あなたへの手紙 2023年11月(欲について)
あなたは、どんな欲をもっていますか。
もうずいぶん長いこと、欲をもつべきではないと思ってた。
「欲深い」という言葉のイメージで、
よろしくないと思い込んでたんですね。
お金とか時間とか、身分を理由にして。
おかれた環境や状況の中で、
私なんかが「こうしたい」「こうなりたい」なんて思うこと、願うことは、ふさわしくないって。
長い間、言葉にしてこなかった。
「今はがまんだ」「もう少し頑張ったら」なんて言葉を自分にかけて。
この頃、思うんですよね。
もっと、思いを表に出してもよかったなって。
だってね、私がこれが好きとか、これが楽しいって
感じることを発信しても、
周りの人は私を否定しないってわかったから。
批判や否定が先にある人が近くにいたとき、
自分にもそんな反応をされるのが嫌で、
私は自分のことを表現できなかった。
今だからわかるけど、
自分を出さなかったから、
苦手な人が逆に引き寄せられていたんです。
最初から、
自分が相手とちがうことを出しておいたら、
苦手な人と付き合わなくてもよかったんじゃないかって思います。
もし、あなたが今過去の私と似たような状況かもと思うなら
早めに自分のことを出しちゃって、
幸せな方に進んでください。
自分がどういう人かを先に語ってしまえば、
自分とかけ離れた人はこっちにこない。
最初は不安かもしれないけど、
かけ離れた人がそばにいる息苦しさに比べたら、負担が少ないはず。
自分を我慢するって、
まさに自分を殺すってことじゃないかなって、私は感じています。
少し前に、
あなたは「私にはあまり欲がないから」とつぶやいていたけど
そう言って、自分を消そうとしていないかって、心配になりました。
傷つけることや、
わざと嫌な気持ちにさせることはしないあなただから
あなたの欲が
強欲でも、私利私欲でもないことを、私は知っています。
変わってるって言われても、
あなたのことはあなたにしかわからない。
欲を思い出したら、それに正直に生きてほしい。
自分だけの幸せのかたちがあることを、喜んでほしいな。