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戦術としての"TTP":徹底的にパクるの効果と有効性

新しい市場を切り開く、競争をリードするために、我々は常に創造力と革新の力が必要だと感じています。しかし、全てを一から考え出す必要があるとは限りません。成功している他の会社やビジネスモデルから学んで、それを自社に活かすことで、効率的に成功につなげられるんです。

この記事では、そんな戦略の一つ「TTP(徹底的にパクる)」についてお話します。これは、既に存在している成功例を参考に、自社のビジネスやプロジェクトに取り入れるというアプローチです。新しいものを一から生み出すのではなく、成功への道を効率的に進む手法として見ることができます。

さらに、イノベーション戦略やブルーオーシャン戦略と比べて、どのようにTTPをビジネスに役立てられるかも詳しく説明します。

TTP戦術の理論

TTP戦術の定義

「TTP(徹底的にパクる)」はどういうものでしょう? 最初に聞くと、他人のアイデアや戦略を無造作にコピーするもの、と思うかもしれません。しかしその本質は、すでに成功を収めている戦略やアイデアを学び、それを自社の状況に合わせて使う戦術のことを指します。車輪の再発明をせず、代わりに既存の成功事例を活用することで、より効率的に結果を出そうとする考えが根底にあります。

TTP戦術の目的と利点

その主要な目的は、効率的に成功を達成することです。新たなアイデアや戦略を一から創造するのは、時間もエネルギーも大いに必要とします。しかし、TTP戦術では、すでに成功している方法を参考にすることで、その手間を大幅に軽減できます。また、既存の成功事例を参考にすることで、どのようにそれが働き、どのような結果を生むかについての予測も立てやすくなります。

ただし、TTP戦術を適用するときには注意が必要です。全ての業界やビジネスモデルに同じ方法が適応できるわけではないので、自社の事業内容や業界の特性に応じた適切な調整が必要となります。そのため、TTP戦術は単に模倣やコピーではなく、適切な解釈と応用が求められます。

TTP戦術が適用される具体的な状況や事例の紹介

具体的な事例としては、ニュースアグリゲーションのSmartnewsとGunosyであったり、レシピ動画アプリのクラシルとDELISH KITCHENであったり、フリマアプリであったり、D2Cが診断を中心としたSNS広告によるマーケティングを展開しているのもTTP戦術が活用されています。

コンビニのコーヒー、ペットボトルコーヒーなど新しい顧客ニーズを苦労して開拓したとしても参入障壁がなければ簡単にTTP戦術で同質化されてしまいます。単純にパクるだけでは競争優位性を構築することはできないので、日常的に効果的な戦術ではありますが絶対的なものでは決してありません。

TTP戦術の法的な注意点

「TTP(徹底的にパクる)」戦術には法的な側面も考慮しなければならないことを説明します。知的財産権という法的枠組みが存在するため、他社の成功事例を模倣する際には、特許や著作権、商標権などの侵害に注意しなければなりません。

特にテクノロジー企業間の戦争とも言える特許訴訟は、TTP戦術のリスクを明確に示しています。例えば、AppleとSamsungの間で繰り広げられた特許訴訟戦はその典型例で、SamsungがAppleのiPhoneのデザインやユーザーインターフェースを模倣したとして、Appleが大規模な訴訟を起こしました。

また、MicrosoftとSlackのケースも参考になります。Microsoftが自社のOffice 365に統合したチャットツール、Teamsをリリースした際、既存のビジネスチャットツールであったSlackとの類似性から議論を呼びました。

これらの事例から明らかなように、他社のビジネスモデルや製品を参考にする際には、知的財産権の侵害にならないよう十分注意が必要です。TTP戦術はその対象となる製品やサービスの本質的な価値を理解し、それを自社のものとして改良することが重要であると同時に、法的なリスクも念頭に置く必要があります。

他のビジネス戦略との比較

イノベーション戦略とブルーオーシャン戦略の定義と目的

イノベーション戦略とは、新しいアイデアや技術を通じてビジネスの競争力を向上させるための戦略です。これは新製品の開発、既存製品の改善、新しいビジネスモデルの導入など、さまざまな形で実現できます。
一方、ブルーオーシャン戦略は競争の激しい市場(赤い海)を避けて、競争がない新たな市場(青い海)を創出し、そこで独自の価値提供を行う戦略です。

これらの戦略が適用される具体的な状況や事例

イノベーション戦略の代表的な事例としては、AppleのiPhoneがあります。iPhoneは、当時の携帯電話市場に革新的な技術とデザインをもたらし、スマートフォンという新たなカテゴリーを創出しました。

ブルーオーシャン戦略の事例としては、NintendoのWiiが挙げられます。Wiiは、競争が激しい従来のゲーム市場を避け、非ゲーマーをターゲットにした新たな市場を創出しました。

TTPとこれらの戦略の主な違いとそれぞれの利点・欠点

TTPは既存の成功事例を活用することに焦点を当てています。これは時間とコストの削減につながり、予測可能な結果を期待できます。ただしTTPが100%確実に成功するわけではありません。


iPhoneに対してのAndroid
Wiiに対してMicrosoft kinect, PlayStation Move

これはTTP戦略の限界を示しています。成功事例を模倣することで時間とリソースを節約することはできますが、先駆者の成功をそのまま再現することは難しいという事実を忘れてはなりません。

イノベーション戦略は新しいアイデアや技術を追求することにより、競争優位性を得ることを目指します。この戦略の利点は、新しい価値を生み出すことで競争から抜け出すことが可能です。しかし、新しいアイデアや技術を開発するには多くの時間とリソースが必要であり、成功する保証もありません。

ブルーオーシャン戦略は競争から抜け出すことを目指します。この戦略の利点は、競争がない新たな市場を創出することで、独自の価値提供が可能となります。しかし、新たな市場を創出するには大きなリスクが伴います。成功すれば大きな利益を得ることができますが、新たな市場が受け入れられなければ大きな損失を被る可能性もあります。

以上のように、各戦略にはそれぞれ利点と欠点があり、自社のビジネスモデルや状況に応じて最適な戦略を選択することが重要です。

TTP戦術の効果的な適用方法

TTP戦術は、他社の成功事例を学び、自社の事業に取り入れるアプローチです。しかし、それはただ単に他人のアイデアや手法を模倣するだけではありません。成功するためには、自社の状況に合わせた適切な活用が必要です。では、どのようにしてTTP戦術を効果的に適用するのでしょうか。以下に具体的な方法をご紹介します。

自社の状況と目標を理解する

TTP戦術を効果的に適用するための最初のステップは、自社の状況と目標を理解することです。どのような市場にいるのか、自社の強みと弱みは何か、そして何を達成したいのか、ということを明確にしておくことが重要です。これにより、どのような成功事例が自社の状況に適しているのか、どのようにそれを活用すべきかが見えてきます。

適切な成功事例を選ぶ

次に、自社の目標達成に役立つ成功事例を選ぶことです。成功事例を選ぶ際には、その業界や市場環境、対象となる顧客の特性など、多くの要素を考慮する必要があります。また、その成功事例がどのようにして成功を収めたのかを理解し、それが自社の状況にどのように適用できるのかを考えることも重要です。

自社の状況に合わせて適用する

選んだ成功事例をそのままコピーするのではなく、自社の状況に合わせて適用することが重要です。これには、自社のリソース、能力、および市場環境を考慮する必要があります。自社の強みを活かし、弱みを補う形で成功事例を活用することで、最大の効果を得ることができます。

改善と評価を続ける

TTP戦術を適用した後は、その結果を評価し、必要な改善を続けることが重要です。成功事例を適用した結果、期待した効果が得られなかった場合でも、その原因を分析し、適切な対策を講じることで、最終的な成功につなげることが可能です。また、市場環境や顧客のニーズが変わる可能性もあるため、常に最新の情報を得て、戦略を見直すことも重要です。

TTP戦術は、他社の成功事例から学ぶことで、自社の成功を効率的に達成するための強力なツールです。しかし、それはただ他社の戦略やアイデアをコピーするだけではなく、自社の状況に適した形で活用し、継続的に改善と評価を行うことが必要です。これらのステップを踏むことで、TTP戦術は自社の成長と成功に大いに貢献することでしょう。

まとめ

  1. TTP(徹底的にパクる)戦術は、既存の成功事例を学び、それを自社のビジネスやプロジェクトに活かす効率的な戦略です。

  2. TTP戦術は単なる模倣やコピーではなく、成功事例を適切に理解し、自社の目標や状況に応じて適用することを意味します。

  3. TTP戦術を効果的に活用するには、自社の状況や目標を理解し、適切な成功事例を選び、それを自社の状況に合わせて適応し、その結果を評価・改善することが必要です。

  4. TTP戦術を用いる際には、知的財産権の侵害にならないよう注意が必要であり、自社の製品やサービスの改良と法的リスクの回避のバランスを取ることが求められます。

  5. TTP戦術は、他の戦略、例えばイノベーション戦略やブルーオーシャン戦略と組み合わせて使うことで、独自性と効率性を両立させ、より大きな成功を達成することが可能です。

  6. TTP戦術は「パクる」手法としてではなく、自社の成長と成功を適切に促進するツールとして認識し活用することが重要です。

TTP戦術の活用も大切ですが、それ以上に重要なのは顧客のニーズを理解し、自社の能力を最大限に活用することです。顧客が何を求め、何故製品を選んだのか、または選ばなかったのかを理解し、それを自社のバリューチェーンの改善に活用することが必要です。この視点から見れば、TTP戦術はただの模倣ではなく、有益な情報を取り入れ、自社の成長を促進する一つの有効な手段と言えます。

🖊編集後記

この記事は新規事業開発の経験を元に、自分が編集者でChatGPTがライターでアイキャッチはstable diffusionとcanvaで書いてみました。プログラミングではすでにGPT-4と日常的にペアプログラミングしているのでライティングについて多少の不安はありましたが、実践的に使えることが証明されました。この記事は約4000文字で作成時間はたったの2時間なので人間よりも遥かに素早くコンテンツを作ることができるので日常的な活用方法についてもっと検討していきたいですね。

📕こんな本もありました

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なぜリクルートのスーモカウンター事業は急成長できたのか
「徹底的にパクって、進化させる」
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スーモカウンターの責任者をしていた時期に、
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エンジニアリングの世界ではよく車輪の再発明(広く受け入れられ確立されている技術や解決法を(知らずに、または意図的に無視して)再び一から作ること)を揶揄する習慣があるので、リサーチを重んじています。いわゆる過去の偉大な巨人の肩に乗ることを推奨しているわけですが、これはあらゆる事に適用可能な解決方法だと思います。要するに思考するための前段階(TTPの前段階)としてリサーチのステップが必要だということですね。

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