のらねこ日記いきもの編プラナリア
高校では、人寄せウサギの流れで、
なんとなく生物部に入部した私は、
プラナリア班に所属しました。
理由は、なんだかよくわからない生き物だから。
プラナリアとは、扁形動物門有棒状体綱三岐腸目に属する動物の総称で、
実際に部活で飼育していたのは『ナミウズムシ』というものです。
山の中の清流の石の下などに生息している体長2~3cmで矢印のような形をした平べったいナメクジのような生き物で、恐ろしいほどの再生能力をもっています。
体を切ると、切った部分が再生するのです。例えば、横に切断すると、頭の部分から下半分が生えてきて、あろうことか、下半分から頭が生えてくるのです。
『しっぽから頭が生えるなんて、頭はあんまり重要じゃないの?!』なんて思いましたが、一応明るさを感知できる目もついており、頭の方向に動きます。
また、縦に切っても半身が再生して2匹になるのですが、頭の方から縦に途中まで切れ目を入れると、双頭になります。うまく頭を三ツ割にすれば、キングギドラができます。私も挑戦しましたが、何せ小さい生き物なので、三ツ割はうまくできませんでした。
ちなみに、双頭になっても、各々の頭が好き勝手な方向へ動こうとするので、結局途中でちぎれて最終的には、2匹になります。
このような、一見不死身のプラナリアですが、意外と飼育が難しく、夏になると水温の上昇で、あっけなく丸まって死んでしまいます。
エアコンのない生物実験室の教卓の下で(暗いところが好き)、毎日冷凍のレバーを薄く削って与え、お水を取り替えて、せっせとお世話していても、全滅してしまうこともあり、その度、電車とバスを乗り継いで、丹沢の山の中にプラナリア取りに行っていました。
生命力が強いんだか、弱いんだか、ホントによくわからない生き物です。