットを出す必要があります。
良いアウトプットを出すためには、良いインプットが必要です。これは、世の中の良い体験やサービスを調べたり、触れたりすることなど、UXデザイナーであれば日々意識して取り組んでいることです。ただ、これらはどの会社にいてもみなさん実行されていることかと思います。
では、GoodpatchのUXデザイナーだからこそできる良いインプットとは何でしょうか?それは、私たちが日々クライアントワークで並走している多種多様なプロジェクトのアウトプットをインプットすることです。
約25人ものUXデザイナーが所属するGoodpatchだからこそ、多種多様なプロジェクトのアウトプットを見ることができる。このような背景から「アウトプット共有会」を続けています。
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どんなアウトプットを共有しているのか?
UXデザイナーの専門性の中でわかりやすいものとして、リサーチと体験設計があります。デザインプロセスを大きくこの2つのフェーズに分けてアウトプットを共有しています。
リサーチフェーズのアウトプットは、リサーチ設計資料やリサーチレポート、ユーザーモデリング時のアウトプット例のペルソナ・カスタマージャーニーマップ・価値マップなどがあります。(実案件なので詳細はぼかしていますがイメージは以下のような感じです)
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体験設計フェーズのアウトプットは、アイデアのストーリーボードやサービスブループリント、価値サイクル図、アイデア検証レポートなどがあります。
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どのように進めているのか?
「アウトプット共有会」は隔週で1時間、オンラインで開催しています。1回につき3人が20分ずつ発表と質問タイムを行います。発表者とファシリテーターはローテーションで、発表する内容やそれに関する情報はNotionで管理しています。
具体的には、発表者ごとに案件名、フェーズ、手法などをリスト化し、発表内容はフォーマットに沿って記載します。このフォーマットの詳細は後ほどお伝えします。共有会終了後は録画した内容をアップし、後からでも誰でも確認できるようにしています。
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続けるために工夫していること
社内の施策を継続する難しさは、どうしても他の業務が優先となり、施策の優先度が下がりがちです。理由の1つとして、共有会で発表する人の準備コストが高く、なかなか発表用の資料が用意ができないという課題があります。
そこで、この取り組みでは共有会用のフォーマットを用意しました。これにより、発表者はフォーマットに沿って情報を書き込むだけで、比較的簡単に発表準備ができるようにトライしています。
具体的なフォーマットは以下の通りです。
概要・アウトプット・成果・なぜやったか・プロセス・作った時のコツと工夫・苦戦した部分・参考にしたものがあれば
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続けてみての成果
当初想定していた通り、多種多様なプロジェクトのアウトプットを見ることは学びになります。クライアントワークは、個人で多くのプロジェクトを経験できるメリットがありますが、他メンバーのプロジェクトについて知れることで、さらに学びになります。
自分が担当しているプロジェクトで困った時に、参考にできる事例の引き出しが増えること、さらに詳細を知りたければあの人に聞いてみようと思える状態になっていることは成果だと思います。
副次的な成果として、メンバーのキャラクターや個性を理解する機会となっています。また、良い体験をデザインしようと日々奮闘している仲間を見て、自分もがんばろう!と勇気付けられることもあります。
さいごに
「アウトプット共有会」の取り組みのご紹介でした。Goodpatchでは、クライアントワーク事業部でUXデザイナーを募集しています。実際にどんな仕事をしているのか、どんなメンバーがいるのか気になった方は、ぜひカジュアルにお話しさせてください。私たちと一緒に、より良いユーザー体験の実現を目指してみませんか?