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のらねこ旅日記≪飛行機と陶器≫

  昔、香港に行った時に一気に円高になり、1ドル=100円を切りました。
それで気が大きくなったわけでもありませんが、私と友人Aは買い物に走りました。
  ブランド店が並ぶショッピングモールに行き、Aは高級食器を扱うお店で、大きめのウエッジウッドのティーポットを買いました。
A曰く「日本で買うよりだいぶお得に買えた」とのことでした。
(余談ですが、どこのブランドショップにも金の招き猫が飾ってありました)
  私はフツーの雑貨屋さんで、景徳鎮の急須を買いました。
日本円にして300円ぐらいでした。
後から思えば、横浜中華街でも売っている品物でした。
  帰りの飛行機で、私たちは、『ワレモノ』であるウエッジウッドと景徳鎮を機内に持ち込みました。
私たちの席はドアの横で頭上の荷物入れが狭かったので、自分たちの足元にウエッジウッドと景徳鎮を置きました。
  するとCAさんから
「ワレモノでしたら、離陸の時だけ抱えていてください」と言われました。
『Aの高価なウエッジウッドは、割れたら大変だけど、私の景徳鎮はそこまでしなくてもいいんだけど…』と思いましたが、言いつけを守って私たちはそれぞれウエッジウッドと景徳鎮を膝の上で抱えて離陸しました。

  友人Cはスペイン旅行に行った時、リヤドロの置物を買いました。
2頭の馬が戯れ走る磁器の置物で、お店の人が厳重に梱包してくれたため、だいぶ大きな荷物になってしまいました。
  大きなワレモノを慎重に運ぶCの姿に、同じツアーの人たちは
「リヤドロ様が通るよ、道を空けよう」と言っていました。
  帰りの飛行機で、リヤドロ様を機内持ち込みにしましたが、大きかったので荷物入れに入りませんでした。
結局、CAさんが空いている座席にリヤドロ様を鎮座させてシートベルトをしめました。
 こうして、リヤドロ様は無事離陸できました。

リヤドロ様





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