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リモートワーク環境におけるスクラム開発のアイディア

こんにちは、株式会社Relicの北川です!
今回はスクラム開発の中でも、リモートワーク環境の中でやってみてよかった手法についてまとめてみようと思います。

はじめに

コロナの影響でリモートワークが進んだ企業も、それ以前からリモートワークを取り入れている企業もあるかと思います。
今後もこの流れは続きそうですし、企業にとっては働き方の自由度は求められていくものだと思っています。

そんな環境下でプロダクトをスクラム開発で進める際には注意点があります。
そもそもスクラムフレームワークはアジャイルな開発フレームワークの1つであり、アジャイルはアジャイルソフトウェア開発宣言において「対話」を重視しており、直接コミュニケーションの取れるリアル世界において良いパフォーマンスを発揮できるものと思っています。

プロセスやツールよりも個人と対話を、
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、
契約交渉よりも顧客との協調を、
計画に従うことよりも変化への対応を、

価値とする。すなわち、左記のことがらに価値があることを
認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。

アジャイルソフトウェア開発宣言より

複数同時にオンライン会議を起動する

しかしリモートワーク環境におけるオンライン会議では、常に誰かの音声の1人分だけしかやりとりができず充分な対話によるコミュニケーションが取れていないと思っています。
また気軽に話せる状態にないという課題もありました。これはリモートワーク環境による影響は少ないかもしれませんが、気軽に話せなければ「対話」を重視しているフレームワークを採用しているにも関わらず良いパフォーマンスが出ないことが危惧されますし、フレームワークに限らずそもそも気軽に話せなければチームとして健全ではないと思っています。

そこで考えたのがMeetの複数同時起動です。
GoogleMeetのURLを複数用意して、同時進行でできる対話の量を増やそうと考えました。
またそれぞれを行き来することで柔軟に話題の異なる相談を、単純に人数が少なくなるので気軽にできるように考えました。

Meet複数同時起動のイメージ

組織によっては使用できるツールに違いがあると思いますが、GoogleMeetやMicrosoftTeamsなど比較的に導入しやすいものを使用しましたが、オンライン会議ツールはさまざまなものがリリースされていますので、組織やチームに合ったものを導入してみるのも良いと思います。

以下は検討中で今後乗り換えるかもしれないサービスを挙げておきます。
これらを選んだ要件は以下の通りです。

  • 常に誰かの音声の1人分だけしかやりとりができないということがない

  • 同時進行でできる対話の量が多い

  • 気軽に話せる

これらの使用感や他にもご存知のサービスがありましたら是非コメントを頂ければ嬉しいです!

スプリントプランニングでの運用方法

課題やその解決方法は見つかったので、実際はどのように使用したかをお話ししたいと思います。

まずはスクラムのイベントにおいて最も重要度の高い、スプリントプランニングから手をつけてみました。
以前は1つのMeetでPMがファシリテートしながら、エンジニアやデザイナ各担当者にどのタスクをやって欲しいかを一方方向にコミュニケーションを取りながら決めていくというスタイルでした。

ご存知の通りスプリントプランニングは、"話し合い"をすることで計画を立てる共同作業です。

スプリントプランニングはスプリントの起点であり、ここではスプリントで実⾏する作業の計画を⽴てる。結果としてできる計画は、スクラムチーム全体の共同作業によって作成される。
プロダクトオーナーは参加者に対して、最も重要なプロダクトバックログアイテムと、それらとプロダクトゴールとの関連性について話し合う準備ができているかを確認する。

スクラムガイドより

特に以前投稿した下記記事でもご紹介しました通り、スプリントプランニングは開発メンバーのためのイベントです。
何(What)を作るかはプロダクトオーナーが決め、その優先順位を事前に用意しておき、開発メンバーがそれらをどうやって(How)作るのかを"話し合い"ながら、決めるのがスプリントプランニングです。

リアルの現場ではいわゆる会議というより、その時間中に色々な場所を使用して、同時並行でワークショップのような形でスクラムボードにどうやって作るかを付箋で貼っていきますが、それに倣う形にできないかと考えていました。

「職業PMがスクラムマスターを行うときに気を付けるべきこと+プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違い」より

まず事前に開発して欲しい機能や価値を優先順に並べることは以前と変わらずやっていくことにしました。
多少の粒度の統一や小さくリリースできるようにユーザー価値を分解できるところはしております。

スプリントプランニング開始時には、優先順に並べられた機能や価値に対して不明点がある場合や、仕様や要件の説明が必要そうなものは、どういうことをやりたいのか、どんな価値を提供したいのか、イメージを統一させるために仕様、要件の説明を実施していきます。

仕様や要件の説明はスプリントプランニングを開始後、各自プランニングを立てていく中で新たに疑問が発生した場合は随時”話し合い”ながら計画を作っていきます。

あとは複数用意したMeetに各人が散らばって、優先順にどうやって作るのかを”話し合い”ながら計画を立てていきます。
現状は暫定として下記3つの用途としてMeetを用意しております。

  • 全体用Meet(まずはここに集まってプランニングが始まります)

  • バックエンド用Meet

  • フロントエンド用Meet

上記は暫定のため、将来的には職種、職能ではなく機能別などにしても良いと思いますし、そもそも3つじゃ足りなくなってきているので、上記にご紹介した各種オンライン会議サービスを活用し始める必要が出てきていると感じております。

以前のやりかたと大きく変化した部分なので1〜2回目は不慣れな状態でしたが、3回目からはプランニングの質が上がったように思います。
単純に人数の減った各Meetで気軽に話せるようになったし、Meetを行き来することでバックエンドとフロントエンドの連携もしやすくなったと思います。
以前のやり方ではできなかった、一方方向ではない双方向なコミュニケーションで、かつ開発メンバー主体の”話し合い”が行われており、プランニングの精度とメンバー内の納得感も醸成できたのではないかと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回はスクラム開発のスプリントプランニングに絞ってまとめてみました。
私自身はリアルの現場でのスクラム開発の方が長いので、その経験から課題解決を考えてきましたが、ちょっとしたやり方の変化だけでも大きな効果を得ることがあると思いました。
今回はスクラム開発における、リモートワーク環境の進め方にフォーカスしていますが、リモートワーク環境における業務の工夫はまだまだできるところがあると思っております。
引き続き課題解決をしていく中で良い方法があったらご紹介したいと思います!

最後に

Relicではオンライン勉強会を定期的に開催しております。
過去の勉強会は下記リンク先にまとまっていますので、ご覧頂ければ幸いです!

またRelicではさまざまな職種について積極的に採用しています。
新規事業に興味のある方は是非ご連絡ください!

それでは次の投稿でまたお会いしましょう!

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