旅しない自転車 ー嗚呼、美しき絶滅のランドヌーズ!
さて、勢いづいて?いますツーリング系ネタ第3弾です。
こんなにもコロナで大騒ぎする前、巷ではどうやらツーリング車がブームなようでした。
便利な時代に逆に不便を求める人が増えているって本当ですかねぇ。
どうせ不便なスパイス感だけがほしい「なんちゃって不便」でしょ、などとひねくれて静観していました。
というのも「ランドナー復活!」などと雑誌にデカデカと出ているからです。
ランドナー…ねぇ…。おばちゃんにはピストバイクとかと同じ言葉に響きます。
そこはきちんと発祥の地であるフランスに敬意を払いランドヌーズと言うべきじゃないのかなぁ、と。
え?「ズ」で終わると重い感じがするの?
美しくないの?そう…。
そもそもディアゴナールとかキャンパンとかあるのに、なぜランドヌーズだけ?
おフランスっぽい語感で騒いでるだけじゃないのぉ~スポルティーフと一緒で、とかとか。
そこらへんがきちんとできないなら別にもうツーリング車でいいじゃん。
え?それだと平凡な感じで売れないの?ふーん…。
でもさぁ関東平野を走る人も山行く人も「ランドナー」なんだ。へー。
はは、面倒でイヤな女ですね~、ワタクシ。
私は早々に白旗を掲げ作りませんが、ツーリング車は自転車の中でもまったく隙がない緊張感のある美の世界です。
それは絶滅危惧種ではなく、もう今の時代絶滅種でいいんです。いや、絶滅させましょうよ、ちゃんと。
小物の付け位置が少し違えば全体バランスが崩れて世界観が台無し、なんていう車種なんですよ。
路面コンディションやどこを走るかでパーツ内容も小物も変わるようなシロモノなんですよ。
ちゃんと絶滅させていないから、ビミョーな呼称のこんな状況が起きるのですから。
「オレさぁ~シボレットの車がいちばん好きなんだよね~」みたいなもんで、おいこら待て、ホンマに好きなんかい!という気分です。
以前「ボク、シューパブのハブがどうしてもほしいんです!」と言われたことがありますが、本当にほしいならちゃんとしようね、シュパーブね、と思ったことがあります。本気度合がまったく伝わりません。
こんな便利な世の中、しょせんツーリングごっこなのはいいんです。
ですが「ごっこ」でもそこに本気になるのが大人の遊びってもんじゃないの!そんなノリで自転車旅しようっての!
だいたい「ランドナー」とやらでどこを旅しようっていうのよ!いっそ新しい呼び名にしてしまいなさいな!
な~んて、ランドヌーズで自転車旅をしないワタクシは思っているのでした。
とは言いつつも業界の人間っぽく次なるステップの提言なんてないんです。
ただのおばちゃんの愚痴なんです。
高村光太郎の智恵子抄にある「智恵子は東京に空がないと言ふ。」と同じで、自転車界にランドヌーズはもはやなくなったと嘆いているだけなんです。ごめんなさいね。
トビラの画像は、そんな旅しない私が作ったピクニック用自転車です。
ちなみにランドヌールって男性名詞の方はハイカーの意味になっちゃうんだよ。ツーリング車の意味のランドヌーズは女性名詞だからね。おぼえといて。
あれ?誰もいなくなっちゃった…。お~い。
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