中期経営計画はなぜ必要なのか?

中期経営計画という単語の見た目に、すっかり理解している気分になりがちですが、意味や目的について説明できますか?
中期経営計画という単語は聞いたことあるけど、なぜ必要なのか説明できない人もいるでしょう。(←数日前の私ですね。)
私の復習もかねて、以下にまとめてみました。
まずは、意味を分かりやすく説明します。

中期経営計画とは?

中期経営計画は文字通り、長期の目標を中期に落とし込み、目標を具体的に示したものです。
10年後の目標のように今時点で聞いてもいまいちピンとこない先の目標を、3~5年単位で目標を細分化し、わかりやすくしたものという認識です。

数字だけを具体的にするのではなく、目標達成のプロセスも必要です。
数字だけではどのように達成するのか不明確であり、達成しにくくなります。

開示義務はあるの?

中期経営計画の策定や開示には、法的な定めも株式市場でのルールも規定されていません。つまり、開示は義務ではありません。
記載する内容についてもルールがありません。

中期経営計画と事業計画の違いは?

中期経営計画では、あるべき姿と現状のギャップを明確にし、そこにたどり着くまでのロードマップを作成します。
あるべき姿とは、業界のポジションや売り上げなどです。
その中期経営計画を年度の計画に落とし込んだものを、事業計画といいます。
事業計画のような単年度計画の繰り返しだけでは、事業の成長は望めません。

中期経営計画に事業計画が包括されているイメージに近いと思いますが、単に包括されているわけではないので注意が必要です。

つまり、中期経営計画は今から未来(あるべき姿)に向かっていくためのもので、事業計画は未来(あるべき姿)から今に戻ってやるべきことを考えるものです。

中期経営計画の目的について

中期経営計画を立てることにより、具体的な施策を立てることができたり、KPI、KGIを明確にすることができます。
KGI(Key Goal Indicator、重要目標達成指標)とは最終目標であり、KPI(Key Performance Indicator、重要業績評価指標)はその手段といったイメージです。
厳密には、KPIはKGIを達成するための進捗管理の指標のことをいいます。
漠然とした目標から、より現実味のあるものにすることができます。

中期経営計画を作ることにより、得られるメリットが二つあります。

メリット1. 融資元や投資家への情報提供

今後どうなっていきたいのかを具体的にしている会社は信頼されやすいと思いませんか?
中期経営計画を株主に公開するのはもちろん、融資や助成金の審査に必要になります。
企業のビジョンや目標数値、目標達成のための手段が投資の判断材料になります。

メリット2. インナーブランディングに有効

中期経営計画は、まずは社内に向けて作成します。
その後、その中から掻い摘んで社外に出せるように整えるイメージです。
つまり、従業員に企業の目標を共有する大事な手段の一つです。
中期経営計画で立てたスローガンや目標数値、手段を社内で共有し、把握することで、従業員のモチベーションに繋がります。
ただ大きすぎる目標を提示するだけではなく、個人の目標にまで細分化したり、平均給与の水準を提示するなどの工夫がより従業員のやる気に繋がります。

まとめ

意味と目的を整理することで、開示義務のない中期経営計画について、理解が深まりましたか?
上場していない企業や、融資を必要としていない企業も、このような理由から、中期経営計画が必要とされています。

このように自分の学んだことの備忘録として投稿していこうと思います。
私自身まだまだ未熟なので、一緒に勉強してくれる方、SNSフォローをよろしくお願いします!

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