のらねこ雑記帳≪最後の日≫
9月末で閉店する洋食屋さんの前を通ったら、今日は誰もならんでいませんでした。
ドアには『体調不良のためランチはお休みします』
昨日、20人以上お客さんがならんでいたので
『くたびれないか?』と思いましたが、案の定でした。
最終日まで無事にお店ができることをお祈りします。
テレビのニュースで閉店するデパートや廃線になる鉄道の最終日にたくさんの人々が集まる場面を見るにつけ
『普段からもっと利用していれば、失くならないのに…』などと思うことがあります。(ちなみに最終日にやってくる鉄道ファンを葬式鉄と言うそうです)
かくいう私も、過去に1度だけ最終日にならんだことがあります。
『五島プラネタリウム』
渋谷の東急文化会館の8階にあり、ビルの屋上に大きなドームが突き出ていました。
東京に住む従姉妹と一緒に行ったことがきっかけで、小学生の頃は父にせがんで何度も連れて行ってもらいました。(父はいつも寝ていましたが)
大学生になり渋谷を通るようになったので、また何度か行きましたが、その後はご無沙汰していました。
2001年3月11日に閉館すると知り、なつかしさから最後の日に行きました。
当然のことながら、大行列が出来ていてました。
どれだけならんだか憶えていませんが(3~4時間?)途中テレビの取材カメラがこちらを撮しているのが見えました。
そして頑張った甲斐があり、最終の上映回に入れました。
上映終了後、ロビーに展示されている
『天球儀』を記念に撮っておこうと思った私はカメラを取り出しました。
よく見ると、カメラのフイルムは残り1回分でした。
『失敗は許されないわ』と意気込んで天球儀を撮ろうとしましたが、私がシャッターを押した瞬間、前を人が横切りました…。
その日の夜のニュースには、ボーッと行列にならんでいる私が映っていました。
後日、プリントした写真には、天球儀に完全に被る形で知らないオジさんの横顔がピンぼけで写っていました。
でも、最後の日の思い出として今でもその写真はとってあります。